私が目にするネットニュースはほとんどが“他人の不幸は蜜の味”系列である。そうすると、しばらくするうち、なにを見ても聞いても“他人の不幸は蜜の味”気分になる。たとえばテレビのマラソン中継を観ても「なにもこんな顔になるまで……」と思うし、ドラマを観ても「なんの因果で、いいトシこいてヘタな泣きまねせにゃならんの」(by 山守義雄組長/金子信雄)と思う。
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マリリンマンソンの写真を見ると「あらあらニコラスケイジが酷い水太り」と思い、たまさかどこぞのアイドルグループなんかが目に入ると「ムリヤリ二本脚で歩かせるなんて」と憤慨してみたりする。
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根性が曲っているのである。“他人の不幸は蜜の味”の、その蜜の毒が全身に回ってしまったのかもしれない。道理で最近、気分がスッキリしない。人心地をつくやすらぎがない。うむ。これはなんとかしてデトックスせねばならぬ。わたし春はいつもリリックになっちゃうのー、みたいなバカをいって喜んでいる場合ではない。
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で、溜まった毒を排出するのにいい感じのネットの記事を探すと、それはまさに天啓のように現れたのだ。これだ。↓
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◆『AFPBB News』2019年4月23日配信
【おなかから「こんにちは」、カンガルー親子の仲むつまじい姿 独動物園】
《 ドイツ東部ホイアースベルダ(Hoyerswerda)の動物園で、カンガルーの親子の仲むつまじい姿が見られた。》
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コレだけの記事である。これにカンガルーの子どもが「おなかから『こんにちは』」している写真が添付されているだけ。申し上げておくが、いわゆる写真ニュースの類ではない。「スリランカ爆破 ISが犯行声明」とか「ユチョン 体毛から薬物の反応」みたいな記事と並んでいたのである。「おなかから『こんにちは』」でググっていただければ出てくる。
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「おなかから『こんにちは』」。いつもいつもなごみ系の動物写真にどうでもいい記事を付けさせられているライターが、とうとうなんのインスピレーションも湧かずに投げ出してしまったのだろうか? いや違う。これは十分に考えられたうえでの魂のデトックス用画像なのである。
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つまり親子愛とか家族愛であるとかはいつも人をなごませるものではあるけれども、人間の姿でそのカタルシスを満足させるのはもうムリだ!! 人間ではウソっぽすぎる!! とこの記事の製作者は考えたのではないか、と疑ってしまうのだ。真・善・美、そんなものはすべて動物たちに語らせるしかなくなっているんじゃないの?
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理想的な温かな家庭や家族が現実から失われ、その代用としてのホームドラマみたいなものすら機能しなくなって久しく、ついにそれらは動物を通して語らせるしかなくなってきたんじゃないの、と勘繰るのである。生きた人間の母子像よりもカンガルーの「おなかから『こんにちは』」。人間不信ここに極まれり。
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そうだそうだ。たぶんそうに違いない。東尾理子(43)んちとか辻希美(31)んちとかを見せられてもムカっ腹が立つばかりだ。な、そうだろ? スポンサーのみなさま、ローンチなどにこんなのを呼んでもそらま逆効果でっせ。
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では、本日はこれから近所の公園に食べられる草を探しにいかなければならぬのでこれにて失礼つかまつる。春はリリックだわ。(了)
† 「わたし、T字で帰ります」
†† NGT48のメンバー山口真帆(23)の卒業コメントVTRをなんと自社のクレジット付きで供給したAKS。世間が怖くて身動きができないだけなの、ただいつも通りにやるしかできないの
††† MAXのLINA(42)がライザップとサランラップを混同していたという噂
†††† 「MAXってみんな〜NAっていうんだぜ」と通りがかりの低級国民が
††††† 「辞めてやる」とあちこちで放言する手越祐也(31)にメリー喜多川(92)が「そうね」とひとこと、の噂
†††††† クレクレタコラみたいな顔をした新党大地代表・鈴木宗男(71)は松山千春(63)の前頭部に吸い着いたことがあるという噂
††††††† ニューヨークのハッピープリンス小室圭(27)は日本人と目が合うと唸るらしい
†††††††† ミニスカート姿の大竹しのぶ(61)に、次の実録ドラマはタイで逮捕された聖子ちゃんカットの“つなぎ融資の女王”山辺節子(64、逮捕時自称38歳)で、と思い出させられる人多数
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