人の生命は神さまの仕事だ
たとえば
ここに何トンかの小麦がある
それを畑に播けば半年後にはほぼ間違いなく数十倍の収穫になる
しかし目の前には
飢えに苦しむ人たちが列をなしている
いまはその人たちを見殺しにしてでも
より多くの人々を救うために半年後の収穫を待つべきなのか
まずは目の前の飢えた人々を救うべきなのか
それとも双方に少しづつ配分するのか
といったようなことだ
そういう仕事をしている人は
実は世界にはたくさんいる
誰を救うか、そして誰を見殺しにするかは
もちろんその場の裁量で決められるわけではない
飢えている一人ひとりから遠く離れた場所で
紙の上の数字にまとめられ
複雑な手続きと決まりごとに従って決められる
それでもそれはとても過酷な仕事だ
そこに神さまがいる
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