ジャニーズ事務所が山口達也の契約を解除しました。昨夜(5月6日)発表されたジャニーズ事務所のコメントには「辞意の受け入れとなりました」とあるので、この契約解除は解雇ではなく辞職ということになります。
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また細かい話を、ですけれども、一般企業だと辞めていくほうは退職金をもらえるかもらえないかの瀬戸際です。というか、誰が契約解除を求めたのか、決めたのかは、はジャニーズ事務所にとってたいへん大きな問題なのです。
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所属タレントの退所やグループの解散についての処遇についてこっぴどく世間から批判され、信用を失墜させた経験がよっぽど骨身に沁みているのでしょう。そうです、SMAPの解散・独立騒動ですね。
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あれ以来、恐怖症といってもいいくらいにこうした場合の当事者になりたがりません。オモテに出たがらない。4月15日に発表された関ジャニ∞渋谷すばる(36)の脱退・退所会見のときもそうでした。
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今回でいうと契約解除を申し出たのは山口達也本人とTOKIOのメンバーであり、それをジャニー喜多川社長が受理したということになっています。ああ、やはりメディアによっては山口達也がTOKIOを脱退し、ジャニーズ事務所との契約を解除した、という書き方になっているところもあります。
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実際問題としてこれでは企業としての姿がまったく見えません。今回の事件の原因はどこにあると考え、再発防止のためにどういう手を打ったのか、それすら不明です。こんなことではきっとまたジャニーズの連中はなにかやらかすに違いない、という不信感が高まるばかりです。
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これをいってしまうともうそれでお終いですけれども、ジャニーズ事務所は企業の態をなしていませんのよ(by夫人)。おそらく社内規定すらきちんと整備されていないでしょう。罰則規定があれば今回のような泥縄式の対応にはならなかったはずです。
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そもそもその前に自分たちの判断基準がありませんね。世間の顔色をうかがいつつへっぴり腰の対応をして、ダメだと見ると慌てて次の手を打つ。しかも最初のみたてがどうしても甘い、で、結局世間を嘗めているようにしか受け取られず、また次の手へ。
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たとえば、あらあらたいへん!! と、ちょっとカットバンを貼ってみて、しかしダメだ、傷口が塞がらない!! と包帯になり、それでもダメで縫合手術になったときにはすでに出血多量で重体、な感じですよ。トラブル恐怖症が長いあいだに培われた傲慢体質と合わさるとこんなことになってしまうのですね。怖い怖い。
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ちょっとその流れを見てみましょう。
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1)4月25日:「お気持ちを考えずにキスをしてしまいましたことを本当に申し訳なく思っております。」というジャニーズ事務所名義のコメント【報道関係各位】発表。
2)4月26日:山口達也が単独で謝罪記者会見
3)5月1日:山口達也の起訴猶予処分発表。ジャニー喜多川名義によるコメント「〜彼らが考えて決めていくことを受けとめます。」発表
4)5月2日:山口達也を除くTOKIO4人による記者会見
5)5月4日:ジャニーズ事務所、被害者や山口達也の家族への取材自粛要請をマスコミ各社に送付
6)5月6日:山口達也の「契約解除のお知らせ」を発表
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ほんとうは 1)だけで終わらせたかったのに発表するや火に油を注いだごとく逆に一気に炎上したのを目のあたりにして、急遽 2)の単独記者会見、それでも甘い!! の大合唱で、起訴猶予処分が出たというのに 3)の社長コメントと4)のTOKIO4人による記者会見。しかし会社の姿勢を問う声は止まず、ついに山口達也の「契約解除のお知らせ」を発表、というわけです。それだって“契約解除申し出を受理”ですから前面に立たない受け身の姿勢に固執しているところは呆れるほどに見事です。
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しかもしかーも、これの前に 0)段階ともいうべき隠蔽の企みがありましたからね。NHKがスッパ抜かなければいまごろまだ事件は闇の中にあったのかもしれません。
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0-1)2月12日:山口達也が女子高生らを自宅に呼び出し、酩酊状態で強制わいせつ行為(無理やりキス)。その後、警視庁に被害届が出される
0-2)3月下旬:数回にわたって警察が山口達也の自宅を訪問し、任意で事情聴取。山口達也が事件を自覚
0-3)4月16日:山口達也が事務所に事件を報告。ただーし、4月26日に行われた単独記者会見で山口達也は、事情聴取から数日間思い悩み、ジャニーズ事務所に相談したのは4月アタマだった旨の発言をしている
0-4)4月20日:警視庁が山口達也を強制わいせつ容疑で書類送検。その後、示談が成立し被害者側は被害届を取り下げる
0-5)4月25日:NHKが今回の事件を報道。ジャニーズ事務所が「お気持ちを考えずにキスをしてしまいましたことを本当に申し訳なく思っております。」コメントを発表
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ジャニーズ事務所が山口達也から報告を受けたのが4月16日だとしても、それから公にされるまで知らぬフリをし、それまで通りに仕事もさせていたわけです。これが山口達也が最初に語ったとおり4月のアタマからだったとしたら約20日、3週間もそうした状態が続いていたわけなんですよ、みなさん!! “契約解除申し出を受理”なんていっている場合でも立場でもないでしょう。ねえ。
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それに今回のジャニーズ事務所のコメントには発表された5月6日・日曜日大安というお日柄も大きく関係しているはずです。おめでたいわけではなくて、ゴールデンウィーク明けの今週、週刊誌が続々燃料を投下するという情報で持ち切りだからです。その前に山口達也とは縁を切っておこう、という魂胆ですよ。
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僭越ながらワタクシが予告した通り、ジャニー喜多川翁のこころ温まる発言「私自身は全ての所属タレントの『親』としての責任を負いながら今後も彼らが“ひと”として成長できますよう、支援し続けて参る所存でございます。」は、またまた無惨にもたぶん女物の靴で踏みにじられてしまったのです。だって、山口達也はもう“所属タレント”ではないのですから。
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TOKIOはおそらく解散の道を選ぶでしょうし、ワタクシもそれが妥当だと思います。細かな分析はまた次回に回すとして、ジャニーズ事務所からのコメント全文と、脱退・退所についてのTOKIOメンバーのコメントを添付しておきます。
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◆『産經新聞』2018年5月6日配信
【山口達也さん契約解除 ジャニーズ事務所が報道機関向けに文書 解除理由など説明】
《人気アイドルグループ「TOKIO」の山口達也さん(46)がジャニーズ事務所の契約解除となったことに関して6日、報道機関向けにファクスで文書が届いた。以下がその全文。
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報道関係各位 当事務所所属、山口達也に関する契約解除のお知らせ
この度の山口達也の事件に際し、被害者とそのご家族の方々には多大なご迷惑をお掛け致しました。誠に申し訳ございませんでした。
またご負担をお掛けしております仕事関係者の皆様や、報道関係者の皆様、さらに報道をご覧になった多くの皆様にもご心配をお掛けしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。 山口達也の処遇につきましては、5月2日のTOKIOの4人のメンバーの会見において本人からの辞意表明があった旨の説明がございましたが、重ねて6日本日、本人からも直接、弊社に対し強い意思表明がございました。それを踏まえ本日、弊社社長とTOKIOリーダー城島茂との協議が行われ、この申し出を受理する判断に至りましたことをご報告申し上げます。これにより弊社は、山口達也と契約を解除することとなりますが、事件の社会的な影響や、現在、山口の置かれている状況等に鑑み、彼を育ててきた立場として、社会に責任を果たすために必要な支援を今後も積極的かつ継続的に行って参る所存でございます。
●経緯について
弊社では山口達也の処分について、23年間、バンド活動を軸に芸能活動をグループとして行ってきたTOKIOのメンバーの意思も尊重すべきとのスタンスを取ってまいりました。メンバーは4月26日の山口の会見によってその詳細を知り、5人での会合を30日に実施いたしましたが、その際に本人からの辞意表明があったこと、結果としてその場で辞意への回答ができなかったことは、話し合いの直後に弊社社長に伝えられておりました。弊社と致しましてはTOKIOメンバーの心情に配慮しながらも、社会的影響の大きさから、すみやかに意思決定をすべきとの考えでしたが、本日6日にメンバーの総意として辞表が社長に託され、当人からも別途、社長への直接の意思表明があったことも踏まえ、辞意の受け入れとなりました。
●契約解除の理由について
4月26日の会見では、山口が事件への十分な認識と反省をしていないとのご不安を皆様に与える形になってしまいましたが、その後のメンバーとの話し合いの際の「TOKIOを辞めたい」との意思表示は、被害者の方への謝罪の念、引き起こした社会的影響力の大きさ等を自覚し、責任を取るという本人の強い決意をメンバーがそれぞれに感じており、弊社もそれを確認しております。
山口は今後、被害者へ誠心誠意、謝罪を重ねることはもちろん、事件の要因となったさまざまな問題を克服すべき状況にあります。一人の人間として再び社会に復帰するためには、本人の強い意思と周囲のサポートが不可欠です。そのためには無期限謹慎という曖昧な形ではなく、本人の強い意思でもある辞意を受け入れ、山口が一人の人間として自分と向き合う形をとらせるべきだと決断いたしました。今後も山口をサポートしていく旨は、弊社社長からメンバーの意思を預かるリーダー城島に伝えられ、今回の選択の最終合意に至りました。
●今後について
山口の籍は残りませんが、彼を長年育んできた立場として、彼が健やかな一人の人間としての精神と振る舞いを取り戻し、被害者の方の許しを十分に得た上で、どのような形であれ未来を描けるまでを具体的に支援することが弊社の責任と考えます。
また弊社が、TOKIOを大人のグループとして尊重し、意思決定に強く関与させたことについて、さまざまなご批判もいただきましたが、今回の事件での意思決定と責任はすべて弊社にあることは言うまでもありません。彼らは、会見でも言及した通り「4人のTOKIOが必要とされるのか」という命題を背負い、茨の道を歩むことになります。
弊社も当然、彼らとそれを分かち合い歩んでいきますが、これまでご理解、ご支援をいただいた皆様におかれましては、彼らの今後の活動へもあたたかいまなざしを注いでいただけましたら幸いです。
重ね重ね申し上げていることですが、被害者、ならびにご関係者の方々の精神的な負荷がこれ以上大きくなることを防ぐため、報道関係者の皆様には「被害者の方、被害者のご関係者の方、および山口の家族への取材自粛のお願い」をお願い申し上げます。
2018年5月6日
ジャニーズ事務所 》
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◆『SANSPO.COM』2018年5月6日配信
【TOKIO、残るメンバー4人のコメント全文「今一度TOKIOとして原点に戻り、それぞれが己と向き合い…」】
《 ジャニーズ事務所は6日、強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となったTOKIOの山口達也(46)の契約を解除したことを発表した。この日、山口本人から直接、事務所に対して強い意思表明があったといい、ジャニー喜多川社長(86)とリーダーの城島茂(47)との協議が行われ、山口の申し出を受理した。これを受け、城島とTOKIOの国分太一(43)、松岡昌宏(41)、長瀬智也(39)は所属事務所を通じてコメントを発表した。全文は以下の通り。
誰のために何をすべきか、それだけを考え続けた日々でした。
僕らメンバー、一人一人の今の気持ちを表現するには言葉だけでは足りませんし、何より、これ以上言葉で語るべきものではないと思います。
自分たちに変えられるものがあるとすれば、それは明日であり、目の前にあることからです。
今一度TOKIOとして原点に戻り、それぞれが己と向き合い、誰のために、いったい何をするべきなのかをしっかりと考え、前を向いていきたいと思います
TOKIO
城島茂、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也 》
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これでも収まらなくて山口達也からのサヨナラのメッセージ、なんてことにはならないだろうねえ。(了)
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