2015年9月12日土曜日

元少年A、マヌケな変態野郎。買い被った自分に、ああ、腹が立つ!!





なんだかしてやられた感がいっぱいなのである。やはり私は疑うことを知らぬ、善良な心をもった人間なのである。しかしそれでも、そんなのはお前が勝手に間違えたのだ、悪いのはお前のほうだといわれれば、それはそうなのである。あーもん、あーもん、宮本あーもん!!(by桑マン=桑野信義58)である。



なんのことかといえば前回の記事である(削除済み)。「元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ」を覗いてきた、というやつである。そこでは、まず「公式ホームページ」という自分自身への権威付けの不自然さや「存在の耐えられない透明さ」という他人事みたいな性懲りもなさを指摘したのである。



しかし、である。冷静に考え、というか改めて見直してみれば、このホームページが「元少年A」自身によって制作・運営されている保証はどこにもないのである。かえって別の人間の仕事と考えたほうが辻褄が合うのである。



ただ、地の部分と「元少年A」による一人称の部分がまったく区分けされていないことや、全体の仕上がりが稚拙で素人っぽかったりするので勘違いしてしまうのである。



別の人間の制作・運営であれば「公式ホームページ」という権威付けや「存在の耐えられない透明さ」の他人事感に説明がつくし、「『絶歌』出版に寄せて」という原稿の広告風文章にも納得がいく。



その文章とは「少年A本人が自分の言葉で語ったものは、この『絶歌』が最初で最後です。」「事件から18年。『冷酷非情なモンスター』の仮面の下に隠された“少年Aの素顔”が、この本の中で浮き彫りになっています。」。



さらに「『少年Aについて知りたければ、この一冊を読めば事足りる』そう言っても差支えないほどの、究極の『少年A本』です。」なのである。「一人でも多くの方に手に取っていただければ幸いです。」なのである。


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ほんとに困ったものである。ここまで客観的な立ち位置をあからさまにした文章を目にしてさえ、私は「元少年A」の仕事だと信じて疑わなかったのである。私の目にバイアスがかかっていたからである。「元少年A」はきっと異常なやつに違いないという色メガネである。



でもって私は前回、「おそらく、『元少年A』は『少年A』と現在の自分とをまったく切り離して考えているのである。」、さらに「『元少年A』は『かつて少年Aと呼ばれた私』ではなく『少年Aから別人に生まれ変わった私』なのである。」とも書いたのである。バカである。



こうした仮定の上に書いた、その後に続く文章もまた、大きく的を外しているのである。であるから、前回の記事は一部を残して削除し、深く反省し、伏してお詫びを申し上げるのである。たいへん申し訳ございませんでした。



「元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ」は、「ホーム」「ギャラリー」「レビュー」「メール」からなるシンプルなものである。前述の「『絶歌』出版に寄せて」は、「ホーム」に収容されている。



「ギャラリー」はイラストと、ナメクジやおそらく「元少年A」自身をモチーフにしたと思われるフォトコラージュを掲出している。イラストにしろフォトコラージュにしろ、デジタルツールの扱いはたいへん拙い。というか、まったくの初心者レベルである。


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「レビュー」のページで扱っているのは、いずれも内向的な性質の映画と小説、そして佐川一政についての感慨である。「元少年A」自身が書いた原稿は、ここだけであろう。というか、サイト全体を通して、まとまった文章はここしかないのである。「メール」はそのまま連絡先である。(carrier_pigeon_a@yahoo.co.jp)この伝書鳩野郎aが協力者であろう。



おそらく、「元少年A」は「レビュー」原稿とイラスト、フォトメッセージのデータを協力者に託し、ホームページに掲出させたのである。そこに協力者制作の「ホーム」のページを1枚加えて、このホームページはできあがっているのである。



「ホーム」には「元少年A/プロフィール」と「『絶歌』出版に寄せて」、「情報発信について」が載っている。「情報発信について」では、情報発信はこのホームページのみで行い、SNSは一切やっていない旨の告知がされている。念のために付け加えれば、このホームページには事件や「元少年A」に関する新しい暴露はひとつもない。



で、気になってくるのが、この「元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ」にかかわっている協力者は誰か? ということである。新しい情報が入ってきた。「女性セブン」(9月25日号)に、「事情を知る人物」の以下の証言が載っているのである。



「(元少年Aは、)この手記は100万部は売れるはずだと豪語していたそうです。絶対的な自信があったんでしょう。プロモーションのためにホームページを立ち上げたいということもこの頃から考えていたようで、出版サイドからたしなめられたこともあったそうです。」



現在のところ「絶歌」の発行部数は25万部である。で、やはりここはプロモーションしないと、と思ったのである。であるから、このホームページは「絶歌」の販売促進ツールなのである。


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「絶歌」が刊行されるまでには幻冬社社長、見城徹はじめ何人かとのやりとりがあったのである。幻冬社内の編集者3名と「元少年A」とのあいだで実際の執筆、編集作業が行われた時期もあったのである。



その後、意見の食い違いがあって、結局「絶歌」は太田出版から上梓されているのである。この「元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ」の協力者は、「元少年A 」がこうして執筆、出版に際して知り合った誰かである、という推理がまず成り立つ。



以下は、前回の記事(削除済み)からの抜粋である。私のぶざまな勘違いとは関係なしに読んでいただける内容を選んで残したのである。腹立ちまぎれにごくわずかだが加筆している部分もある。



「元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ」を覗いてきた。「元少年A」は世の中に大勢いるわけだが、こちらの「元少年A」は元酒鬼薔薇聖斗、つまり児童2名が殺害され、3名が重軽傷を負わされた神戸連続児童殺傷事件(1997)の犯人である。



18年前、14歳だった「元少年A」は、医療少年院での治療、教育矯正ののち一般少年院に送られ、2004年に仮退院、2005年に本退院の認可を受けている。今回のホームページ開設は、今年6月に刊行された手記「絶歌」(太田出版)とともに、退院10年目の節目の公的な活動なのである。



サイトは「ホーム」「ギャラリー」「レビュー」「メール」からなるシンプルなものである。広告は非表示で、——つまりなにがしかの使用料を支払って—— Jimdo(ジンドゥー)というKDDI系列のサービスを利用している。



私のようにヒマを持て余している人間がさぞかし殺到していることだろうと思うのではあるが、アクセスカウンターが設置されていないので、いま現在どれだけの反響を得ているのかはわからない。しかしサクサクと軽く快適に動くのである。




ホームページのタイトル、「存在の耐えられない透明さ」は、逮捕前、犯行声明文の中で自分を「透明なボク」と表現したことに由来しているのであろう。もちろんチェコの作家、ミランクンデラ(86)の「存在の耐えられない軽さ」(1984)のもじりである。



フィリップカウフマン(78)によって1987年に映画化もされた「存在の耐えられない軽さ」は、簡単にいってしまえば、1968年の「プラハの春」を舞台にした恋愛小説である。「元少年A」がその内容にまで踏み込んでたとえとしてつかったとは思えないのである。



で、「ホーム」のページには「元少年A/プロフィール」としてわずか3行の経歴と、身長、体重、視力、血液型、そして「大動脈心臓部に雑音あり」と「性格類型 INFJ型」の表記がある。ちなみにサイト全体を通じて女っ気はまったくゼロである。自分の行った犯罪に対する謝罪や反省もほとんど見られないのである。



3行の経歴とは
1982年 神戸市生まれ。
1997年 神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇事件)を起こし、医療少年院に収容される。
2004年 6年5ヶ月の収容生活を終え社会復帰。
である。こちらとしては、いまさらこんな自己紹介をされなくても……、である。ホームページのタイトルにある「元少年A」は元酒鬼薔薇聖斗である、との告知のつもりなのであろう。



しかし、販売促進であるならもっとサービス精神を発揮しなければダメなのである。過去の悪名にあぐらをかいていてはお客さまの反感を買うだけなのである。クーポンとかダイレクト通販とかも考えなければダメなのである。そのためにブログではなくホームページを選んだのではないのか? 握手券までは要らないが。まあ、こんなこともあって私も勘違いしてしまったのである。



「性格類型 INFJ型」は、ユングの類型論の指標を元に16種類に分類されたものらしい。ちなみにINFJ型は「みんなに寛容な口下手」だそうである。頼むぜ、である。ここで紹介されているURLへ行くと、結婚診断とか恋愛診断とかもあってけっこう楽しいのである。



いま現在の「元少年A」について興味、関心をもっている人間は、いろんな意味でプロアマ問わずたいへんに多いのである。彼らはあらゆる手段を駆使して「元少年A」の新しい氏名や住所、生活状況などを洗い出そうとしているのである。もちろん、ホームページ上の画像やURL、メールアドレスはただいま凄まじい勢いで拡散中である。



であるから、「元少年A」としては、どんなにわずかな手がかりもサイト上には残せないのである。どこそこで散歩をしていたらサイレンが聞こえた、温玉うどんを食べてきた、そんな小さな記述でさえも、いつか命取りになるかもしれないのである。極端にいえば、日常についてはなにも書けないのである(すでにホームページを開設した時点で特定に近づいているのであるが)。



厳しいことをいうが、生まれ変われるのは生きているからこそなのである。命を奪われた子どもは生き直すことも、過去を振り返ることすらできないのである。そしていまも心の痛みに耐えている人が大勢いるのである。このことをもっともっと考えなければならないのではないのか?



当サイトの「レビュー」では映画「観察 永遠に君をみつめて」(横井健司)、小説「肉触」(佐藤智加)、「ひげよ、さらば」(上野瞭)、「M/Tと森のフシギの物語」(大江健三郎)、「NIGHT HEAD」(飯田譲治)、そして当然のごとく「霧の中」「サンテ」「業火」(以上3冊佐川一政)についてふれている。しかしこれらについては、私はあまり書くことがない。(了)

● 元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ
  http://www.sonzainotaerarenaitomeisa.biz 




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