2019年6月9日日曜日

東大出身者はなぜ急にバカになるのか? 問題



今日び優等生、劣等生などといういいかたはもちろんできないわけよ。優生思想を想わせるから。なんと呼ぶのだろう? 成績上位者、成績下位者? そうか。そうすると「街の不良」もそのうち「街の素行不良者」になったりするのだな。「欠陥人間」などはもってのほか、少なくとも「金銭感覚欠陥人間」とか「異性関係欠陥人間」とかいわなければならない。



つまりなにかひとつかふたつの特徴だけを捉えてその個人の全人格を判定するようないい方がマズいわけね。「バカ」は「算数バカ」「国語バカ」「理科バカ」「社会バカ」というように細かく見なければいけない。それはそうなのよ。人間にはいろいろな側面があるので、算数ができないからってそれだけでバカ呼ばわりするのはよくない。



私の知り合いにも国語だけは飛び抜けて優秀なヤツがいて、「パイル」と呼ばれていた。「パイル」とはスタンリー・キューブリックの『フルメタル・ジャケット』前半シークエンスのドジな主人公で、新兵訓練でさんざん虐められて銃を偏愛するようになり、驚異的な射撃能力を身につける。しかし、……なのである。



ひとつのエレメントの優劣だけで人を決めつけるな、という当たり前のお話である。しかしこの日本にたったひとつでその人物を丸々判定してしまう指標が存在するのだ。偏差値あるいは学歴である。



東大出身なのにどうしてバカなのか? というこれまたスゴーく大雑把な疑問の答えがコレだと思う。東大出身者にバカはいないと考えるほうがおかしいでしょ? ということだ。しかし世の中には違う考えをお持ちの方がいらっしゃるので、ちょっとご紹介しておこう。↓





◆『プレジデントオンライン』2019年6月7日配信
【「突発性バカ」になる東大出身者の共通点】

《 賢いとされてきた「東大出身者」が、バカな暴言で社会的生命を失う事案が相次いでいる。精神科医の和田秀樹氏は「原因は『傲慢さ』ではない。エリートほど怒りや不安といったネガティブな感情をコントロールする経験値が足りないからだ」という――。

■東大出身の政治家や首長が「暴言」を吐きバカ化するワケ
丸山穂高衆議院議員は、5月11日、北方領土へのビザなし交流に参加中、「戦争で島を取り返すことに賛成か、反対か」などと発言し、日本維新の会を除名された。野党から批判の声が相次いでいるが、本人はツイッターで「無所属で活動する」と表明し、議員辞職を否定している。

丸山議員は、東京大学経済学部卒後、経済産業省に入った、いわばエリート。ここ1、2年、こうした本来「賢い」とされる人がバカなことをしでかし、自らの社会的生命を危うくしたし失ったりという事案がしばしば起こっている。

政治家でいえば元衆議院議員の豊田真由子氏だ。東京大学法学部を出た後、キャリア官僚になり、さらにハーバードに国費で留学して修士を取った後で国会議員になったが、昨年6月、秘書に暴言・暴行を働いた、と週刊誌に報じられ、その後、議員の職を失うことになった。ネット上に流された暴言を吐いた録音テープが連日テレビやラジオでも放映され、本人にとっては相当な精神的苦痛であったに違いないが、自業自得というしかない。

今年1月には、別の暴言騒動が起きた。東大の教育学部を出て、NHKに入局、その後司法試験に合格し、衆議院議員を経て、兵庫の明石市長になった泉房穂氏だ。2017年6月、国道の土地買収交渉における進捗の停滞に業を煮やしたあまり、担当職員に対して「火つけて捕まってこい、おまえ。燃やしてまえ。損害賠償を個人で負え」などと暴言を吐いた内容が、今年になって明らかになり、やはり録音・公開されて、市長をいったん辞職することになった。

この件は、市の担当者の怠慢ではないかとの指摘もあり、その後の出直し選挙で泉氏は3度目の当選を果たした(任期は2015年の前回市長選挙当選からの残任期間である2019年4月30日までであるため、先頃の統一地方選に臨んだが泉氏以外の立候補者がおらず、4選)。

■エリートのバカ化の原因は「傲慢さ」ではない
こうした暴言トラブルが起きると、大手メディアやテレビ番組のコメンテーターの中には、エリート特有の「傲慢さ」を原因と指摘する者が現れる。

しかし、豊田氏は厚生労働省時代、地道に公僕としての務めを果たし、泉氏も社会福祉士の資格を持ち、弱者に寄り添う政策で知られた。誰の目にもパワーハラスメントに映るものの、傲慢さばかりにフォーカスするのは的外れというものだろう。

私の見立てでは、彼らは人もうらやむ学歴を持つ超エリートだが、感情をコントロールする能力に関してはひどく低かった、ということになる。一般的には、難関大学に合格したようなエリートは、それまで遊びたい気持ちを抑えて受験勉強を優先したはずであり、また日々、勉強を続けるモチベーションを維持していたはずだ。つまり「自己コントロール」の経験値が、世の中の大多数を占める非エリートより高い。ところが、実際はそうではないケースも目立つのだ。》





自己コントロールがうまくできないからバカなことをやらかす。そりゃそうでござんしょ。で、なぜ自己コントロールが上手くできなくなるかというと「怒り」や「不安」に弱いから、とおっしゃられている。すぐにキレる、オドつく、というのね。でもそれってすでに「バカ」になった状態じゃないの? 堂々巡りしてない?



私は世間一般の東大出身者は優秀でバカはやらないはず、という偏見と同時に、やはり勉強のし過ぎが東大出身の一部彼らを「バカ」に走らせたのだという一面も確かにあると思う。



あらためて確認しておくけれども、東大を志望する者たちはほんとうによく勉強する。夜食の時間さえ惜しむ。で、その背後にはずうっとママが立ち続けていたりもする。受験情報だってタダではないし、さまざまな犠牲を払って東大受験に臨む。



恋愛なんてとんでもはっぷんだし、オナニーだってやりすぎないように極力セーブする。勉強、勉強、勉強。もの凄く稀に、高校の授業さえ受けていれば合格できるヤツもいることにはするけれども、ほとんどは勉強漬け。生活にほかはなし。



私にはとても真似できないし、アレを耐え抜けられれば少しくらいエバッても許してやろうという気持にさえなる。



しかし問題は、そのアレをくぐり抜けてきた自分に対する評価が高くなりすぎるところだ。たかが受験優等生、偏差値優等生に過ぎないのに、人間として優等生、優良、だと勘違いしてしまう。



実際にそう思い込んでいるので、たとえば議論になった場合の押しは強いし、もともとムリムリ扉をこじ開けるのは得意なので、間違っていると直感してもほとんど引くということを知らない。自分の無謬性を信じ込んでいる。その結果、奇想天外なバカ発言が飛び出したりする。



議論だけではなくて、たとえば迷路なんかでも何時間かかっても脱出できるまでやっていたりする。あの粘り強さ、しつこさは自分に解けないはずはない、という自信から生まれる。自分に対する評価がものすごく高いから。私のような成績下位者はあっというまに投げ出してしまうけれども。ここの差は、たぶん小さなころからの承認体験、成功体験の積み重ねで生まれてくる。



だから親はどんな小さなことでも子どもの努力の成果を冷やかすようなことをしてはいけない。軽い冗談のつもりのたったひとことが子どもの心をひどく傷つけ、努力する気持を捨てさせ、将来に大きな影響を与えてしまう。くれぐれもご注意をお願いしたい。余談であった。



しかしこれも東大出身でかつエリートコースに乗ったヤツがバカをやらかす理由になんとなく通底するものがある。東大出身の多くは自分は優良であり無謬であり勝者であると信じているので、たとえば世間から批判を受けると自分の全存在が否定されてしまったように感じてしまうのだ。



あの遊びもテレビも我慢して机に張り付いていた日々がまったく無意味だったのか? しかしどのように糊塗しようと誤りは誤りなのでどんどんおかしな方向へ走ってしまう。



しかもそこでダメ押しをするように東大卒なのに、などといわれてみ。東大卒であることにしか自分の存在根拠を見出していないのにそれも否定される。そういういい方をする世間も悪いがそれで慌てるヤツも悪い。



自分にはいろいろな面があって、秀でているところもあれば劣っているところもある、と考えられればいいのだ。しかしそうはいかない。私は違う、のだ。そして自分ばかりでなく他人さままで偏差値や学歴というたったひとつのモノサシでしか計れなくなる。



学歴偏重は明治以来のこの国の伝統だから、たぶん革命でも起こらない限り是正はされない。私たちは、ガリ勉くんのなれの果てとともに滅びていくのかもしれない。ガリ勉死。いやだ。まともな東大出身者諸君!! ぜひ頑張っていただきたい。



いま、よしオレのことだ!! と思ったキミ、たぶんそれは誤解だと思うぞ。(了)




 † カラテカ入江慎也(42)の闇営業斡旋疑惑。そういえばお笑い芸人と安倍晋太郎との会談にどれほどの違いがあるのか?

 †† 河本準一(44)脱北者説に替わって、ベトナム戦争生き残り説(南側)が浮上






楽天カードでポイントゲット
申込はこちらへ



【通販限定】ヤクルトの基礎化粧品・イキテルの化粧水が半額!



ノッツェ 無料パートナー紹介




0 件のコメント:

コメントを投稿