2017年1月30日月曜日

たぶんこれから和田アキ子の苦労話を延々聞かされる注意報!!



世のなかの私を見る目は、たとえば5年ほど前とは比べものにならないくらい厳しい。髯の手当を怠って汚く、無精髭っぽくなってくるとコンビニのオバちゃんの対応も明らかに2段階くらいはダウンする。試しにわざとボロボロの格好をして歩くと、世間のみなさまはあからさまに嫌悪の視線を投げつけてくる。



さらに以前は遠巻きにやり過ごされてしまう感じがあったのだけれども、最近は近いのである。強がっている若者ばかりではなくてジジイもババアもすれ違うときに体が触れ合うくらいまで近づく。つまり完全に無視されてしまうのである。もはや人間ですらない感じである。



いっておくけれども私はうわべの雰囲気だけは貧乏人っぽくも変人っぽくもない。それからコンビニのオバちゃんと特別に仲よくなりたいとも思っていない。しかし身なりの違いだけで世のなかの私を見る目は劇的に変わる。これを体験するとこちらの人を見る目もナナメになってくる。時間があったらあなたもぜひ。なかなかタメになる社会実験である。



ふだんの行動、態度に対する社会的な責任、責務というような観点からのチェックもどんどん厳しくなっているように感じる。もともと相互理解にもとづく“シャレ”の範囲はきわめて小さいものではあるけれども、“シャレですまされる”範囲がどんどん狭くなっている。私はいま人前でオナラをする勇気はない。もし音が出てしまっては困る。



そーんな時代とは無縁のようすでのびのび生きているのが和田アキ子である。例のNHK紅白歌合戦に落選したことについて「もうちょっとオトナの対応をしてほしかった」と発言してヒンシュクをかったのもそれである。



あ、つまり和田アキ子としては、昨年出場していれば40回出場という大台に乗るはずだったのに世代交代だかなんだか知らんけど無造作に切り捨てることはないやないけえ!! といいたかったのである。で、そういうお前はオトナか? がおおかたの反応だったのである。



パワハラじみた言動も和田アキ子に染み付いている悪いクセである。最近では『アッコにおまかせ!』(TBS・2017年1月22日放送)での“出川哲朗冷やかし電話強要事件”がある。よくまとまっているので『アサ芸プラス』(2014年1月24日配信)から抜粋しておこう。



《「番組で狩野の騒動を取り上げたところ、和田は狩野の事務所の先輩である出川哲朗に、直接(狩野に)電話をかけさせたのです」(テレビ関係者)

和田は出川に「ホンマに聞いてないの?」と詰め寄り、「ちょっと電話してみて。家にいると思う」と促した。出川は「いやいやいや‥‥」と拒否したものの、結局、和田に押し切られ、「狩野、ごめんな‥‥」と謝りつつ電話をかけることに。電話は留守電につながったのだが、和田は「ホンマにかけたか?」と言って出川のスマホの発信履歴を確認。サバンナの高橋茂雄はその言葉を聞き、「ホンマにかけたか? ‥‥怖いですね」と和田の傍若無人ぶりに身震いした。》



小中学生レベルのイジメである。いまどきこれを生放送のテレビ番組でやらかせるのは和田アキ子くらいしかいない。時代とかけ離れた無神経さと芸能界の大御所的位置、さらにホリプロダクションという所属大手事務所の全面的な後ろだてがあってはじめて可能になる蛮行である。そしてそうした自分を取り巻くカラクリでさえ和田アキ子には理解できていない。そう、これまでにも何度もいっているように私は和田アキ子が大嫌いなのである。



で、そんな和田アキ子が芸能界をわたる船の舵を大きく切ったと思わせるテレビ番組があったのである。1月29日に放送された読売テレビ『八方・陣内・方正の黄金列伝!』である。わざわざ『デイリースポーツ』が2017年1月29日 17時58分と同日19時8分の2回に分けて配信・紹介している。抜粋しておこう。



◆17時58分
【和田アキ子 デビュー当時のいじめ告白「3人ぐらいおった」】

《当時は女性歌手が大部屋で一緒だった時代。先輩歌手から「男がいるから着替えられない」と悪口を言われたり、黒い衣装ばかりだった和田に対し「黒イヤだわ。(衣装)替えて」と難題を突きつけられたりしたという。当時は白いバスケットシューズを履いていたが、そのくつに黒いマジックで「男の子は出ていけ」と書かれたこともあったという。》

◆19時8分
【和田アキ子 がんで子宮全摘出…自殺考え、実母に代理出産頼んだ過去】

《31歳の時に現在の夫・飯塚浩司さんと再婚したが、再婚1カ月後に子宮がんと宣告された。「(子宮を)全摘出しないとダメ」「子供は一生産むことができない」と医師から告げられ、「本当に気が狂うぐらい泣いた」という。

—〈略〉—

当時の病室は4階。その部屋から「何回、飛び降りようと思ったか」と何度も自殺を考えたことも告白。実母に「おかん、浩司(夫)の精子で、山の中で子供産んで」と代理出産を頼むほど追い詰められたことを明かした。

夫には「別れてくれていい」と告げたが、「オレは和田アキ子の歌が好きだ」と言われ、生きる望みが沸いてきたという。》



苦悩の過去を激白する和田アキ子。以前には、いやありていにいえばNHK紅白歌合戦に落選する以前には見られなかった姿である。落選後、和田アキ子がどう変化するかに興味をもっていた私には少し意外である。去勢、おっと間違いた(by荒木経惟)虚勢といわれてもなんとか明るい雰囲気を演出してくるのだろうと思っていたのである。



それが「男がいるから着替えられない」であり「おかん、浩司の精子で、山の中で子供産んで」なのである。“山の中で”っておかんをやはり山ゴリラだと思っていたのであろうか? ともかく、明るい雰囲気とは対照的な哀しく切ないお話なのである。



そしてずいぶん考えたな、と思った。芸能人としての売り方を考えると、これまでの和田アキ子を支えてきたのは(日本トップレベルの)歌手であるという評価だ。そしてそれはNHK紅白歌合戦に毎年呼ばれているという事実で担保されていた。



しかし落選してしまったこれからはそうはいかない。ただ歌手というだけでなくほかにもウリが必要だ。新曲を出してもCD1000枚くらいしか売れないし。そうだ人間的魅力というヤツでなんとか生き延びられないものであろうか? むかしからの知り合いも多いのだし、なんとかトーク番組の司会なんかやらせてもらえないものだろうか? 黒柳徹子を殺して。それにはとりあえず『週刊文春』の「女が嫌いな女」ワースト50でもトップを独走している嫌われっぷりをなんとかしなければならんでごわす。



大げさにいうとこんなふうに考えた結果が、辛い過去の打ち明け話になったのではないかと思ったのである。先に「舵を大きく切った」と書いたのはそういう意味である。



しかしよくよく考えてみれば和田アキ子のアタマのなかには人が自分に抱くイメージでんでん(by安倍晋三・62。notうんぬん)という繊細な思考の余地はほとんどないのである。和田アキ子に対する批判的な報道はいっさい目に触れさせまいとするスタッフの余計なお世話も加わって、自分が嫌われていることにすらおそらく気付いていないであろう。



ではなぜ「男がいるから着替えられない」とか「おかん、浩司の精子で、山の中で子供産んで」のお話になったのであろうか? それはきっと和田アキ子にとってのNHK紅白歌合戦というものが、私などが想像するよりも遥かに巨大なものだったということであろう。



歌手というよりも芸能人・和田アキ子の存在証明はただひとつNHK紅白歌合戦であり、1年に1度この関門をくぐりぬけることが、地位と精神の安定を保障していたのである。それを失ったいまの和田アキ子は完全に武装解除された敗残の兵の心境であろう。



したがって「男がいるから着替えられない」とか「おかん、浩司の精子で、山の中で子供産んで」とかいう和田アキ子のエピソードトークは戦略にもとづいた発言ではなく、いままさに前線を去ろうとしている老兵の懐旧談として聞くべきであろう。『アッコにおまかせ!』(TBS)がその色に染まりだせばフェードアウトは近い。



うむ。ときどきは人の話に素直に耳を傾けなければいけない。しかし『デイリースポーツ』に紹介された和田アキ子の発言には、故意の小さなウソが少なくとも2ヵ所ある「男の子は出ていけ」と夫の飯塚浩司が語ったという「オレは和田アキ子の歌が好きだ」である。



和田アキ子がデビューした1968年当時の女性歌手は、和田アキ子に対して嫌がらせをしようとするときに「男の子」などとはいわない。決していわない。これはたぶん「ヤロー」か「オカマ」あるいは「ゴリラ」である。



それから、仮に和田アキ子の歌が好きだとしたら私は当時のこととてレコードを買ってきて目をつむり体を丸め音が漏れないよう注意深くヘッドフォンで聴く。歌が好きだからといって結婚などは絶対にしない。死んでもしない。あ、体を丸めて聴くのはきっとそこら中に和田アキ子がいるような気がするだろうからである。(了)







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