2015年9月13日日曜日

有吉弘行はホモ、ゲイではない。お稚児、衆道の人である




1週間ほど前の記事に、有吉弘行(41)のお笑い芸人としての生き方の特徴みたいなものを書いた。今回は有吉弘行その人についてである。ネット上で弘行自身の次の発言に出くわしたのである。



「ぼくの目の奧が死んでると見破ったのは、東野さんとナンシー関だけなんですよ」



「東野さん」というのはお笑い芸人の東野幸治(48)、「ナンシー関」(享年39)はテレビ時評や人物評に異能を発揮した消しゴム版画家である。この、なんらかのパーソナリティ障害を抱えているとおぼしきお笑い芸人と、異能、異形の版画家の2人だけが見破った、というところに、まずは尋常ならざる気配を感じたわけである。



さらに単純に「目が死んでいる」ではなくて「目の奥が死んでいる」であることや、「見破った」という秘密めかしたいいかたにも興味をそそられるのである。



もちろん、この発言の内容自体が、弘行による自己演出のための創作に過ぎない、と見ることもできる。神秘主義だとかゴシックロマンだとかによくなじむいい回しが、かえってそう疑わせるのである。



それが弘行の策略だとして、「目の奥が死んでいる」という言葉から思い起こされるイメージは、死、絶望、無感覚、無感情、虚無、退廃、ニヒリズム、耽美といったものである。



つまりすべてに超越的であり、同時に徹底的な逸脱である。ニヒリズムひとつでもすべてが無意味なのであるからそうなってしまうのである。実際にそんな人物として生きることは不可能だし、もちろん弘行がそうであるわけがない。


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しかし、そんなことを思いながらテレビで見る弘行は、やはりほかの人物とはちょっと違う感じがするのである。1人、透明なベールの向う側にいるような雰囲気なのである。超越者でも徹底的な逸脱者でもないが、同じ地表には立っていない感じなのである。



「おまえらそんなことをいっているけどなぁ、結局はこういうことじゃん」とかいうコメントのたくらみを隠しているだけではない、もっと深刻な沈黙があるのである。その弘行の態度は、見たことのない植物や動物を見ているような佇まいなのである。ナンシー関にいわせれば「生来ふてぶてしい」ということになるのである。



貴種流離譚と呼ばれる物語群がある。市井に身を潜める王子とか、捨て子とか、地球に落ちてきた宇宙人とかの物語である。身分の高い子どもや若者が、その身分を奪われ、あるいは隠して庶民の中で暮らし、活躍する物語である。幼神の流浪というやつである。まあ、そんな連想を刺激する童顔の弘行なのである。



そこで弘行の過去のエピソードを少し覗いてみた。いちばん強烈なのは、猿岩石時代、例の日本テレビ「進め! 電波少年」でのユーラシア大陸横断ヒッチハイク中に、「パキスタンの兵隊さんに手コキされた」(by弘行)という話である。3ヵ月も溜まっていたので少し緑がかっていたそうである。



これが事実だとすれば、いったいどういうことなのだろう? どう解釈すればよいのだろう? わが身に置き換えても、まったく理解不能である。ウルドゥー語はもちろん、英語も片言で、しかも相手とは出会って間がないのである。



どこの誰ともわからないのである。しかも兵士である。命の危険すらある。弘行がヒッチハイクをしていた1996年当時、パキスタンではすでにイスラム原理主義が盛り上がっていたのである。隣国アフガニスタンでは、この年の9月にタリバン政権が樹立されているのである。どういう気持ちになれば、そこで、そのとき、そんな男にチンチンを握らせることができるのだろう?


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性的な逸話としてはほかに、猿岩石以降の再び売れなくなった時代、チンチンを切り落としてオネエタレントとして再起を図ろうとした、とかいう話もある(著書『お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」』 双葉社)。

弘行自身は、性的嗜好についてマゾヒストである、あるいはマゾ役もサド役もできる、と語っているのである。しかし嗜好として考えた場合そんなことはあり得ないので、この話はあてにならなのである。



で、少しはしょるが、気になるのは、こうして振り返ってみても女性関係についてのエピソードが出てこないことである。過去に1度だけ、青木亜希(30)という元モデルとのツーショットが写真週刊誌に掲載されているのみなのである(『フライデー』2008年10月24日号)。



しかしこれも2010年には破局が報じられているのである。この破局についての弘行の言葉は「尻込みしすぎたかな。けっこう慎重にいってましたからね」というものであったらしい。暗に性的な交渉はなかった、と読めるのである。



そういえば、である。弘行の女性への対応のしかたには独特のなつっこさがあるのである。「ブス」とか「おっぱいが大きい」とかいう言葉を面と向かって放てるのである。それは感覚的に女性と親しいからである。たとえば男兄弟に囲まれて育った男っぽい男には、そんな芸当は逆立ちしてもできないのである。逆に男っぽい男が憧れそうな「神秘的な女」がいるなどと聞かされれば、弘行はそれこそ呵々大笑するであろう。



うがった見方をすると、元モデルとのツーショット写真が週刊誌に掲載されたのが、芸能界での再浮上の時期と重なっているのも、あながち偶然ではないのかもしれないのである。『雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!』で発生した「おしゃクソ事変」(=品川祐に「おしゃべりクソ野郎」とあだ名を付けた)は、2007年8月23日放送分なのである。ツーショット写真はそれからおよそ1年後なのである。



そうすると、猿岩石以降の雌伏期に「チンチンを切り落としてオネエタレントとして再起を図ろうとした」という話の不自然さも改めて引っかかってくるのである。別にチンチンを切り落とさなくても、オネエタレントにはなれるのである。チンチンのついているオネエタレントはたくさんいるのである。どうも弘行は自分のチンチンに一般の男性ほどの執着はもっていないようなのである。


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ここで思い切って、弘行は同性愛者であると考えれば、辻褄は合ってくるのである。そしてそれは、詳しいことはよくわからないが、いわゆる現代風の、よくいわれるオネエとかゲイとかいう性質のものではなくて、稚児、男色、衆道という感じのもののように思えるのである。



生来の、ではなくのちに仕込まれた同性愛である。性的同一性障害と呼ばれるものとは別の、技巧に根ざす同性愛なのである。であるからマツコデラックスその他のオネエタレントなどにも悟られることはないのである。



前回の弘行の記事に書いた、番組アシスタントなど、女性とは必要以上に親しくなることを意図的に避けている、という指摘についても、その初発の要因は、同性愛への志向であったといえるのである。



おお、そうすると、さらにいろいろおさまりがよくなってくるのである。前に書いた幼神の流浪、貴種流離譚のイメージにも適ってくるのである。これは、たとえば絶世の美少年、牛若丸を思い起こせばわかってもらえると思うのである。「1人、透明なベールの向う側にいるような雰囲気」で「同じ地表には立っていない感じ」も、こうした弘行の特殊なあり方によるものなのかもしれないのである。



ユーラシア大陸横断ヒッチハイク中に「パキスタンの兵隊さんに手コキされた」という、なすがまま、されるがままの態度も、両者がお互いに共通する匂いを嗅ぎ分ける暗黙の交感があったからこそ、なのであろう。




そして「目の奥が死んでいる」、あるいは「見たことのない植物や動物を見るような態度」、またナンシー関がいう「生来ふてぶてしい」は、衆道を生きる者として、世間や人間を裏側から眺めている感じなのではないか、と思うのである。そしてこの秘密が、「1人、透明なベールの向う側にいるような雰囲気」や「同じ地表には立っていない感じ」につながっているのではないか、と思うのである。



で、探してみると、弘行自身が過去にラジオ番組で「同性愛疑惑」について語っていたことがわかったのである。もちろんギャグとしてである。「太田プロには、3大ゲイ能人がいるって。1人目が彦摩呂、2人目が寺門ジモン、3人目がオレ」というものである。しかしこれも自ら率先して笑い話にすることで煙幕を張っているような気がするのである。ダチョウ倶楽部と弘行の少し奇妙な関係については、まだ書くべき材料をもっていない。



これまで述べてきたことはあくまで推論である。疑心暗鬼といわれれば、その類かもしれない。しかし、こうして考えてきた私としては、有吉弘行男色説は、相当な確信である。



有吉弘行は広島県安芸郡熊野町で古くから熊野筆(の軸)を製造する家に生まれている。兄弟は4歳違いの弟が1人である。「兄が小6のときに愛想笑いの講義をされ、近所の方・親族・目上の人間に対しての愛想の振りまき方・効果・意味合いを教わった」とは、その弟の証言である。安芸郡に限らず、広島には稚児明神、稚児行列など、稚児にまつわる事物が多い。



ネット上に、その当時、つまり弘行12歳のときの写真(たぶん小学校の卒業記念アルバムからの切り抜き)がある。「12歳」とキャプションがつけられているのである。しかし本人は12歳よりもずっと幼く見える愛らしい少年である。じっと眺めていると、人生というものの儚さ過酷さに、いつしかわれ知らず涙が滲むのである。(了)




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