こういう手があったんだよね、なかなか上手いところを突いてきたね、が正直な感想になってしまう。我ながら始末に負えないゲスっぷり。元KAT-TUN田口淳之介(33)の土下座についてである。みなさんどういうふうにお感じになっただろう。ネットの反応はこんなところらしい。↓
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◆『日刊スポーツ』2019年6月7日配信
【田口被告土下座「怖い」「笑ってしまう」ネット反響】
《 保釈された元KAT-TUN田口淳之介被告の衝撃の土下座を受け、ネット上は「怖い」「やばい」「笑ってしまう」など、騒然となった。
「本当に申し訳ありませんでした!」と謝罪の言葉を述べた後、突如、スピーディーにひざを折り、両手をついてガバッと額を地面につけるダイナミックな土下座。そのまま約20秒、地面に頭をつけ続けた。
この土下座にネットの反応もいろいろ。突然の不規則行動の迫力に「田口くんの土下座こわい」「よりヤバい人感が出ちゃってる」「かえって異様」と戸惑う声が渦巻く一方で、派手すぎる土下座になごむ声も。「保釈見て泣きそうになったけど土下座で笑った」「土下座めちゃめちゃきれい」「漫画みたたいな土下座」「選手宣誓みたいな謝罪」「軽すぎて笑う」「普通に笑ってしまう」「サプライズ」など、ツッコミ系のツイートも多く見受けられた。
田口被告は黒のネクタイ、スーツ姿。「金輪際、大麻などの違法薬物や犯罪に手を染めないことをここに誓います。しばらくの間、私自身の芸能活動を休止させていただきますが、しっかり更正し、罪を償い、1日も早く皆さまのご信頼を取り戻せるよう、必死に生きて参ります」「どうか皆さまからのご指導鞭撻(べんたつ)のほど、何とぞ、よろしくお願い申し上げます。このたびは、本当に申し訳ありませんでした」などと謝罪した。》
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これが全文。事情を知らない人にはいったいなんのことだかさっぱりわからない。
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もとい。他の記事では「パフォーマンスにしか見えない」というものもあったけれど、ほぼみなさんストレートに受け取っていらっしゃったようだ。ちなみに「パフォーマンスにしか見えない」とおっしゃられても土下座はそもそもパフォーマンスだから。
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文中の「土下座めちゃめちゃきれい」というコメントで思い出した。北海道議会議員が議場で土下座しているのをつい最近ニュースで見たのである。その道義は79歳で、田口淳之介よりもはるかに堂に入っていた。土下座が堂に入るというのもヤラシイ話ではある。おもしろいなあ土下座。
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で、この79歳の道議のオジサンが土下座に入る前に靴を脱いでいたのである。たしかに靴を履いたままの田口淳之介は黒い革靴が固く強ばってやり場に戸惑っていた。だからといってどうなの? ここは脱ぐ場面なの? といわれれば脱がない方が正解。だと私は思う。素人っぽいほうが好感度が高い。
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あ、のちのちのために田口淳之介がなにをやらかしたのかも記録しておこう。↓
◆『オリコン』2019年6月7日配信
【田口淳之介被告が保釈 湾岸署正面玄関で16秒の土下座「しっかり更生し、罪を償う」】
《 元女優・小嶺麗奈被告(38)とともに大麻取締法違反(所持)の罪で起訴されたアイドルグループ・KAT-TUNの元メンバーで歌手、田口淳之介被告(33)が7日午後7時20分、勾留されていた東京湾岸署から保釈された。湾岸署正面玄関に姿を現した田口被告は、謝罪の言葉を述べた後、16秒その場に土下座した。
2人は先月22日午後、一緒に住んでいた東京都世田谷区の自宅で乾燥大麻を所持していたとして現行犯逮捕された。2人はその後、東京千代田区の厚生労働省の麻薬取締部で取り調べを受け、江東区・湾岸署へ移送され、5日に大麻取締法違反の罪で東京地検に起訴された。
〜 略 〜 》
こちらの記事では土下座時間は16秒、前掲記事は20秒。まあそんなもんす。
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それで「なかなか上手いところを突いてきたね」である。その理由。考えてみれば私は湾岸警察署からの保釈時の謝罪・一礼にはもう飽きてしまっていて、なにか新機軸を欲していたのである。これが理由のひとつ。こんなものに新機軸を欲するというのも野次馬の極みみたいであまりいただけないが。
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もうひとつは、こちらもまだ記憶に新しいというか判決が降りたばかりのピエール瀧(52)との比較である。ピエール瀧の半笑いとも取られかねない謝罪時の表情、そして落ち着いた態度と比較すると、まだまだ田口淳之介のほうが真剣、真摯に反省し、謝っている印象を受けるのである。これは早期復帰に向けての大きなプラスだ。
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なにしろピエール瀧にはすでに大手プロダクションから声がかかり、7月28日、『フジロックフェスティバル』最終日の石野卓球のステージに乱入、という噂まで飛び出しているのである。しかもあっちはコカイン、こっちは大麻。だったら田口淳之介なら判決が降りた直後に仕事再開でもOK、なんて感じにすらなってくる。
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さらに土下座前の口上が妙に立派であった。とりあえず以下その全文。↓
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《この度は私が起こしました事件で皆様にご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。
そして、日ごろより私の応援をして下さっています、ファンの皆様、関係者の皆様には多大なるご迷惑をお掛けしたことを心より深くおわび申し上げます。
金輪際、大麻などの違法薬物、そして、犯罪に手を染めないことをここに誓います。しばらくの間、私自身の芸能活動は休止とさせて頂きますが、しっかり更生し、罪を償い、一日でも早く皆様からのご信頼を取り戻せるように必死に生きて参ります。
どうかこれからも皆様からのご指導、ご鞭撻(べんたつ)のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。
本当に申しわけありませんでした。》
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テキストでは意味がないのう。いやこのときの声の張り方、滑舌が、もう将来は舞台役者だと語っていたのである。この場面でこんなに腹の底から声を出している人を見たことがない。
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この謝罪の文言もそうだけれども、これら保釈時の一連の対応はやはり誰かのアドバイスによるもののはずだ。その人物はいったい誰なのか? 所属は個人事務所の「株式会社Immortal」になっているから家族とか親戚とかのいわゆる身内の人間なのだろうか? 時代がかったものいいといい、なんだか古いタイプのオヤジさんがふつうに考えたらこうなったという感じがしないでもない。
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すべてが計算ずくであったとしたら、なかなかのやり手だろう。あとに続く者がたいへん、というくらいのグッジョブ!! である。
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ここまできたら、次はジャンピング土下座とかスライディング土下座とかをやるしかないんじゃないのかしらん。(了)
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