ただいまワイドショー最大のフィーチャーは、なんといっても紀州のドン・ファン、野崎幸助（77）の不審死の一件でしょう。現場はほぼ密室であり、亡くなる直前に結婚した若妻も含め登場人物の誰にでも殺人の動機が窺え、いわくありげでウサン臭い、という状況で、まさにワタクシの周りでも素人評定かまびすしいこと。それにしてもこれほど悼まれない死というのもなかなかめずらしいです。
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謎を解くポイントは、致死量の覚醒剤がどのようにして野崎幸助の体内に入ったかを見きわめることです。もし犯人がいるのであればそれに関与が可能な人物ということになります。
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また、常識では理解し難いことが多いこの事件の周辺で最も奇妙に思われるのは、野崎幸助は他人の紹介で出会ったその日に妻にプロポーズし、仮にそれはただの口説き文句であったにしても、そう時間を置かず、わずか３ヵ月ほどで結婚に到っていることです。
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妻は“さっちゃん”と呼ばれていて、『週刊ポスト』（2018年６月15日号）掲載の“地元の知人”のお話によると「Sさんは身長165センチくらいで、元AKB48の前田敦子に似た美人。細身だけど巨乳というスタイルに目を奪われる」らしいです。前田敦子似だと美人だというのは異論のあるところでしょうけれども。
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報道されている言動などを考え合わせても、資産50億円といわれる男が、いくら高齢であれ我を忘れて飛びついてしまうほどの女には思えません。結婚なんてメンドくさいことよりこれまで吹聴してきたように、金にモノをいわせてその場限りの関係を手当たり次第続けていたほうが合理的というものでしょう。
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ワタクシなりの推理の前に、基本的な情報として記事をご紹介しておきます。すでにもう食傷気味というかたは飛ばして先へお進みください。
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◆『ホウドウキョク』2018年6月4日配信
【“紀州のドン・ファン”殺人容疑で捜索 覚せい剤は「2階の鏡の引き出しから」】
《「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性の不審な死。警察は、家族や会社の関係先を、容疑者不詳のまま殺人の疑いで捜索した。
和歌山県の実業家・野崎幸助さん(77)の不審な死をめぐり、3日、警察は東京都内の関係先を家宅捜索した。
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた野崎さんは5月24日、田辺市の自宅の2階で死亡しているのが見つかり、遺体から覚せい剤の成分が検出された。 関係者によると、野崎さんが死亡した日、自宅には、野崎さんの妻と家政婦の女性がいたという。 家政婦は「奥様が上に上がっていって、それで、わーっということになったんで、『何々?』って走っていったら、社長がもう、『えー』みたいな」、「社長の死に方が、あまりにもカチカチになったのを見たので」などと話した。
警察は、3日までに野崎さんの妻や家政婦の関係先を、容疑者不詳のまま、殺人の疑いで家宅捜索したことがわかった。
家政婦は、「(覚せい剤が見つかった場所は?)2階の社長の鏡の所の引き出しだと聞いています。小さいのに、ちょこっと入っていたと。注射器が見つかったとは聞いてません」と語った。 また関係者によると、野崎さんの寝室から、微量の覚せい剤が見つかったということで、警察は、覚せい剤の入手経路などを調べている。 》
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◆『J-CASTテレビウォッチ』2018年6月8日配信
【急死した愛犬「イブ」埋葬でもめた野崎氏と若妻･･･「土葬にしたい」「火葬がいい」】
《和歌山県警はきのう7日（2018年6月）早朝から、急性覚醒剤中毒で急死した資産家の野崎幸助さんの自宅庭に埋葬されていた愛犬イブの死体を掘り出した。イブは野崎さんが亡くなる18日前に、やはり苦しんで死んだ。
警察は覚醒剤の投与を疑っているとみられる。
「ビビット」はイブの葬儀を行った僧侶の話を聞いた。葬儀は野崎さんの自宅で行われ、この時の写真が写真週刊誌「フライデー」（6月22日号）に掲載されていて、野崎夫妻、家政婦、野崎さんの会社の社員が参列しているが、この時、土葬にするという野崎さんと、火葬にしたらという妻らの意見がまとまらず、土葬にしたのは4日後になったという。
「家のことせんし、あの女はあかんな。金目当てだった」
野崎さんが結婚したのは2月だが、死ぬ少し前から、野崎さんが妻について愚痴をこぼすのを聞いたという話が出てきた。ある女性は「家のことせんし、あの女はあかんな」というのを聞いた。ある男性は野崎さんが亡くなる4日前に、昔の女の消息を知らないかと尋ねられていた。20年ほど前、2年間同棲した女性で、「あの女は金目当てじゃなかった。（今の妻は）金目当てだった」といっていたという。
また、夫妻と食事をした会社関係者は、「奥さんは猛烈に食べるのが早く、食べ終わったら携帯ばかり見ていて、会話はなかった」と話している。
その妻（22）が、「フライデー」に口を開いていた。2人の出会いは、ある男性の「お金持ちを紹介する人がいる」という話だったという。紹介され会った日にプロポーズをされて、100万円を渡された。年明けに2度目のプロポーズをされ、「毎月100万円をやる」と言われ、「正直、美味しい話」だと思い、結婚したと話している。
「月100万円くれるお得な話を壊すわけない」
妻はこれまで警察に7回事情を聞かれ、嘘発見器にもかけられた。警察は「家にはあなたと家政婦しかいなかった。疑われて当然だろう」と言われたという。妻は、「月100万円をお得だと思っているんだから、私がやるわけないでしょう」
司会の真矢ミキ「どちらが真実か。私だったら、プロポーズとお金が一緒に来たら、怪しいと思っちゃう」
フリーアナウンサーの政井マヤ「お金目当てだと言ってるようなもの」
テリー伊藤（タレント）「愛人契約の感覚で結婚したんでしょうね」
ニュース雑学おじさんの堀尾正明キャスターは「疑われても仕方ないけど、行動を見てるとすごく正直。美味しいから結婚したと開けっぴろげですものね」
妻はまた、「誰かが何かを仕込んだのかもしれない」とも言っている。
司会の国分太一「妻も、犯人がいると思ってるということ」》
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そうなんですよねえ。『FRIDAY』（2018年 6月22日号 ）の妻のインタビューはチャラ子の近視眼的な生き方があまりにリアルでツッコミの入れようすらありません。これが出てから妻“さっちゃん”を容疑者リストから外すメンバー続出です。
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すでにご推察のことと思います。ワタクシは野崎幸助は事故死か自殺。自分で覚醒剤を飲んで死んだのだと思います。家政婦が「2階の社長の鏡の所の引き出しだと聞いています。小さいのに、ちょこっと入っていたと。注射器が見つかったとは聞いてません」と語っているヤツですね。
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野崎幸助の体には注射痕がなく、家政婦も本人は薬が嫌いだったといい、「鏡の所の引き出し」の覚醒剤は以前の女の誰かが置いていったものではないか、と推測しています。自分の身柄にとって危険きわまりないブツを無造作に置いていくということは考えづらいですけれども、少なくとも野崎幸助は常習者ではなかった、とはいえそうです。
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そこで、ですよ。野崎幸助には死の数日前に脂汗を流し鼻水や涎を垂らしてようすがおかしかった、という、たしか“40年来の知り合い”とかいう人物のワイドショーでの証言を思い出すわけです。野崎幸助、このとき覚醒剤をやっていたのだと思います。しかも危ないことにまったくの我流で。
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結婚・入籍は２月にしたもののなんだかんだで同居を遅らせられていた“さっちゃん”がようやくやってきたのは、いろいろな報道を総合すると４月のアタマ。頑張らねばなりません。で、ふと思い出した「鏡の所の引き出し」の薬を使ってみた、ということだったのではないでしょうか。でもってその夜（５月24日）はもっと頑張るぞ!! と多目に飲んだのが大失敗、というストーリーです。
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これにあまりに素早い結婚・入籍という異様を重ねると、 野崎幸助、なにかの理由で厭世的、投げやりになっていたのではないか、という連想も浮かびます。ワタクシのアタマでは。ですから半分ヤケクソで大量摂取したということも考えられます。あるいはその両方。
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投げやりになった理由? 仕事上の、経済的なトラブルがなければ加齢だとか一般的なものしか想像できませんけれども。でもって愛犬“ノアちゃん”の死が最終的なひきがねになった、と。
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いずれにしろ誰かが仕組んで本人の気がつかないうちに覚醒剤を飲ませたのだとすれば、食器だの残渣だの必ずなにがしかの証拠品が残るはずです。それが出てきていません。とすればあらかじめ寝室のなかにあった「鏡の所の引き出し」の覚醒剤を自分で飲んだ、と考えるのが最も合理的でしょう。
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事件発生からほどなくして捜査関係者の雰囲気が弛んでいる、と伝えられたのも、事故死か自殺のセンが色濃くなったためだと考えられます。そうに違いありません。
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ただこれは消去法でいけばここに辿り着くというだけで、積極的に支持する根拠がまだありません。捜査陣としてはイタいところです。これだけの騒ぎになったあげく、誰かが覚醒剤を飲ませたという証拠がないので事故死か自殺ということにします、という結論では世間はなかなか納得しそうもありません。で、再度家宅捜索とかなんとか。
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するとヤバいのは配偶者として野崎幸助 の50億円といわれる遺産の3分の２、33億3000万円を相続することになってしまった“さっちゃん”です。事件後、現金で２億円くれたらすぐに東京に帰る、といっていたそうですけれども、本人がその程度で収めようとしてもなかなかそうはいきません。ヤバいなあ、ヤバい。ねえ、１ヵ月100万円でよかったのに。
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あーでもないこーでもない、とロクでもない輩が集まってくるのは目に見えています。これまで清廉潔白に生きてきた、ともいえないごようすですしヤバいなあ、ヤバい。それに会社からなにから含めての50億円でしょうから、その分配、分配が終わればハンドリングといいますか運用だって、手放すにしろ現在22歳の“さっちゃん”には、ニッチもサッチもどうにもブルドッグ（byフォーリーブス）でしょう。
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そういえば野崎幸助の銀行口座は凍結されているはずですから、当座の生活費はどうすんでしょ。とか貧乏人はいろいろ考えなくてもいいことまで考えますねー。人さまのフトコロにお節介。
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そんなこんなで無責任な野次馬の気分をスッキリさせるためにも、“さっちゃん”には札幌のご家族ともどもすみやかに海外（アジア圏以外）に移住されることを強くおすすめします。（了）
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