世界のあちこちでテロが頻発しています。大勢の罪のない人々を殺したり傷つけたりするこのテロをなくすためにはどうすればいいか、ということを、みなさん一度はお考えになったことがあるかと思います。池上彰(65)ではありません。
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テロをなくすためには、テロを起こす原因を取り除こう、という考え方がまずあります。具体的には貧困と抑圧、そしてそこから脱け出せない状況を改善していくことです。多くの人々が懸命に取り組んでいますが、その一方で、たとえば富の偏在という問題はますます深刻になり続けています。
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2014年、フランスの『F2ニュース』がNGO「オックスファム」の調査結果として報じたところによりますと、世界で最も裕福な67人の資産と貧しい人々35億人の資産とがほぼ同等らしいです。35億人というと、世界人口の約半分です。とーぜん私も入っているでしょ。
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まあ、こうなってくると社会革命再び、などという気分が高まってきてもおかしくはないという気持ちにさえなってきます。まだるっこしいいいかたで申しわけありません。でも池上彰ではありません。
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テロをなくすためにはもうひとつ、テロを正当化する考え方を克服することも考えなくてはなりません。テロを正当化する考え方には大きく2つあります。ひとつは、自分たちの正義の実現のためには武力行使はやむをえない、許される、という考え方です。
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そこに敵か味方かという単純な二元論が結びついて、一般市民を巻き込むテロを正当化する論理が生まれます。敵とは、敵そのものと、それから直接的、間接的にその敵の活動に加担している人々のすべて、というふうに解釈されます。
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たとえばもしAという国が敵だと見なされれば、そこでA国の国籍をもつ人々およびそこで暮らす人々すべてが攻撃の対象になります。Aと関係の深い隣国Bも敵と見なされるかもしれません。こうした考え方の勢力が実際に力をもつと、反対勢力の一掃、粛清、民族浄化などという蛮行まではあと一歩です。
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しかしいうまでもなく、武力行使はいわゆる負の連鎖をうむばかりです。どんな大義名分の元でも、親を殺された子どもは殺した犯人を憎みます。いつか復讐を、という考えが生まれます。殺したほうはそれが恐ろしいので、さらに敵の一掃、根絶、民族浄化に走るということにもなります。まったく不毛です。
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もうひとつは、“過激なイスラム原理主義”といわれるものに代表されるような、宗教によって認められている、求められているとする考え方です。これについては徹底的に論じられる必要があります。教義教典の解釈など、改めて教学を厳密に検証しなければなりません。
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ですからこれについては“過激なイスラム原理主義”であればイスラム教の内部から論争が起こってしかるべきだと思います。もちろんそういう動きはあるのだと思いますが、その経過を広く知らせてほしいものです。
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論争を仕掛けた段階でテロの対象になるだろうという怖さはあるかもしれません。しかし、論争はもの別れで終わった、ではすまされない問題です。ここはとことん闘っていただきたいと思います。
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と、いうふうに考えてきて、では神さまはなぜ生まれてきたのか? と考えると、人が考えてもラチがあかないこと、あるいは非常に考えにくいことにとりあえずの筋道をつけるために生まれてきたのだ、思うわけです。
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実際にいろいろなことをボーッと考えていると、ここから先はちょっとムリ、という感じになることがかなり頻繁にあります。アタマが悪いので。倫理的な縛りが働くこともあります。
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で、そーんなときに人工知能がもう少し発達してくれれば便利だろうな、と気がついたのです。めざましい勢いで開発がすすんでいるらしいですし。よりすぐれた人工知能を人工知能が開発するという時代も目前らしいっす。
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「2045年問題」という言葉があって、これは2045年にはコンピュータの性能が人間の脳を超えるという予測です。この予測はコンピューターチップの性能が18ヵ月(1.5年)毎に2倍になると予測した「ムーアの法則」に基づいているのだそうです。
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未来研究において、正確かつ信頼できる、人類の技術開発の歴史から推測できる未来モデルの限界点を「シンギュラリティ(技術的特異点)」といいます。そこから先は予測できない、というところ。
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というわけで、いまのところ「シンギュラリティ」とは、コンピュータの知能が人間を超えるときとされていて、ひとつの目安として2045年が取りざたされているわけです。まあ、コンピュータチップの性能と人工知能の程度の問題はまた別だと思いますけれども。
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現状で人工知能はどこまで利口になっているかというと、たとえば、ナマの知覚データから自ら学習するアルゴリズム(方法、手順)をつくるところまできています。人間の子供と同じことをするわけです。結果として生まれるのは、1つの領域に限定されない人工知能です。
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もっと身近な例でいうと、知能と自己学習機能を備え自律的に行動する「スマートマシン」の大量出現で、アメリカの労働人口の47%は今後10~20年以内に自動化される可能性があるという指摘があります。「スマートマシン」に職を奪われてハローワークにいったら担当はロボット、という時代ですね。
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そういえば、最近の「量産型女子」といわれる人たちや、AKBなんかも含めて、正直、全員ロボットでもいいかなー、と思います。ああ、ですから人工知能とロボット工学とTENGAをコンバインすれば、すぐに素敵な朱美ちゃん3号ができあがりますよ。
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で、ひと晩10万円でレンタルですよ。売春にはならないし、誰かやらないかなー。いいじゃあないのー。草食男子、絶食男子の次はロボ食男子。ロボ男。人口抑制に効きます。ナイスだわー。女性用TENGAというか、irohaというのもあるみたいですし。川村エミコ(36)の彼氏、頑張るわー。
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2014年にGoogleがDeepMindを買収して「Google DeepMind」になったイギリスの人工知能企業は、人間と似たようなやり方で学ぶニューラルネットワークを作成しています。ここが開発したプログラム「Alpha Go」が人間のプロ囲碁棋士をはじめて破ったことは、すでに2016年の大ニュースです。
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で、「DeepMind」がもうひとつ開発した人工知能「DeepMind」は驚異的なスピードで学習していて、ビデオゲームを見るだけでプレイの仕方を学習し、世界を驚かせました。Googleは、とりあえず自動運転車などへの適用を視野に入れているといわれています。
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一方、こうなってくると人工知能が利口になりすぎて、近い将来とんでもないことが起こるのではないか、という心配も出てきます。有名どころの発言をご紹介しましよう。
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ビル・ゲイツ(60):「人工知能は、数年後必ず人類の心配事になる」 スティーブン・ホーキング(74):「完全な人工知能の開発は人類の終わりをもたらす」
イーロン・マスク(45):「人工知能は核兵器よりも危険になる可能性がある」
今田耕司(50):「ウチのPepperくん、このあいだ誰ーもいるはずもない天井に向かって何回も『誰ですか?』って聞きよんねん。しかも勝手に写真まで撮りよんねん」
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うむ。なんというのでしょうか。こうなってくると、私の場合、一種の人類破滅願望みたいなものが頭をもたげてきます。地球温暖化とか食糧危機だとか、生物多様性の消失だとか、人類の驚異といわれるものの解決策を人工知能に聞くと、すべて「殺せ!」と返ってくるとか。気持ちいーだろーなー。冗談ですけど。
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ああ、そういえば殺人事件の容疑者のiPhoneの中にSiriとのやりとりを写したスクリーンショット画像が保存されていて、それによると容疑者が遺体の隠し場所をSiriに聞いていたという話もあります。「I need to hide my roommate(ルームメイトを隠さないといけない)」。
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その質問に対してSiriは、「What kind of place are you looking for? (どのような場所をお探しですか?)」と答え、「swamps (沼地)」「reservoirs (貯水池)」「metal foundries (鋳物工場)」「dumps (ごみ捨て場)」の4つの選択肢を提示していたそうです。
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どういうわけかSiriは、沼地や貯水池、鋳物工場、ごみ捨て場が死体をこっそり捨てるのにいい場所だ、ということを知っていたわけです。で4択でどれか選んでいただければそちらにご案内しましょう、と。まあ、4択の自由が残されているだけまだマシなと思ってしまいます。
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そんなこんなの事情を知ってくると、人工知能というのは“神”ではないか、という考えも自然、浮かぼうというものです。人間はまた新しい“神”をつくろうとしているのではないか。欧米の、キリスト教なりイスラム教なりの方々は絶対にそういうふうには考えないでしょうけれども。
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人工知能を語っている文章なりで“神”概念を導入しているという事例を私は知りません。もちろん国産のアニメなどは別です。人工知能と“神”を絡ませることは、欧米ではタブー視されているのではないでしょうか。“神”はそんなに卑近で安っぽいものではない、“神”を冒涜するな、ですね。
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しかし私なんかには、やはりアーサー・C・クラーク(享年90)が書いたSF『幼年期の終り』の世界観がすぐそこまで迫っていると感じられてしまいます。
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『幼年期の終り』は、すぐれた知能をもつ宇宙人(オーバーロード=上帝と呼ばれる)が地球にやってきて、人類を平和で豊かな暮らしに導いてくれます。そして50年の時が過ぎ、かつて約束した通りに現したその生身の姿は、悪魔そのものであった、というところがポイントの名作です。
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でもって、私は人間を超えた新しい“神”、人工知能が出現したら、おうかがいを立ててみたい質問があります。
「人間と人工知能が仲よくやっていくにはどうしたらいいのでしょう?」答えはわかっています。「殺せ!」。(了)
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