2017年7月18日火曜日

古舘伊知郎よどこへいく? 君にはこちらの道しかないだろう



どうしていったいいまごろ古舘伊知郎(62)なのであろうか? それを人さまに聞いてどうする? はい、私が古舘伊知郎です。と自作自演するような古舘伊知郎である。ただただウザッたい。



今回取り上げてみようという気持になった理由は、いま取り上げておかないともう後がない、お蔵入り一歩手前な気がするからである。いまを逃すとあとは10年後か20年後か、それもその他大勢の“たとえば”扱いでしか使えない、感じがするのである。



とはいえ、正直に申し上げるとここ数年は動く古舘伊知郎を見ていない。いや見なくなったのは「報道ステーション」(テレビ朝日・2004.4.5〜2016.3.31)がはじまって少ししてからであるから、もう数年どころかたっぷり10年は経つ。



動く古舘伊知郎は見ていなくてもスナップ写真1枚さえあればそれで十分である。私は、「人間のすべては顔に現れる」を基本理念とする全顔主義の創唱者である。どんなに厚くドーランを塗っていても本性はひと目でわかる。ご安心くだされい。



なぜ動く古舘伊知郎を見なくなったのかといえば、あまりの卑屈さに辟易したからだ。卑屈といえばすぐにアタマに浮かぶのは中山秀征(49)である。中山秀征は卑屈界の東京スカイツリーである。けれども、中山秀征と古舘伊知郎とでは卑屈さのタチが違う。



目の下がいつもドス黒い中山秀征が最初から腰を曲げ揉み手をしてヘコヘコしているのに対して、古舘伊知郎はちょっとちょっかいを出すフリをして反発されるとすぐに愛想取りにまわるという卑屈さである。まあ、群馬出身と東京出身の違いのような気もするが、オモチャにして楽しいのは明らかに後者であろう。



ガラでもないのにちょっとフリをするクセ、困ったものである。久米宏の「ニュースステーション」から引き継いだ「「報道ステーション」がスタートした直後のことを憶えておいでの方、いらっしゃるであろうか? 古舘伊知郎、「オレ」と自称していたのである。「オレなんかこんなふうに思うんですけど」。



それまで古舘伊知郎が「オレ」などという場面を一度も見たことがなかった私はキツネにつままれたようにその顔に見入ったものである。いつも「私(ワタクシ)」ときどき「私(ワタシ)」のはずであった古舘伊知郎がニュース番組のメインキャスターで「オレ」。番組が若返ったアピールか、はたまたオレ・アタシ目線でいくという宣言か、と思って期待していたけれどもなにひとつうなずけるような成果はなく、ほどなくして「オレ」は「私」に戻ってしまった。視聴者にひどく叱られたのであろう。



失礼ないい方であるけれども話をわかりやすくするためにいわせていただく。叱られるとすぐに尻尾を巻く気の弱い犬は態度が一定しない。キャンキャン吠えたかと思うと次の瞬間には頭を垂れて恭順のポーズをとる。古舘伊知郎は別になにもなくてもふだんからそうである。キツく突っ込んでみたりナアナアですり寄ってみたり。であるからいつまで経ってもキャラクターのイメージが固まらない。



これはメインキャスターとしては致命傷である。善かれ悪しかれ「報道ステーション」のような番組では、メインキャスターはそのキャラクターで番組を束ねていくことになる。番組の顔はキャラクターである。アタマのよさでも舌の滑りでもない。水戸黄門のセンター、ご老公みたいなものだ。そう考えると古舘伊知郎、よく12年間も「報道ステーション」を任せてもらえたものだと改めて不思議な感じがする。



これでは視聴者のほうはたまらない。疲れて仕事から帰ってきてテレビを点ければ不安定で卑屈な、ついさっきまで会社でツラ突き合わせていた上司と同じような鬱陶しい雰囲気の男。これはゲンナリである。



久米宏の「ニュースステーション」がものわかりがよくて面白い上司、美人で愛想のいい同僚、洒落たスタジオレイアウト、と理想のオフィス風景を演出して成功したのとまったく正反対である。その教訓が「報道ステーション」で生かされなかったのは、つまり「ニュースステーション」の成功がまぐれだったということを証明しているのであるけれども。



では、古舘伊知郎のほんとうの役回りとはどんなところであろう? うむ。先ほど水戸黄門の話が出たのでそれをベースに考えてみよう。水戸黄門の登場人物を整理すると、主役の水戸黄門(水戸光圀、ご老公)、町人になりすましている武士(助、格)、忍び(弥七、飛猿、鬼若、アキ、お銀、お娟)ということになる。



おっと困った、古舘伊知郎、どれにもあてはまらないではないか。武士か忍び、いずれにしても古舘伊知郎はそんなに頼りになるタイプではない。うっかり八兵衛かちゃっかり八兵衛? そんなにフットワークが軽いわけでもない。



うむ。いま考えたけれども、古舘伊知郎はヤジ専門である。国会では1年生議員をヤジ担当というらしいけれどもそれである。「こんな人たちに負けない」といわれてしまうヤツ。



野次馬といういい方もあるけれども、野次馬というほど実体がしっかりしていない。ただその場だけのヤジ専門。一緒にしないでいただきたい。そういえば子ども時代の知り合いに八百屋の息子のヤオジというのがいた。父さんはヤオヤオ。



古舘伊知郎の出世番組はご存じ「ワールドプロレスリング」(テレビ朝日)であった。たとえば身長224cmの巨漢アンドレ・ザ・ジャイアント(享年46)をつかまえて「1人民族大移動」だの「現代のガリバー旅行記」だの「1人と呼ぶには大きすぎる、2人と呼ぶには人口のツジツマが合わない」など、名フレーズを連発していた。



この中継の本質はヤジである。であるから古舘伊知郎にピタリとはまったのである。しかしヤジを飛ばせるような対象ではない、たとえばF1(フジテレビ)や少しのあいだ担当していた競馬だととたんにつまらなくなる。いわんや「報道ステーション」をや(by親鸞「歎異抄」)。



で、MCはムリだしサブに置いてもウザいだけ。こういう、テレビのなかではほぼ使い途のない古舘伊知郎を生かせるのは、バラエティ番組のひな壇くらいなものである。なにかメインになるものを視聴者目線でヤジる、遠くからガヤを飛ばすのがもっとも適している。と、私は思う。



ああ、元「報道ステーション」メインキャスター、いま貧乏浪人として芸人がやる情報番組に野次を飛ばしに押しかける、というキャラはいかがであろう? キャラクターの名前は「報道駄目ノ介」プライドが許さない? いやいや「報道ステーション」のほうが間違いだったのである。そう割り切ろう。古舘伊知郎はヤジ専門。



まずは手はじめに松本人志の「ワイドナショー」を1度奇襲していただきたい。松本人志がメインであのメンバーだといろいろな意味で危なっかしくてしかたがない。一気に徹底的お笑いに転じてくれたほうがいい。頑張れ古舘伊知郎!!(了)





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