2016年4月21日木曜日

「離婚ハイ」は三船美佳、「現金ハイ」は不肖、私





「“円満決着”という言葉をもって大きなよろこびとともに、ご報告させていただきます。いろいろな人生経験をさせてもらいました。これからも母として、人として、育児と仕事に励み、精進してまいります」。



3月30日の離婚成立を受けて、翌31日に記者会見を開いた三船美佳(33)の言葉である。これまで数々の離婚報告会見なるものを見てきたけれども「大きなよろこびとともに」会見した人ははじめて見た。



そんなに所、じゃなかった高橋ジョージ(57)がイヤだったのか。うーん、正直なところ、なんとなくわかるような気がしないでもないのである。あまりに色白すぎる、古民家に取り憑いた悪霊みたいな顔で、グチグチ文句ばっかりいわれていてはお経のひとつも上げたくなるというものである。



その後、公の場にはじめて姿を現した4月7日の映画関連イベントでも、三船美佳、『なんだか眠れなくて、頭がパッパラ~パッパラ~!』『私も空を飛びたい』『守りたいものは……自分っす!』などなど、タガの外れたハイテンションで取材陣をドン引きさせていたのである。清原和博(48)の次はいよいよ誰か? といっているこの時期に。



 

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で、美佳の人目はばからぬ上機嫌はいまなお継続中なのである。これについて4月20日付の『ZAKZAK(夕刊フジ)』が、「離婚相談急救隊」の岡野あつこ(61)に話を聞いている。あ、離婚カウンセラーといえばいいのか。それにしても話を聞く相手が違うような気がするが。



とにかく、その岡野あつこの話を読んでみた。

「夫と一緒にいることで、妻が精神的な苦痛を味わうだけでなく、実際に動機や息切れ、頭痛などフィジカルなダメージが次々と身体の不調となってあらわれてくる『夫源病』になる妻もいるほどです。こうした場合、夫婦が離婚をすることで、妻の体調はみるみる回復し、身体だけでなく心まで元気を取り戻すことが多いのも特徴的です。」



ということで

「『夫源病』から脱出することができた妻たちは、離婚後はいちように晴れ晴れした表情になり、『離婚ハイ』ともいうほど言動が明るくなっていくものです。きっと、三船さんも今は新しい人生のステージに立ち、希望に満ちている時期だと思います。子育てや仕事に前向きな気持ちで臨めるよう、幸せになる覚悟を決めて力強く進んでいってほしいですね。」



であった。『夫源病』だの『離婚ハイ』だの、実にカジュアルで中身がないままのお話である。わざわざ引用するまでもなかった。でも、まあ、メンドくさいのでこのまま先へ進む。嫌みをいうための引用と疑われてもかまわないのである。『ZAKZAK(夕刊フジ)』が悪いのである。私は何にも悪くない(by野々村竜太郎とか山尾志桜里とか)。



つまり、夫婦の問題に限らず、人間、誰でも深刻な悩みを引きずっていれば気分が塞ぎ、やがては体調を崩すこともあるだろう、そしてその悩みがきれいさっぱり取り除かれれば、気分上々、われ知らず足取りも軽くなるものだ、ということである。



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実にあたりまえの話で申しわけがないくらいである。人の気分、体調は、環境や状況におおいに左右されるのである。そしてその原因が人間関係に限らないことも容易に想像がつく。では、その気分や体調を左右する最大の要因はなんだろう?



たいへんゲスなこととて申しわけないが、いま最初に思い浮かんだのは金である。これには実際の経験がある。だいぶむかし、金が回らない状態がしばらーく続いて、毎日の生活にも困るほどになったことがある。で、ようやく予定の金が振り込まれた日のことである。



銀行からの入金通知を確認したときにはもちろん安堵し、そして落ち着いたのである。すこぶる冷静だったのだ。ところが実際に現金を目の前にしたとたん、激しい爽快感と高揚感が胸と背中のあいだあたりから、ぐぐぐっとこみ上げてきたのである。



視界がベールを1枚はいだように明るく、くっきりとしている。体が軽い。いちおうの支払いを済ませたあとに残った現金は300万円程度であった。私にとっては大金なのだが、しかしだからといってそんなもので、もうほとんど絶頂の一歩手前なのである。情けないことである。宝くじなんか当たったら死ぬ。



さらに、あまりの高揚に翻弄された私は、もしかすると金で体を売るというのは、ほんとうはたいへんに気持ちのいいことなのではないか、などとバカなことまで考えてしまったのである。恐ろしいことである。金を見ると高揚する。まるでパブロフの犬である。



 

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しかしながら、ベルの音に馴らされたパブロフの犬みたいに金に馴らされているのは私だけではない。かつて堀江貴文(43)という男がライブドア事件の渦中、メディアの取材に対して「みなさまのイノチ……」といってわずかに詰まったのち「の次にたいせつなお金を……」と発言したことを、私は忘れていないのである。



堀江貴文の口から「みなさまのイノチより大切なお金を……」と出かかっていたことは明らかなのである。すなわち貴文は「みなさま」にとっては金がイノチよりも大切だろう、と考えているのである。それはひとつの世界観である。であるから、そう考える貴文自身も、たぶんパブロフの犬である。



貴文に絡んでもしかたがない。なにか金をもっているだけで気分も体調も素晴らしく上向くことを証明できるような手がかりはないものだろうか? 金は百薬の長、みたいな。逆に万病の元、みたいな話はよく聞くが。



バブル景気のときに自殺率が低下したという話はある。たしかに厚生労働省の「人口動態統計」を見ると1986年から1991年までは低下傾向が続いているのである。10万人当たり約20人から約16人にまで減っている。しかしこれ、金の問題で自殺する人間が減ったというだけではないのか。そうだろうなあ。



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とアタマをひねっていたら出くわしたのである。4月18日の当Blog、梅毒の記事のなかで、セックス頻度国別ランキングを引き合いに出したのだ。1位はギリシャで年間164回、日本は年間48回で26位だった(世界最大のコンドームメーカー、デュレックス社「セクシャル・ウェルビーイング・サーベイ」調査)。



彼我の差、3倍以上……、とがっくり肩を落としたのである。「頑張って経済を立て直せ」と悪態をついたのである。しかしよくよく考えると、この調査が行われた2006年当時、ギリシャ経済は絶頂だったのである。おっと間違いた、絶好調だったのである(by荒木経惟)。この年の経済成長率は5.51%。2001年のユーロ導入で外貨が流れ込み、2004年のアテネオリンピックでさらに拍車がかかったのである。



しかし、それから事態は一変したようなのである。『朝日新聞』の現地特派員報告による連載特集記事「いいね! 世界イチ?」の2014年1月1日掲載分が「愛の超大国を襲った「悲劇」」と題してギリシャのセックス頻度世界一をめぐる話題を取り上げていたのだ。ともかく、これをデジタル版(2013年12月31日配信)から引用してみよう。2年越しでやる企画か?



 

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《「アテネ。まず「世界一」の感想を女性に聞いた。

夫婦問題を扱う弁護士ステファニア・スリさん(42)は「私見だけど、ギリシャ人は情熱的だし、男性はベッドの中では世界一、と昔からいいますから」。》

で、保健省公共福士局長の、「この国にはとてもよい自然と気候がある。特に夏には、自然とそういう雰囲気になる」というコメントを紹介し

《また、とりわけ男性は性におおらか。ギリシャ男性に嫁いだ日本人女性は「親族での会食で『精力のつくものを食べたから今夜は頑張るぞ』なんて言い出して。恥ずかしかったわ」。》



と続く。で、そんなギリシャも、2009年に巨額の財政赤字が発覚してからは急転直下、2011年の経済成長率はなんとマイナス7.11%まで落ち込んだのである。そしてこの年にもデュレックス社は国ごとのセックス頻度に関する調査を行っていたのだ。ただしこちらは「週1回以上の人の割合」とタイトルされている。紛らわしい。



デュレックス社2011年の「週1回以上の人の割合」調査の結果、ギリシャは80%で11位に転落しているのである。日本は34%で37位。10段階と11段階のダウン。同じようなものである。お互いそうとう悲惨である、といいたいところだが、80%と34%とでは月とスッポン、オトナと子どもである。とても比肩しうる状態ではない。



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それでも、ギリシャはギリシャでガックシ肩を落としているらしいのである。ガックシ肩を落としたゼウスである。そういわれてもどれくらいガックシか脆弱な私にはよくわからないが、『朝日新聞』の「いいね! 世界イチ?」を読めばわかるのである。



《「ギリシャ性行動研究協会会長のコスタス・コンスタンティニディス医師は不安を隠さない。「デュレックスの調査は正しい。我が国の夫婦生活は、悲劇的な状況に陥っている」 13年夏、男女計1千人を対象に協会が行った電話調査では「夜の営みが減った」と答えた人が34%。会長の泌尿器科医院では、性的不能で診察を受ける男性が、かつての倍になった。

世界一の国が、なぜ。

「男たちは一家の大黒柱として働き、夜は夜でがんばってきた。それが不況で仕事を失い、誇りも失った。若者も先が見えない」(略)いま若年層の失業率は65%に達する。会長は言う。「社会全体が萎え、立ち上がれなくなっている」

では、世界一だった06年ごろはどうだったのか。

「バブル景気で、みんなハイになっていたわ」。精神科医のバシリキ・リアフォウさんはこう言う。(略)高揚感の中で、質素だった庶民の暮らしも変わった。「現代の物質社会では、お金こそが媚薬なんです。いま薬は切れた。夜を楽しむ余裕も情熱も持てない」》



 

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うむ。「社会全体が萎え、立ち上がれなくなっている」というのと「現代の物質社会では、お金こそが媚薬なんです。いま薬は切れた」というお言葉はたいへんナイスである。



日本も子どもを産め産めというなら、まずは金である。媚薬どころか子どもを産み育てやすい環境すらないのに、かけ声だけで子どもが産まれるのなら家畜を増やすよりもラクではないか。



金と元気の関係に戻る。欲をいえば、もっと直截的な、札束を手にした瞬間に快感が全身を駆け巡り……、みたいなエピソードを期待したのである。うむ。しかし、おそらくそういう話はたいへんダークな物語になりそうなのである。このあたりにしておこう。



それにしても、人間の気分だとか体調だとか、いや人間というそのものも、かなりいい加減で曖昧なものだということは、またよくわかったのである。であるから、そんな人間相手にあまりエラそうなことをいってもほんとうは意味がないのである。離婚カウンセリングとか。



しかしまた一方では、そんなふうに一生懸命になにごとかを丸め込もうとか、高揚に乗っかってパッパラパーになっているとかいう人たちを、ズルズルとネタになるところまでコキ下ろすようなことばっかりというのも、気が引ける場合があるのである。それは、ごくごくたまーに、だが。(了)




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