2018年8月21日火曜日

そして誰もがテレビカメラに大口を開けてモノを食う



どうしてテレビカメラに向ってモノを食べるようなはしたない真似ができるのか? またそれを平気でやらせようとするのか? というようなことを、これまでに何度も書いてきました。



人さまの前でモノを食べる恥ずかしさはすでに過去のものとしても、咀嚼中の口中を晒しつつセリフを喋るなど、いかに粗野な育ちのワタクシとても正視に耐えるものではございません。世のなか忌々しくも4Kテレビの時代でございますよ。



少し以前までは主演級の女優、俳優をはじめトップスター、大物と呼ばれる方々は、さすがにそういった無様な晒され方を回避されていたようです。けれども最近になってついにその一線も超えられてしまったようです。



その、“大物に正面向いて食わせる”蛮行の先頭を走っていたのが、ワタクシの見るところ『SMAP×SMAP』(フジテレビ)内の『ビストロSMAP』であり、追随して『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ)内の『グルメチキンレース・ゴチになります!』でした。



とくに『ビストロSMAP』は初回放送(1996年4月15日)から大原麗子(享年62)、桃井かおり(67)、真野響子(66)と大女優3人を立て続けに呼んで驚かされました。SMAPの手料理でもてなすにふさわしい大物を、というエサに釣られてしまったのでしょうね。なかなかどうしてしたたかな企画でありました。



そういえば、この、“大物に正面向いて食わせる”番組のメインキャストの1人、木村拓哉(45)が今年1月放送の『帰れま10&Qさま!!合体3時間SP 人気回転寿司チェーン店で帰れま10!』(テレビ朝日)において画面中央に座って食事をしたシーンは落ち目感に満ちて哀愁を誘うものでした。



しかもこのときの木村拓哉には、食べ方が汚い!! 肘をついて食べるな!! 迎え舌!! などなどの批判が殺到したといいます。木村拓哉、なにをやっても踏んだり蹴ったり。



こうした芸能人、有名人の食事シーンではしばしば箸の持ち方もクローズアップされます。問題視された人物を軽く検索してみると、出てくる出てくる、出まくるくる。石原良純(56)、高畑充希(26)、森泉(35)、宮脇咲良(20)、笑福亭鶴瓶(66)、本田翼(26)、マギー(26)、HIRO(49)、大塚愛(35)、松井玲奈(27)、赤西仁(34)、北川景子(31)、広瀬すず(20)、中尾彬(76)、島崎遥香(24)、安倍晋三(63)、……。



視聴者の気持としては食事マナーの監視というよりも“育ち”への関心ということでしょうけれども、それを躾の問題に留めておけば、食べることは恥ずかしいことという日本人の奥ゆかしき心性に近接する領域であることに間違いはありません。微妙なところではありますけれど。今後とも厳しいチェックをお願いしたいものだと思っとります。



『ビストロSMAP』のほぼ2年半後にスタートした『グルメチキンレース・ゴチになります!』での大物登場にはとうぜん『ビストロSMAP』ほどの衝撃はありませんでしたけれども(第1回目のゲストは野口五郎・62)、それでも綾瀬はるか(33)や新垣結衣(30)の回にはオヤ? と思わせられました。



パート18において「女優業に専念したい」と途中で出演を取りやめた二階堂ふみ(23くらい)は賢明ではありましたけれども時すでに遅し、でした。



まあ、こんなふうにして誰も彼もが大口を開けて全国のみなさまに食事シーンをご披露する世の中になってしまった、ということです。



しかしまたよくよく考えてみればテレビというもの、少なくとも半分以上はモノ食うことへの関心によって成り立っているのではなかろうか、というところにようやく気付いたわけです。回転が鈍いので。



『ビストロSMAP』『グルメチキンレース・ゴチになります!』『帰れま10』は、いずれもバラエティ形式、クイズ形式の装飾を施したグルメ番組ということができます。『秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ)や『サラメシ』(NHK)もそのひとつですね。枚挙にいとまがありません。



さらにこれらのほかにもワイドショー、ニュースショーには食に関するコーナーが設けられており、そこでも旅や街歩き、あるいは健康志向などとからめてグルメ情報が提供されています。もちろん純然たるグルメ番組もありますし、さらには料理番組もあります。



なぜこんなにモノ食う番組、食べもの番組ばかりになっているのでしょうか? あたりまえのことですけれども、それらは視聴率が取れているわけです。同工異曲の番組が山ほどあってもそれぞれそれなりに視聴率が取れている、これはなかなかスゴいことではないでしょうか?



マジメに考えれば、食欲は本能的欲求で、しかも健康で生きている限りそれは減衰することがありません。で、食べればとうぜん食べものは消え、またどうにかして手に入れなければならなくなります。他のモノのように「買ったら終り」とはいかないわけです。人間は生きている限りずうっと食べものを追い求めるようにできています。



その弛みない行動を維持していくために食べることの快楽があります。本能的に感じるこの食べることの快楽を、おそらく実際はそれほど空腹でもない人々に向けてさらに喚起し、刺激すべくエンドレスに流し続けられるのがモノ食う番組、食べもの番組ということです。



これはただただ寝転がっていれば適当なコンテンツを延々と一方的に、しかもタダで与えられ続けるテレビというメディアに実にぴったりな感じがします。なんというのでしょうか、テレビというエサ箱ですよ。とことん受け身でいられるのはラクチン。そのうえテレビで無制限に刺激できる本能って食欲だけですもの。



でもってこれ何回でも繰り返しますけどあそこのナニがうまい、カニがまずいみたいなことしかアタマにない人間になっていくのですね。ブヒッ。(了)






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