2015年4月25日土曜日

人という本を読む


人はそれぞれ十人十色 なんていうけれど
やっぱりカチンときたり イライラしたり
どっちが正しいのなんて 思うときがある
だから少し考えてみる

人はみんなどこか違っている
それは考え方だったり 感受性だったり
感情の振れかた 振れ幅だったり
表現のしかただったり
からだの大きさ 強さ弱さだったり

髪の毛や瞳や肌の色 信じている神様
行動のしかた
好きな食べもの 好きな音楽
好きな服装 好きな場所
辛い体験 喜び 悲しみ しあわせ

それに成長するにつれて
いろいろなクセもついてくる

そんなものが全部ひとつに織り合わさって
そのたったひとりの人ができている
どっちがよいとか悪いとかではない

そもそも
みんな生まれ育った場所や時間や環境が違う
それは自分では選べない

でも十人いればその一人ひとりが中心だ
それぞれのモノサシで生きている
それは認め合わなければいけない

私も十人十色のなかの一色で
まわりから見たらとても変な色かもしれない
そんな私がほかの人たちを見て
ああだこうだ なんて思っているのだから
考えてみればずいぶん傲慢な話だ

でもそうして観察をしていくと
少しづつ人を見る目が変っていく
人はまるで本のようだ
思いがけないドラマに満ちている
それをたくさん
見たり聞いたりさせてもらううちに
自分のなかの色が知らず知らずに増えていく

十人十色がわかるまで
まだまだ時間はかかりそうだけど  (了)




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