前回は、村上春樹とノーベル文学賞トルトル詐欺団の話であった。今回は、明石家さんま(60)の引退詐欺である。さんまは2013年の「FNS27時間テレビ」のなかで、60歳になったら引退すると宣言していたのである。
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しかし気付いてみれば、今年の7月1日で還暦を迎えているにもかかわらず、相も変わらずテレビに出演し続けているのである。また新番組もできるらしいのである。これを詐欺といわずしてなにを詐欺というのであろう。ムキになる話でもないが。
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そもそもさんまがなにをどう考えて60歳で引退すると決めたのかはわからないのである。しかし実際にその設定リミットを越えたいま、改めてさんまを見ると、やはりなにやら一段の衰え感は否めないのである。
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少しやつれたように見えて、貧相さにいっそう拍車がかかった感じなのである。真っ黒に染めた髪もつくりものめいて、かえって年寄りっぽいのである。中国のオバサンみたいである。とりあえず60歳までと思って頑張ってきたその緊張が、そんなつもりはなくても、一気に弛んでしまったのかもしれない。
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一方、芸人としてのスキルのほうも衰え感は否めないのである。トーク番組での瞬発力にはもはやかつての凄みはない。ツッコミはだんだん粗くなっているし、番組の回し方も雑である。はっきりいって昔ほど面白くないのである。いや、いまでも十分なレベルではあるのだが、昔と比較すると褪せた感じがしてしまうのである。
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ではなぜ引退を引っ込めたのかといえば「落ちていくところを後輩に見せる義務がある」と後輩(一説には爆笑問題の太田光、50)に諭されたからだとかいわれているのである。しかし、そんなきれいごとではないのである。ただ吉本興業の台所事情が許してくれないだけなのである。
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さんまは吉本興行(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)の大黒柱である。全体売上の8分の1を稼ぎ出しているといわれているほどなのである。お笑いブームが去り、経営が落ち込んでいるときに辞められては困るのである。
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2009年3月期と古いデータで恐縮だが、吉本興業の連結決算売上は約488.7億円である。対して連結純利益6.1億円である。確かに決して好調とはいいがたい。そのため今年、2015年9月1日付けで資本金を125億円から1億円に減らし、税法上の中小企業になったほどである。節税のためである。世知辛い話である。
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しかし、さんまとしては先代の林正之助(享年92)には世話になったが、現在の経営陣には義理がないので、いつ引退してもかまわないと考えていたのである。そこで、自分の引退の交換条件として、島田紳助(59)を説得して復帰させるという提案をしたそうなのである。そしてそれに失敗した結果、引退を断念せざるを得なくなったそうなのである。
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そんなようなことで、さんまが引退を撤回した理由はわかるのである。わかるのではあるが釈然としないのである。いったんテレビという公共の場で公言したことに口を拭い、そんなに簡単に反古にしてもいいのであろうか、ということである。
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なにを細かなことをぐちぐちと、と嗤われそうだが、マスメディアなのである。こういう小さなだらしなさがボディブローのように効いてきて、やがて責任感のない、口先ばかりの、やったもの勝ちの世の中をつくっていくのである。そしてさんまの人気も確実に落ちていくのである。さんま、海でも陸でも不漁続きである。来年はもっと酷いであろう。
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……、やったもの勝ち? やった? やぐっち? やぐっつぁん? おお、矢口真里(32)である。話のつなぎが雑ですまね。矢口真里の場合は、下半身詐欺である。夫中村昌也(29)に梅田賢三(27)との不倫現場を押さえられたのである。しかも偶然、自宅で鉢合わせである。
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2013年2月23日朝、地方ロケを予定より早く終えた夫が帰宅すると……、なのである。アシュレイ・マディソン(Ashley Madison)など不要である。人生一度、不倫をしましょう、なんていわれなくてもやっているのである。2月23日は百田尚樹(59)の誕生日と不倫記念日である。
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もともと2人の結婚については真里のほうが積極的だったのである。であるから、昌也にしてみれば詐欺にあったみたいなものなのである。しかも結婚自体にも真里の仕掛けが透けて見えるのである。
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身長47.2cm差婚である。身長144.8cmの真里に対して昌也192cmである。話題になる。しかもコンマ2cmにまでこだわるミニサイズボディもアピールできるのである。真里、体が小さいことはセックスアピールだと知っているのである。さすが下半身詐欺師である。
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そして結婚わずか2年めにして、自宅不倫なのである。真里のほうにもいいぶんはあるのかもしれないが、ビジネスブスを主張するアジアン隅田美保(39)にならえばビジネス婚だったといわれてもしかたがないのである。そしてこんな真里には詐欺師というばかりでなく、騙り(かたり)の匂いもしてくるのである。口先、小手先だけで人々の歓心を買おうとするのである。
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村上春樹とノーベル文学賞トルトル詐欺団、明石家さんまの引退詐欺に続いて、矢口真里の下半身詐欺なのである。昌也、あまりのことに目パチクリ、まつ毛エクステ110本もしてしまったのである。
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それでも真里、ピストン矢口とかなんとかおもちゃにされつつも、約1年半のときを経て、2014年10月に読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」でついに復帰を果たしたのである。ところが復帰したのはいいのだが、どうも腰が定まっていないのである。尻は軽いが。結婚までのあのしたたかさはどこへいったやら、なのである。
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たとえばフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』(9月10日放送)である。「嫌われすぎて、どうすればいいかわからない」と訴えたかと思うと「狙った獲物は逃がさないです!」「好きな人ができると周りが見えなくなっちゃう」と超肉食系宣言をするのである。さらにその舌の根も乾かぬうちにまたてのひらを返すように「ここ10年は絶食でいきます!」なのである。
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こんな話を真に受ける者などいないのである。ここ10年といえば真里32歳から42歳である。よくはわからないが、清酒「日本盛」を思い出させる、とてもスゴそうな矢口盛りの時期ではないか。そこを絶食で行くなどとバカなことは思いつきでも口走ってはいけないのである。昌也と離婚した時点でいったん、この下半身詐欺案件は破綻しているのである。こだわる必要はないのである。問題はいまだこれしか話題がないことである。
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ああ、ここへきてまた逆風である。ちょっと寄り道である。「しゃぶしゃぶ温野菜」(レインズインターナショナル)が4ヵ月間もの無休や高額な自腹購入を強いたとして、ブラックバイトの糾弾を受けているのである。
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たしか真里、2010年にこの「しゃぶしゃぶ温野菜」の六本木店をプロデュースしているのである。その後の運営にはかかわっていないにしても、やはりイメージはよくない。真里のプロデュース能力のほうは、どうも自分の身長(144.8cm)止まりらしいのである。
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もとい、真里、芸能界で生き残りたいと真剣に望むなら、まずは歌なり演技なり漫才なり落語なりで作品を残すことに全力を傾注すべきなのである。イメージしかないワイプ芸人の第一人者、みたいなことをまためざしているからいつまでたってもダメなのである。
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芸能人は芸である。それができればいつか、行儀の悪い真里の下半身でも、芸談がらみで肯定的に語られる日がくるかもしれないのである。(了)





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