トシのせいじゃろか。最近やたらとむかしが懐かしい。むかしといっても、そうさなあTOKIOの国分太一(42)が結婚した一昨年、2015年の夏あたりまでかのう。SMAPが健在で、まだ若い衆のシモのお行儀がグズグズユルユルになる前のジャニーズのころ。
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おっと間違えた。それをいうなら「嵐」の大野智(36)と夏目鈴(25)の交際が『FRIDAY』で報じられたのが同年9月18日、それを受けての宮城スタジアムでの「もう会うことも一切ございません。」会見が翌9月19日であったから、ここを旧き佳きジャニーズのピリオドとしなければならないのであろう。女と付き合ってしこたま叱られるジャニーズなど現在とはまったく隔世の感、というヤツである。
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国分太一のTBSでの結婚報告会見は大野智の「もう会うことも一切ございません。」会見の4日前の9月15日であった。残念ながら国分太一、やはり歴史の節目に立つような男ではないのである。で、経営的側面から見ればいまはジャニーズ滅亡への歩みの第2期に入っているというのが当方の見立てである。
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勝手な希望ではあるけれども、SMAPがいないのは仕方がないとして、2015年夏までのジャニーズ事務所の風土が取り戻せるのなら、そしてそれをこれから10年、20年と維持していけるのなら、ジャニーズをニッポンの伝統芸能として認めてもよいと思うのである。無形文化財。
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それは少なくとも平安時代から連綿と続くお稚児文化の歴史に連なるものであり、ニッポン文化の特殊性を示している。いまや海外でもすっかり認知されているニッポンの「kawaii」も、実はなにを隠そうそのお稚児文化に源を発しているのである。とは思わないか? だからどうしたということではない。思いつきを忘れないように書いておいただけである。すまね。
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ともかく2015年夏以降のジャニーズ事務所は崩れていく一方である。どんどんジャニーズらしさが失われている。そこへもってきてSMAPの元チーフマネージャー、飯島三智の活動再開へ向けた動きが盛んに報じられて、徐々に影が薄くなっている印象まで出てきた。少なくともネット上に氾濫する情報への対応はできていない。まあ、メリー喜多川(90)にしてみればネットなどいまだに存在しないことになっているのだからしかたがないけれども。
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しかしようやく、2017年2月8日配信の『週刊実話』→『リアルライブ』に、そのジャニーズ事務所からの反撃っぽい記事を見つけたのである。飯島三智の活動プランが日本と中国の両方でつまづいているらしい、というお話である。タイトルは【元SMAP元チーフマネージャーの大失言で“中国進出絶望”に日本ファンは大喝采!】。さっそく抜粋してご覧いただこう。まずは日本国内編である。
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《SMAPの独立を巡っては、後ろ盾とされる芸能プロT社のA社長と飯島氏が渋谷の某ホテルのラウンジで談笑しているところを目撃されたことから、A社長が独立後の4人をサポートするのではないかとの情報も流れた。
「A社長は以前、『日本音楽事業者協会』の会長を務めたこともあり、道義的にサポートできない。そこでT社を退社した元専務のB氏が昨年2月に立ち上げたプロダクションが4人の受け皿になると、一部マスコミで報じられた。しかしA社長は、ただ相談にのっただけで具体的な話は何もなかった」(夕刊紙記者)
日本での事務所作りが思うように運ばない飯島氏だったが、昨年12月、活動の場として中国を視野に入れ、代表取締役に就任した。》
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記事にある「芸能プロT社のA社長」とは田辺エージェンシーの田辺(三久にゾッコン)昭知(78)である。「T社を退社した元専務のB氏」とは“田辺エージェンシー”のNo.3といわれた松尾浩介。「2月に立ち上げたプロダクション」とは、名前がまだはっきりしないけれども、飯島三智がジャニーズ事務所を辞めた去年2月4日のその日に設立された、飯島三智のための活動拠点である。
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田辺昭知社長は「ただ相談にのっただけ」でも松尾浩介がしっかりお膳立てをすすめているのである。しかもニッポン芸能界のドンといわれる田辺昭知は、そのもう一方のドン、バーニングプロダクションの周防郁雄とモメて最近では犬猿の仲である。つまりニッポン芸能界がもはや一枚岩ではないということも、新規参入する飯島三智にとっては追い風であろう。
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次に先ほどの最後のところまで少し戻って中国編である。
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《日本での事務所作りが思うように運ばない飯島氏だったが、昨年12月、活動の場として中国を視野に入れ、代表取締役に就任した。
「この『ラオックス』の関連会社は、日本のコンテンツの海外発信事業と映画製作を行っていますからね。そのため今度は飯島氏が、4人を中国進出させるのでは、と言われたのです」(芸能関係者)
しかし、中国の音楽界事情に詳しい広告代理店関係者はこう否定する。
「どうやら飯島氏は、日中の音楽業界のパイプ役を担っているとされる大物芸能プロモーターの中国人X氏に嫌われているようで、中国での活動は難しい。このX氏は、酒井法子が覚せい剤の罪で執行猶予中、中国への進出計画で根回した芸能系グループ会社代表でもある。酒井が中国の麻薬撲滅キャンペーンの“禁毒大使”に指名された際の仕掛人で、それ以前から日本の人気ミュージシャンのコンサートを成功させてきた人物です」
SMAPも2011年に北京でコンサートを開いており、エージェントの1人として立ち会ったのが『ラオックス』の羅怡文社長の夫人だったという。
「その際、飯島氏が“SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない”という発言をしたらしく、これを聞いたX氏が激怒した。X氏は習近平国家主席にも近いとされ、もしこの話が事実であれば、中国進出は絶望的です」(同)
この話が本当なら、「マネージャーよくやった! 元SMAPでもSMAPはSMAP! 中国なんかに渡さない」という熱烈なファンの声がコダマで返ってきているという。》
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つまり煎じ詰めれば飯島三智が2011年に北京で「SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」という発言をほんとうにやらかしたのかどうか? であるけれども、そんなのものはいまさら確認のしようもない。
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そう、6年も前のいまさら話なのである。飯島三智がここに出てくる「『ラオックス』の関連会社」の代表取締役に就任したは昨年の12月21日である。2011年のSMAPの北京コンサートには『ラオックス』の羅怡文社長の夫人も立ち会っていたと書いてあるけれども、飯島三智がそこで「SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」という暴言を吐いて怒りを買っていたのなら、なぜ羅怡文社長の夫人は去年の暮れになって関連会社に飯島三智を迎えるのか、という疑問が生じる。
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そもそも「大物芸能プロモーターの中国人X氏に嫌われているようで」とはいうけれども、今回の飯島三智の代表取締役就任は、一介の芸能プロモーターが口を挟んだからどうなるという程度の話でもない。
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ラオックスを経営し、今回の飯島三智の新会社を設立したのは中国に家電小売941店舗を有する蘇寧電器という企業である。Wikipediaによれば「中国企業500強」で59位、「中国民営500強」で第3位にランクされている。また蘇寧グループでいえば昨年はイタリアの名門サッカークラブ「インテル・ミラノ」を買収し、さらにイングランド・プレミアリーグの海外放映権まで取得している。
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習近平に近いとかなんとかいっても「X氏」とはレベルが違いすぎるのである。そしてすでに飯島三智自身が日中エンタテインメント業界の「パイプ役」なのである。いまさら「X氏」に頼る必要もない。いやまあ、おそらく「X氏」なる人物なども最初から実在しないのであろうけれども。
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というわけで、たいへんにお粗末な“反撃”なのである。こんな“反撃”をしたところで実際的にどういう効果があるのかさえ疑問である。誰かがジャニーズ事務所のご機嫌を取ろうとしてデッチ上げたとしか考えられない。
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それにしても、飯島三智が「 SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」という発言で現地の怒りを買ったと書いた割には、『マネージャーよくやった! 元SMAPでもSMAPはSMAP! 中国なんかに渡さない』という熱烈なファンの声」などと、反中国感情を煽るような書き方をどうしてするのであろう。
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これで「SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」という飯島三智の発言までが捏造されたものだとしたら、たぶんそうであろうと思うけれども、『週刊実話』→『リアルライブ』の愚劣さは度し難い。なんの根拠もなく他国への反感をフレームアップしようとするのはマスコミとして最低である。
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いや待てよ。「〜中国なんかに渡さない』という熱烈なファンの声がコダマで返ってきているという。」と書いてある。これコダマとして返ってくるのは飯島三智の元へ、だと思うけれども、なに? 6年前の「SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」がいま「〜中国なんかに渡さない』」という強烈なファンの声になって飯島三智の脚を引っ張っているといいたいわけ? おのれの中国蔑視を飯島三智のせいにしているわけ?
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コダマとして返ってきているのは「 SMAPのコンサートチケットは中国人には売らない」「〜中国なんかに渡さない』」という、ここではまったくいわれのない中国人蔑視をでっち上げてしゃあしゃあと記事にする『週刊実話』→『リアルライブ』の愚劣さ、鈍さである。ダメじゃん。ジャニーズもこれではほとほとありがた迷惑じゃろ。(了)
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