2018年4月8日日曜日

4月になっても大ボケ。フジテレビの目は覚めず



「なぜこんなことが…?」といういいまわしさえもう聞き飽きてしまったほど頻発するフジテレビの放送ミスである。最新作がコレ↓。





◆『リアルライブ』2018年4月6日配信
【なぜこんなことが…?過熱報道で出現した『オフィス北野』の偽社員】

《 タレント・ビートたけし(71)が4月1日付で独立した「オフィス北野」だが、5日に放送されたフジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」が同社の社員を名乗る偽社員を出演させ、同社が抗議していたことを、一部スポーツ紙が報じている。

同番組では、「独自 オフィス北野現役社員語った」と題してインタビューVTRを放送。問題の偽社員に同社が入るビルの付近で3日午後8時ごろにインタビューしたという。

記事によると、同局は男性が社員であるかをオフィス北野側に確認せずに、男性が名乗った「オフィス北野現役社員」という肩書そのままに街頭でのインタビューを放送。

男性の顔にはボカシが入り、酔っているのか陽気な様子で、「オヤジ(森社長)がやっていて赤字のワケないじゃん。あれだけ稼いでいるのに、ねえ。お願いしますよ」と会社の赤字報道を否定。

また、社員の報酬や従業員の給料が高額であると報じられたことについて、「みんな高くて当たり前じゃん。あんたたちだって給料もらった方がいいでしょ。でも、それ以上に稼いでいるんだからさ」などと語っていた。

オフィス北野の森昌行社長は、一部スポーツ紙に対し、「(男性が)本物の社員でないことを確認した」と断言。社員には「報道の個別取材は受けないように」と通達しており、森社長を「オヤジ」と呼ぶ社員はいないことから偽社員と確信。フジテレビに抗議し、事情説明を求めたというのだ。

「かなり報道が過熱してしまったが、ひと通りテレビに出れる人は出尽くしてしまった。そのため、しゃべってくれる関係者ならば誰でもいいような感じ。とはいえ、取材した人の身元を確認するケースはあまりなく、現場と上層部の判断任せなことが多い。フジは運が悪かったとしか言えない」(ワイドショー関係者)

この件を受け、多少は報道が自粛されそうだ。》





気の回らなさに驚く。でもおもしろいので過去の華々しい実績も見てみよう。これもまた『スポーツ報知』(2018年2月25日配信)【どうしてこうなってしまうのか? 毎回、ミスへの謝罪が続くフジテレビの社長会見】というタイトルからまとめてみた。



2017年7月:「医療PJ『さい帯血医療』“医学博士”が“ヤミ医療”に関与か」で医師法違反事件で逮捕された容疑者としてまったく別の男性の映像をインタビューも含めて放送。

2017年8月:放送した時点では書類送検されていなかった京都府議会議員について「書類送検された」などと放送。

この2件は「とくダネ!」で起こったもので、今年2月8日、放送倫理・番組向上機構(BPO)によって放送倫理違反であると判断されている。



これ以前にもフジテレビは2017年5月にアニメ映画監督・宮崎駿の過去の引退に関する発言を真偽を確かめないまま誤った内容で放送し(「ワイドナショー」)、6月には赤城乳業が発売する人気アイス「ガリガリ君」について実在しない「火星ヤシ味」を紹介している(「ノンストップ!」)。



無から有を生ぜしめているわけである。さらに今年2月にはテロップ芸の華麗なる連打を見せた。



8日:「とくダネ!」ではVTRで、登山家・三浦雄一郎(84)の写真に「故・三浦雄一郎さん」というテロップを表示。

13日:「めざましテレビ」で「朝日新聞」を「新日新聞」と誤ったテロップを放送。

23日:「FNNスピーク」でフィギュアスケートの報道でメドベージェワの映像に「『驚異の15歳』ザギトワ」とテロップで紹介し、ザギトワの映像には「『女王』メドベージェワ」と紹介。



素晴しい。とくに「朝日新聞」を「新日新聞」とするあたりは、誰かがなにか含むものがあって故意に仕込んだのではないか、と疑いたくなるほどの出来映えである。



こうしたていたらくについて、就任会見が冒頭でご紹介した「とくダネ!」、「医療PJ『さい帯血医療』〜」での人違い放送の謝罪会見にもなってしまったフジテレビ社長・宮内正喜(74)は

「テレビ・ジャーナリストとしての基本ができていないということ。取材も編集も末端までチェックの意識をしつこく、しつこく浸透させて行きたい」(「スポーツ報知」同上)

と語っていたのである。また同席していた専務・岸本一朗も

「一つにコンプライアンス意識、次にシステムとしてのチェック体制の問題と思うが、コンプライアンスの意識がしっかりしていないと、チェック体制も働かない。各番組、プロデューサーからADまでチェック体制の意識を図るよう各番組、全社的に話し合っているところです」(同上)

と報告していた。



しかし、それから8ヵ月が過ぎてもなにも浸透していないしなにも働いていないように見える。さらに制作上のミスばかりではなく、アナウンサー・秋元優里(34)と同局プロデューサーの荒野のW不倫、ショーン・マクアードル川上(50)の学歴詐称から〜のNHKを辞めてきた登坂淳一(46)のセクハラがバレてのニュースショー登板辞退と、人事絡みのガバナンスもガタガタでもうたいへん。



「なぜこんなことが…?」「どうしてこうなってしまうのか?」。大きくいってしまえば現場の中堅がまともに育っていないからであろうと思う。“意識”も“システム”もまずは人ありきのお話。いまのフジテレビはそこまで堕ちてしまっている。そう考えざるを得ない。でしょ?



もちろんフジテレビにお務めのご当人たちはそんなふうには考えない。やればできる、といつまでもいつまでもいつまでも、完全に息絶えるまで思い続けるのである。それが人間のサガ。でもダメなヤツはダメだよう〜〜〜(by大槻ケンヂ「飼い犬が手を噛むので」)。そんなフジテレビの、まったく絶望的な精神状況をよく表しているインタビューがあった。





◆『スポーツ報知』2018年4月7日配信
【こうして「みなおか」「めちゃイケ」は終わった…フジテレビのキーマンが明かした史上最大の改編の裏側】

《 〈〜 前略 〜〉 

昨年6月に就任した宮内正喜社長(74)の「視聴率を上げて業績を回復する」という大号令のもと、この4月、全日(午前6時~深夜0時)28・2%、ゴールデン(午後7時から10時)29・8%、プライム(午後7時~11時)29・5%と大規模な番組改編を敢行したフジテレビ。30年続いた「とんねるずのみなさんのおかげでした」、22年続いた「めちゃ×2イケてるッ!」という同局を代表するバラエティーも3月いっぱいで姿を消した。

編成の最高責任者として、この歴史的改編を断行した石原取締役編成統括局長がその決断の裏側を明かした。



「ヒット作を作るには新しい番組を始めなければいけない。そのためには、これまであった番組をやめなければならない。これは自明の理。フジと言えばこの番組という看板番組には今まで手を付けずにきました。フジのアイデンティティーの一翼を担ってきた番組だけに、それを終えてしまうと、フジというものがますます分からなくなってしまうという思いがありました。一気に看板だった番組をやめてしまうと、さらに混乱するかなということを、まずは心配しました」

■車メーカーはいい車を作る。テレビ局はヒット番組を作るべき

「みなおか」、「めちゃイケ」はそれほど大きな存在だった。



「でも、終了していかないと、もうフジテレビは変われない、という判断になりました。これまで残す方がメリットがあるだろうと思ってきた老舗の番組たちも今回は改編の対象にしていこう。そう決めました」



番組の枠を超えてフジのアイコン(象徴的存在)だった、とんねるずの番組も終了させた。



「確かに厳しい数字が全盛期に比べて出ているけど、我々のエンブレムなので『それに手を付ける前にやることがあるんじゃないの?』と今までは考えてきました」



82年から93年まで12年連続で視聴率「三冠王」を続けたフジだが、今は民放キー局中4位に低迷。「楽しくなければテレビじゃない」のコピーで一世を風靡した面影はないからこそ大改革に着手した。



「視聴率というと非情に感じるかも知れませんけど、我々もビジネスでやっているという側面があります。より多くの視聴者に見られる番組というのをいつも模索していなければいけない。今は視聴率というものが重要なメジャーの一つです。すごく簡単に言うと、視聴率が芳しくないので改編対象になったという言い方になる。多くの産業で売れなくなった商品は生産をやめて新しい商品に変わっていったりすることと同じだと、考えるように努力しました」



とんねるず始め出演者と長年の付き合いのあるスタッフも多かったが、それでも終わらせた。

「とんねるずのお二人からは『長い間、むしろ感謝しなければいけないのは、こちらの方だ』という言葉をいただいたと聞いています。胸が熱くなりました」


ずばり、この4年間で営業利益が4分の1になった不振の原因とは何なのか。

「番組がヒットしないからです。それ以外ない。車メーカーはいい車を作る。テレビ局はヒット番組を作るべき。それができてないからです」

11年に起こった同局への抗議デモなどをきっかけに、フジテレビ自体のイメージが悪くなったのではという見方も存在する。



「そこについては正直、よく分かっていないんです。そういうこともあるかもしれません。いずれにせよ、失った好感度や信頼を回復するには、見たいと思われる番組を作ることしかない。ブランドイメージを復活させるものは、やはり番組であると思うんです」

 〈〜 攻略 〜〉 》





引用の前半部分が長くなってしまった。いまさらではあるけれども、「とんねるずのみなさんのおかげでした」と「めちゃ×2イケてるッ!」を終了させたことが編成統括局長としては大仕事であったと自負しているところを読み取っていただきたかったのである。意地が悪いのう。



でもって「ヒット番組を作るべき」ところまできたのであるけれども、どうつくるのか? それがどうもパッとしない。



《 4月の「目玉商品」が新「月9」ドラマ。古沢良太さん脚本、長澤まさみ主演の「コンフィデンスマンJP」だ。「みなおか」の後番組には坂上忍の「直撃!シンソウ坂上」、「めちゃイケ」の後には「世界!極タウンに住んでみる」など魅力的なバラエティーが用意された》(「スポーツ報知」同上)



バラエティはまた坂上忍(50)頼みだし、まだやる「月9」も長澤まさみ(30)だし。どこにも新しさがないではないか。熱量ゼロ。なんなのであろう、このシレーッとした感じは。



「車メーカーはいい車を作る。テレビ局はヒット番組を作るべき」とは、いまのフジテレビにおいてはまったく正論であるけれども、そもそも品質管理がグダグダの自動車メーカーにいい車がつくれるわけがないのである。いまのフジテレビはネジ1本まともに締められないでしょ。



それを忘れてヒット番組、ヒット番組と念仏のように唱えても、うまくいかないのがあたりまえ。というわけでこの4月の番組改編も失敗に終わる。申しわけないけれども。



ほんとうはグダグダがもっとエスカレートするのがいちばんおもしろいんだけれどねえ。(了)




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