『週刊新潮』4月26日号発売の前日18日、「疑惑について引き続き身の潔白を明らかにしたいが、現在の状況を鑑みると職責を果たすことが困難だ」と、尻尾を巻いて逃げ出した財務省・福田淳一事務次官(58)。第一報を完全否定したのがまるで嘘だったことがはっきりバレた大醜態であった。
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これを聞いて「セクハラの情報があったにもかかわらず、適切な対応ができず深く反省している」とおずおず記者会見を開いたのはテレビ朝日。いままでずっと頬っ被りしていたのに。
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「取材で得た情報を第三者に渡したことは不適切で、遺憾」という前に、まず被害を受けた女性記者からの相談を受けた上司がその記者を守る立ち場で行動できなかったのがたいへん遺憾。
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「女性記者は上司に相談し報道すべきだと主張したが、個人の特定や二次被害の懸念を理由に『難しい』と伝えられた」と時事通信は報じている。2018年4月19日配信【セクハラ被害はテレ朝記者=次官発言録音、週刊新潮に】
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同記事によれば、その女性記者は今月4日にもセクハラ発言を受けているという。報道するしないはともかく、社員のセクハラ被害に対してテレビ朝日としてなんの対応もとろうとしていなかったことが証明されている。遺憾すぎる。
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しかもその難しいはずのセクハラ被害報道を、今回『週刊新潮』がサックリやってのけたのである。テレビ朝日、コンプライアンスもダメなら本業の報道もダメだと公言しているようなものである。遺憾である。
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あ、その時事通信社の記事が出てきたのでご紹介しておこう。
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◆『JIJI.COM』2018年4月19日配信
【セクハラ被害はテレ朝記者=次官発言録音、週刊新潮に】
《 福田淳一財務事務次官のセクハラ発言が週刊新潮で報じられた問題で、テレビ朝日は19日、東京都港区の本社で篠塚浩取締役報道局長が記者会見し、セクハラ被害を受けたのは同社の女性記者だったと明らかにした。
同社は財務省に抗議する方針。
一方、この女性記者が福田氏の発言を録音し、週刊新潮の取材を受けていたことも認め、「取材で得た情報を第三者に渡したことは不適切で、遺憾」と述べた。
同社によると、女性記者は1年半ほど前から数回、取材目的で福田氏と1対1で会食するようになった。そのたびにセクハラ発言があり、身を守るために会話の録音を始めた。今月4日もセクハラ発言が多数あったため、途中から録音した。
女性記者は上司に相談し報道すべきだと主張したが、個人の特定や二次被害の懸念を理由に「難しい」と伝えられた。このため、「今後もセクハラ行為が黙認され続けてしまうのではないか」と考え、週刊新潮に連絡。取材を受け、録音も一部提供したという。
篠塚局長は「セクハラの情報があったにもかかわらず、適切な対応ができず深く反省している」と述べた。
女性記者から16日に申し出があった。女性記者は福田氏が会見でセクハラ発言を認めなかったことについて「とても残念」と話している。一方、週刊新潮への情報提供は反省しているという 》
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まったく、なにをいまさらどのツラ下げて、である。繰り返すようであるけれども、セクハラが待ち受けているのがわかっているのにまたまた福田淳一のもとへ女性記者を赴かせていたのであるから、テレビ朝日もほぼ同罪のセクハラ企業である。
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『週刊文春』4月26日号が発売になる前に逃げ出したのは米山隆一(50)新潟県知事である。記事のタイトルは【「買春(1回3万円)」女子大生の告白】であった。まったくどいつもこいつも。
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こういうとき、ひとむかし前なら必ず「男のくせに」とか「男らしくない」と罵倒されたものである。もう何度も書いているけれども女系一族に生まれついたが運の尽き、ワタクシの半生はそうした「男らしさ」幻想にかこつけた悪罵、言葉嬲りプレイの連続であった。押さえ付けられてチンチン弄ばれるというようなことは残念ながらなかった。
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しかしとはいえ、長年にわたる「男のくせに」「男らしくない」の集中十字砲火はワタクシの心に大きな傷跡を残したのである。“男らしさ”というものがまったくわからないのだ。
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ワタクシが見るかぎり実際の男は完全に2パターンに別れる。ひとつは他人の心を慮る能力がまったく欠如しているバカ、もうひとつは内心でウジウジ人の視線ばかりを気にして実行力がなく、そのくせ未練がましいバカ。体育会系といわれる男たちのなかにももちろん両方のパターンがある。
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ここに登場した人物で示せば財務省・福田淳一事務次官が見事に前者であり、米山隆一新潟県知事がこれまた典型的に後者である。
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世間一般に「男らしい」といわれるのは“他人の気持を慮る能力がまったく欠如しているバカ”のほうであろう。しかしワタクシにいわせていただければこれはただ人間になくてはならない大切な資質を欠いているというだけで、男らしいらしくないという前に人としてまったくお話にならないのである。
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誰しも一族の星にそんな人物になってほしいとは願わないであろう。少なくとも、いやしくも世が世であれば本家の長男、総領息子であるワタクシが日々「男らしくない」と蔑まれつつめざす理想ではない。
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したがってワタクシは「男らしい」とは“女の腐ったようなヤツ”であると内心で解釈してどうにか自分の心に折り合いを付けて生きてきたわけである。で、そんな心根はやはり顔つき物腰に出てしまうのであろう、いまも男ウケはたいへんよくない。女ウケもよくない。けれども本人としては“女の腐ったようなヤツ”と付き合うよりはほんものの女と付き合っていたほうが気がラクだし実際に話も通じやすい。
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あ、茶話会っちゅうんじゃろかガールズトークは別。あれは8割がたヤギがコツコツとアタマをぶつけ合う縄張り争いみたいなもので、女としての利害関係がまったくない身で加わる場所ではない。ともかく、ワタクシは男も“女の腐ったようなヤツ”であると解釈してきたことで男と女を区別しないヤツになった。
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で、今回のセクハラ騒動で考えたことは、男のワタクシが男というものがわからなくなったように、それ以上に強い抑圧で女は女というものがわからなくされているのではないか、ということである。
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ジェンダーと個人というお話ではないのよ。たとえば深夜バーなんかにひとり呼び出されて出ていくという感覚が、記者としてのプロ意識うんぬんをする遥か前に、ダメだと感じたのである。
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いったら話が聞けるかもしれないと考えるところがダメ、“女”を利用しようとしている。女というのはそういうふうに扱われるものだと承知しているフシがある。自己規定として摺り込まれている。でもって「女は女らしく」といわれれば現状十中八九の割合でそうなる。
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これがたいへん愚劣、という感覚が一般的にならないとセクハラはなくならない。それは、極端にいうと女も男も更衣室が同じで平気という状況になることだと思うの(by大場久美子)。つまり性的なON-OFFが場所や時間によってパッキリ明確にされるようにならないといけない。先ほどの例の深夜のバーは完全にONである。
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そういえばあるとき一緒に仕事をしていた男が「男だとか女だとか考えていたら仕事にならない」と呟いたのを聞いてギョッとしたことを思い出した。ってことはふだん仕事中に“男だとか女だとか”考えていたことがあったのか、と。
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いまはまだこんな状況なのである。逆説的ではあるけれども「男のくせに」「男らしく」といわれ続けてきた本家の長男、総領息子のワタクシにはとても奇異に見える。(了)
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