世の中にはさまざまな方々がいらっしゃいます。電車に乗って目にする光景といえば8割方は腹の立つものですけれども、他人さまはなにもワタクシのために生きていらっしゃるのではないのですから、人はそれぞれ、なかばあたりまえのこととして受け止めております。「大切にしていることは日常のペースを崩さないことでございます」(by小室圭)。
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そう考えると、はじめて恋人ができためくるめく高揚感と自我の目覚めが突如として同時にきてしまってあーもんあーもん、にっちもさっちもな剛力彩芽(25)は日常のペースを大崩壊させてしまっているわけで、あまりの人事不肖ぶりに人によっては不快きわまりなかったり見るに堪え難かったりするでしょう。
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でも、それも人は人、しかもそうした状態が一生続くわけでもありませんので、そのままにしておけばよいのです。すると、やがてヒトという生きものの生態のありさまには限りがなく、自分の感覚や考え、大袈裟にいうと宇宙もそのなかのひとつに過ぎないのだ、ということにお心がいたるはずです。「ある日夜空にきれいな月を見つけ、その時、思わずお電話をいたしました」(by小室圭)。
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きれいなお月さまをもっとよく近く見ようと望遠鏡を覗けば、そこには厳しい宇宙の景色があるだけです。つまり科学技術の進歩は便利さと同時に必ずなんらかの不都合、新しい問題も内包しているということです。それを無視する「性格でございますが、一言で申しますと単純ということになると思います。どちらかと言えば鈍い方かもしれません。好きな言葉は『Let it be』でしょうか」(by小室圭)。
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なにをいいたいかというと、こんなこと(↓)が真剣に議論されているなんてね、です。
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◆『現代ビジネス』2018年8月3日配信
【[堀内 進之介]飲めばモラルが向上するクスリ「道徳ピル」をご存じか それは希望か、ディストピアの始まりか】
《 〜 略 〜
他者への思い遣りや配慮、協調的な関係の構築と維持は、人間が生活を送る上での不可欠の要素だ。私たちは、誰もが健全な社会関係を築く資質を備えている。
とはいえ、それはいつも十分に発揮されるとは限らない。事実、民族紛争や宗教対立、飢餓、内戦、ヘイトクライム、性差別等々、さまざまな問題が山積している。ルイ・アームストロングは「なんて素晴らしい世界なんだ(What a wonderful world)」と歌ったけれど、残念ながら、現実の世界はそうでもないのだ。
こうした現状に対して、いま、「道徳ピル」と呼ばれるクスリを用いて、人間の潜在的な人種的偏見や攻撃衝動、リスク回避の傾向性などを抑制し、協調性や共感を増進させることで社会的な課題に対処すべきだと主張する者たちがいる。
たとえば、オックスフォード大学の哲学者Ingmar Persson や 同大学の生命倫理学者Julian Savulescuは、人類全体が道徳的に進歩してきたことを認めつつも、いま私たちが直面している危機を取り除くには、そうした進歩は十分ではないという。
というのも、各地で起こっている内戦やテロ行為では、化学兵器や生物兵器が使用され、サイバーテロなどによっても、非常に多くの生命が簡単に奪われる可能性が増しているが、反対に、貧困や紛争、差別といった諸問題を取り除き、そうした損害と同程度に社会に幸福をもたらすのは、はるかに困難になって現状があるからだ。
そこで、彼らが注目するのが「道徳ピル」だ。社会への損害を減らし、便益を向上させるには、私たち人間の道徳的な性向を向上させる必要がある。これまで、私たち人間は、教育によって道徳的な性向の向上を目指してきた。しかし、それには時間がかかり、その効果も限定的だ。
そのため、Persson やSavulescuなどの科学者たちは、科学技術の力を借りて、道徳性や知性といった人間本性(Human Nature)を「改造」「改善」することで、そのような教育の目的を底上げしようというのだ。
こうした考えは「モラル・(バイオ)エンハンスメント」と呼ばれ、すでにいくつかの具体的な方法が提示されている。不和よりも協力を志向する遺伝子を持つ胚を選別する方法、あるいは、そのような遺伝子を含む人工染色体を胚に組み込む方法などだ。もちろん、「道徳ピル」もその一つだ。
〜 略 〜 」
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マジか〜。んじゃ、まずその「道徳ピル」やらの導入や処方なんかを担当する方々からたっぷり服用してもらわにゃなりませんなあ。もちろん国政トップの方々もみーんな。でなければあっというまに地上は人間牧場と化します。ホラー映画「THE FARM」みたいなもんす。
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抗議、抵抗、不服従を根本から刈り取る「道徳ピル」は為政者にとって夢のドラッグです。しかし人間の歴史はしばしばそうしたアウトサイダーたちによって切り開かれてきたのです。
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「非常に多くの生命が簡単に奪われる可能性が増しているが、反対に、貧困や紛争、差別といった諸問題を取り除き、そうした損害と同程度に社会に幸福をもたらすのは、はるかに困難になって現状があるからだ。」※原文ママ
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と書いてあります。しかし残念ながらヒトはこれまで貧困や紛争、差別といった諸問題を取り除くために十分に努力してきたとはいえません。まだやるべきことは無数にあり、その道筋も見えはじめています。それをなかなか上手くいかないからといって「道徳ピル」に走るというのはあまりに安易ではござんせんでしょうか。
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「道徳ピル」の議論に見え隠れしているのは、推進しようとしている方々の選良意識、優生思想にもつながる傲慢さです。それはそうかもしれない、しかし私は違う、ってヤツですね。一部の学歴エリートに顕著ですが、これはホントに抜けません。恐ろしいくらいに抜けないです。なのでいつまで経ってもヒトとしての反省ができません。薬でも使って抜いてやろうか、という気持もわからないではないのですよ。
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見方を変えましょう。「道徳ピル」というのは、社会全体で見れば、レコーディングや電気楽器の演奏時に使うコンプレッサーみたいなものでしょう。自然音のダイナミックレンジは果てしなく広く、急峻なピークとディップの繰り返しです。ピークを生かすようにボリュームをセットすればその他の部分はごく小さな音になってしまいます。かといってピークを無視すれば装置がカバーできないその部分は雑音になります。
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そこでコンプレッサーをかけてピークを削り、さらに必要であればディップを持ち上げてどんな装置ででもどんな音量ででもいちおう音楽として聴こえるように整えるわけです。
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そんなノッペラボーな社会をつくってなにがおもしろいのでしょうか。いや、おもしろい以前の問題としてヒトの活力は失われ、おそらくご心配いただいているように「貧困や紛争、差別といった諸問題」によるよりも早く滅亡するでしょう。そう思います。
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「非常に多くの生命が簡単に奪われる可能性が増しているが、反対に、貧困や紛争、差別といった諸問題を取り除き、そうした損害と同程度に社会に幸福をもたらすのは、はるかに困難になって現状があるからだ。」※原文ママ
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などとご心配いただかなくてもけっこうでございます。それでヒトが絶滅するのならそれはそれで仕方のないことなのです。生きるということは、いつもそういう危機に支えられているのです。(了)
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