2016年10月5日水曜日

ANRI、催涙スプレー女、キムタク。みんな最後のオチがない



坂口杏里(25)のAVデビュー作『芸能人ANRI What a day!!』は10月1日発売であったはずである。すでに5日経っているけれども、評判が聞こえてこない。あ、みなさん興味があったのは坂口杏里がAVに出演するというそのことだけで作品の中身にはまったく関心がないってこと? それとも坂口杏里の名誉を慮って、というかそっとしておいてやろうぜという思いやり? もしかすると、そもそもAVの中身なんてマスコミで取り上げる話題でもないってこと?



うむ。たぶんそれらの全部が理由なのだろうと思う。“なのだろうと思う”というのは、そういう常識、分別が私にはないからである。分別ゴミは出す。石器時代のネタで失礼した。しかし、今回の坂口杏里のAVの評判の件についてもそうであるけれども、常識、分別のほうが実態とかけ離れていることが多いから、私も混乱してしまうのである。



みんなほんとうは作品の中身を知りたいし、坂口杏里のプライドなどどうでもいいし、AV的なエロ話などどこにでも転がっているのである。しかしそれを常識、分別としてとりあえずいまは無視しておこう、という考え方が私にはできないのである。逆に噺にオチがつかないようでイライラする。



そして、そこいらで留まってイライラしているだけならばまだあたりまえなのだけれども、どんな人物のどんな話を聞かされても、その裏側を覗き見したくてしかたがなくなるのである。ウラなくしてオモテなし。本音で話しましょう、というより、裏の顔を見せ合ってからお話しましょう、なのである。であるからいつか忍び、くノ一を雇って夜の街に放ちたいと夢見ているのである。



寄り道が長くなってしまった。あ、いま気がついたけれども、坂口杏里という名前は坂口安吾によく似ている。こんなふうにして延々と無駄話を続ける教師がいたっけ。授業なんてどうでもいい中学だったので。ともかく、常識とか分別とかは弱点なのである。



で、坂口杏里の『芸能人ANRI What a day!!』である。ちょっとエロいイメージビデオだろう、というおおかたの予想を裏切って、男優としっかり絡んでいるらしいのである。毛が生え放題だったらしいのである。ナチュラルモサ。私は観ていない。くノ一資金を貯めなければいけないので。もとい、母親、坂口良子(享年57)の現役時代のイメージをもっていると、やはり躊躇されるのである。



まあ、坂口杏里については一部マニア的な支持は得るかもしれないけれども、明日花キララ(10月2日で28歳)のような、預金が一億円超というスターにはとても手が届かない、というのが、ネット上の大方の評価のようである。AV女優のランクを預金残高で測るという考え方はなかなかナイスである。「一部マニア的な支持」、というのは万人向きではない、クセが強い、したがって標準以下ということである。



AV女優、坂口杏里の評価を追っているうちに出てきてしまったのが、高田馬場駅異臭事件で逮捕された塚越裕美子容疑者(36)のものと思われるAV映像である。いわゆる素人人妻もので「柏木乃子(38歳)」の名前で出演している。いつの作品かわからないけれども、実年齢より上。



で、「柏木乃子(38歳)」は冒頭の10分弱のインタビューのあいだ、ずっと浮気、自分勝手なモラル崩壊ぶりを追究され続けるのである。言葉嬲りプレイとかそんなことではなく、マジで。「それじゃ、なぜ旦那さんと結婚したんですか」とかなんとか常識、分別を踏まえてごくまっとうに。そして最後にはついに「僕には理解できなかったですね」とまでいわれてしまうのである。マジで。



映像をアップした人間もやはりここがポイントだと思ったらしく、本編の映像はまったくカットされているのである。インタビューだけ。こんなのに付き合ってほぼ半日を費やしてしまうのである。悲しいことである。しかし少しおもしろかった。



そうこういいつつ、素人人妻ものという企画がリアルガチ(by出川哲朗)らしいのには驚いたのである。そして「柏木乃子(38歳)」は曲がりなりにも素人人妻ものの作品に出演するためにやってきて、作品のためのインタビューを受けているわけである。



であるから、この女は実は結婚していないのかもしれない、仕事のためウソをついているのかもしれない、そしてツジツマが合わなくなってハチャメチャをいっているのかもしれない、というふうに疑うことを知らないインタビュアーの愚直さにも驚くのである。常識と分別を絵に描いたような男である。常識と分別とは、だから現実からちょっと離れたところに現れるのである。



塚越裕美子容疑者についてはスマートフォン向け放送の『WALLOP』出演中の映像も上がっていた。本名のまま、露出は少ないけれどもベビードールみたいなワンピースを着、アニメ声で似た者同士4人でダラダラトーク。であるから、警察での取り調べのなかで「私は芸能人」といっていたのは、あながちまったくのウソでもなかったわけである。



でもやはり、「そんなことしていません。高田馬場駅にも行っていません」とか、「正当防衛です」とか、移送中の不機嫌かつこれ見よがしな態度とか、報道で知る逮捕されてからの一連の経過は、やはり「僕には理解できなかったですね」な感じである。



塚越裕美子容疑者についてもオチはつかないのだろうと思う。精神鑑定が認められる可能性はあるけれども、それはオチではない。たとえそのとき常軌を逸した精神状態にあったとしても、そのなかで具体的になにをどう考えて犯行に及んだのか、ということ、塚越裕美子なりの犯行の動機を語ってくれなければ、人間観のオチはつかない。



オチがつかないと、いつまでも宙ぶらりんになってしまう。判断保留である。判断保留の状態があまり頻繁に長く続くと、現実の因果関係が崩れてしまうのである。もとい、現実の出来事に対して因果関係を求めることをしなくなってしまうのである。



ただただ漂うばかりの毎日になってしまう。なすがまま、されるがパパ、なにごとにも興味や喜びを感じないという、鬱病にも似た状態に陥るのである。これの蔓延が、ついにいまの日本を非力化しているのである。であるから『芸能人ANRI What a day!!』がどうだったのかにも、膝を正し、軽く拳を握って真摯に向き合いたかったのである。



最近の芸能界で『芸能人ANRI What a day!!』以上にオチがついていないのがジャニーズ事務所である。SMAP解散にしろその後のメンバーの身の振り方にしろ、メリー喜多川(89)の暴走、この半年間に立て続けに起きたKis-My-Ft2メンバーの下半身スキャンダル×3、木村拓哉、工藤静香のSMAP関連発言にしろ、なにひとつオチがついていない。ただただ、こういう事象がありました、こういう推測を呼んでいます、だけなのである。



そこにはいつものごとく、大事にならないようにジャニーズ事務所がプレッシャーをかけているという事情は確かにある。しかしそのプレッシャーも、以前であればひとつのオチとして納得できるだけの強さがあったのである。確実に因果の「果」、ピリオドの役割を果たしていたのである。



しかしいまはそうではない。ファンは宙ぶらりんに放置され、ストレスを募らせている。たぶんなかにいるタレントやスタッフも同じであろう。もうしばらくこうした状態が続けば、「なにごとにも興味や喜びを感じないという、鬱病にも似た状態に陥る」。つまり無関心、ジャニーズ離れ、求心力の低下である。うむ。ジャニーズ帝国、落魄する日本の縮図である。どちらも近々ドデカいオチがついてしまう可能性があるところも似ているかもしれない。(了)



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