どういうわけかあまりなじみのない方と酒を飲んでいるときなど、「もし人生をやり直せるとしたらいつぐらいからやり直したいですか?」という質問をときどき受けます。あなたの場合はいかがでしょう? ワタクシはほんとうにいままで何度もこの質問を受けてきました。
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やっぱりやり直したほうがよさそうっスか? とクチに出かけるのをぐっと押さえて、「幼稚園児くらい」と答えると、みなさん拍子抜けしたような、半笑いの表情になります。
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おそらく「もし人生をやり直せるとしたら〜」という質問には、そこからまた人生をすすめていくわけですから、あなたが未来に向かってイチバン勢いのあった時代はいつか、という意味合いが含まれているのでしょう。最もしあわせだった時代というのとは違います。
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ほんとうのことをいえばワタクシの場合、オギャーと生まれてきたその瞬間からやり直したいのです。実家は貧乏とはいえずとも決して裕福ではないサラリーマン家庭ですから、そこで生まれた瞬間あたりを見回し、おっと間違いた(by荒木経惟)、とUターンしてまたやり直し、大富豪の家に生まれてこられればたいへんうれしい。すべてにおいて怠け者の私にとってそれが未来に向かってイチバン勢いのある瞬間でしょう。
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人は生まれてくる場所を選べませんから、人生は自己責任みたいな理屈は成り立ちません。しかしある程度の年齢になればすべてを出自のせいにすることもできなくなります。コツコツと積み重ねてきた努力、勤勉、誠実さが確実にそれとわかる差になって結実してきます。
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まあしかしそんなもの関係ないくらいの大富豪の家に生まれつけばいいわけで、それはどんなに刻苦勉励するカメさんでさえも追いつけない怠け者のウサギがいるのよという現実の厳しさでもあります。
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というところまでお話がすすむともうひとつの質問、先ほどとは対照的な質問が出てくることがあります。「だいたい何歳ぐらいまで生きたいと思いますか?」。前の「人生をやり直せるとしたらいくつぐらいから?」という質問は後ろ向きですけれども、こちらはぐいんと前向きです。
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何歳、と年齢を聞かれているので数字で答えなければなりません。たとえば自分で食事をとれなくなったら死ぬ、というのではダメなのです。そうするとこれが難しい。
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いまやこんなことになっているからです。
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◆『TOCANA』2017年3月25日配信
【〈NASAが認めた〉60歳が20歳になる若返り薬「NMN」が3年以内に完成へ! 被曝したDNAも修復する奇跡レベルの効果】
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■NASA大注目の「若返り特効薬」
科学ニュースサイト「Science Daily」(3月23日付)によると、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学の研究チームが、傷ついたDNAを奇跡的に修復する薬物を開発、動物実験にも成功したという。さらに、半年以内には人体実験も行う予定とのことだ。
研究チームは、DNAの修復を司るタンパク質相互作用に重要な役割を持つ「NAD+」、要は細胞を若返らせる分子に注目。実験用のマウスにNAD+を促進する「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」と呼ばれる物質を投与したところ、放射線や老化で傷ついたDNAがみるみる回復したという。
「たった一週間の治療で、老齢のマウスの細胞が、若いマウスのそれと見分けがつかないほど回復しました」(デイヴィッド・シンクレア教授)
シンクレア教授が話すとおり、これまでの「NMN」の実験でも、生後22ヵ月のマウス(人間換算で60歳)が、1週間で生後6ヵ月(人間換算で20歳)になったという報告がある。
この研究にいちはやく目をつけたのはNASAだった。昨年12月に開催されたNASA主催のコンペティション「iTech Forum」でも、教授らの研究成果は高く評価されている。“若返り”と“宇宙開発”には何の接点もないように思われるが、NASAが喉から手がでるほど欲しがる意外な理由がある。
NASAが懸念しているのは、宇宙飛行士の宇宙放射線被曝だ。地球の大気圏の最外層を越えた宇宙空間では、X線やガンマ線といった電磁放射線から、アルファ線や中性子線などの粒子放射線が絶え間なく降り注いでいる。そのため、短期間のミッションでも宇宙飛行士の宇宙線による加齢、細胞へのダメージは深刻で、筋肉の衰え、記憶喪失などの健康問題はもはや宇宙飛行士の職業病となっている。
火星への有人飛行となれば、彼らは4年もの長期にわたり宇宙線に晒されるため、さらに深刻な健康被害が予想される。その場合、全身の5%の細胞が死に、発がんリスクは100%に達するとまでいわれている。
また、高高度を飛行する旅客機に搭乗していても宇宙線へ晒される。ロンドン→シンガポール→メルボルン間のフライトでの被曝量は、胸部X線と同量だという。しかし、今回開発されたアンチエイジング薬を用いれば、理論上、DNAへのあらゆるダメージの軽減が期待できる。将来的には宇宙飛行士のみならず、パイロットやビジネスマンの必需品にもなるかもしれない。
ウー教授によると、同薬は小児がん経験者の発病リスクを軽減する効果も期待できるそうだ。96%の小児がん経験者は45歳までに心血管疾患、二型糖尿病、がんなどの慢性的な疾患に悩まされているというが、それは彼らの細胞老化が進行しやすいためだという。
シンクレア教授によれば、今年中に米国の2つの病院で人体実験が成功すれば、3~5年以内に夢のアンチエイジング薬が市場に流通するようになるとのことだ。「永遠の若さ」を得る日は、もうすぐそこまで来ている。》
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最近こういう話題がやたら多くて、これほど劇的、飛躍的に発展しなくてもアンチエイジングや長寿化は日々進歩している印象があります。ついこのあいだまでだいたい自分の寿命は最長80歳くらいだと見通せて、80歳での執行を待つ死刑囚の気分だったりしたものがつるりっ、と捉えどころのない無期懲役囚にすり替ってしまったような不思議な気持がしてなりません。以前にも書きましたけどね。
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ですから何歳くらいと答えればいいものか悩みます。「健康でいられるなら何歳までも」と答えるしかないのでしょうか。
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うむ。たとえば今年(2018年)2月、「紀州のドン・ファン」とよばれる76歳の会社社長が21歳のファッションモデルと結婚したというニュースがありました。55歳差です。これを羨ましいと思うか、です。いえいえ悲観的な性格のワタクシには地獄としか思えません。
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話があうあわないなどは地獄の入り口、まず体力的な差があり、それで嫉妬深くなり、妄想に悩まされ、というのが地獄の二丁目あたり。で、家に帰ったら妄想は現実になっていてちゃっかり間男と矢口真里状態、これが3丁目。ほんとうの地獄の底はここからです。
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キャーとかワーとか叫びながらしどけない姿で手に手をとって逃げていく二人を、足がもつれてまったく追いかけられない、追いかけてとっちめてやりたいけれども前のめりに転ぶだけ、後ろ姿に罵詈雑言浴びせようにも舌がもつれてルルッルルーとかいうだけ、これが年の差夫の地獄ですよ。たぶん。ですからまだ鍛えれば少しは走れる65歳くらいを潮時にしておこうかと思っとります。
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器だけ大きくしても意味がないのよ。(了)
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