2015年4月23日木曜日

自分らしいということ


悲しくて悲しくて
悲しすぎて泣けもしなくて 涙も出なくて
身の置きどころがなくて
ただ呆然とするだけだったのに
いまは冗談もいえるし
大声で笑える

こんなのは少し困る

生きる意味がわからなくて
誰も彼もが嘘をついて
誤魔化しているようで
家を飛び出し
一人になったはずなのに
いまは友だちもいるし 親とも話す
生きる意味はまだわからない

こんなのは少し困る

子どものころに憧れていたのは
悪い人を捕まえるおまわりさんで
その次には動物園の飼育係で
その次には学校の先生になりたかった
でも そのどれにもならなかった
夢が百パーセント叶ったことなど
一度もない
だけどなんだか頑張れていると思う

こんなのは少し困る

自分は案外強いのかな とか
反対にちょっといい加減なのかな とか
考えてみるけれど
いつも精いっぱいだったことは確かだから
そういうことではないと思う

いったいどの自分が本当の自分なのか
わからなくて 困る
ただこうして生きてきたつながりがあるから
いま自分はここにいる

そのことに感謝したい

そして
どんなに苦しくて辛くて悲しくても
必ずまた笑える日が来ることを
伝えたい        (了)



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