2015年7月22日水曜日

死者も生者もゾンビも、テレビの中で仲がいい






炎上におののくのかおのののかおののくのか?



「逃走」で岡村隆史を盾に使ったってなにが悪い? そういうルールのゲームじゃん。遊び方がセコいってこと?  もっと大事なルールを勝手に変えちゃう人、ほかにいるじゃん。わざわざ炎上させるんならそっちじゃん。



もう1回いうけどさ、ブタが子どもを産む顔を見てなにがおもしろいの? え? なにが?



だけど、人の素の表情っていうのは、考えてみれば、テレビがはじめて捕まえることができた満足な自然の姿なのかもしれない。しかも、ほとんどテレビでしかまじまじと見ることはできないのである。


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とすると、そうか、アレはやっぱり「野生の生活」とか「自然の驚異」とかいう種類の番組だったんだな。



話は変わるが、約20年前、ヒロミ(50)は、こぶ平(現:林家正蔵・52)を、よくドツいたりコヅいたりして面白がっていた。それをこのあいだの「行列のできる法律相談所」ではやりすぎだったとして、テレビカメラに向かって土下座して謝っていた。



あーつまらね。どうして「いくつ落語憶えた? こぶ正蔵」くらいのことをいえないのか。こんなにもやすやすと名前と力に負けたんじゃ、あのとき笑ったこっちはどうなるんだよ?



これじゃ仕事がしたいばっかりの裏切りだろ。それによりにもよって落語のできないこぶ師匠だもんな。まずはこっちに謝れよ。裏切ってゴメンってよ。ったく、こぶの林家正蔵なんてのも絶対に認めてないからな。マジだからなー!!


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こぶをドツく約20年前のヒロミの映像と、スタジオで土下座するヒロミの映像が、ともにテレビの中に存在しているのである。ブタの出産と相撲と、将来の子どもとのあれこれも、いずれ共存するのである。いまは亡き高倉健や鶴田浩二や石原裕次郎なんかも、同じようにテレビの中で生きているのである。



これらをサンプリングしてなんとかやりくりしていくというのが、これからのテレビのような気がする。最初から新しいものをつくるパワーなんか失われているわけだから、放送作家をスタジオに閉じこめて「懲罰体験〜お仕置きはいかに人を卑屈にするか」とか「ブタの繁殖」とか「仁義なき網走番外地」みたいのをつくればいいのである。



まあ、このようにして、時間からも自然からも完全に浮いたパラレルワールド、テレビワールドが完成するのである。テレビがこのおよそ半世紀の歴史の中で成し遂げた最も大きな功績は、社会の気分の中に、時間も含め、自然とは切り離された、もうひとつ別の世界を創り上げたことなのである。


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たとえば環境問題を論じるとき、自然環境と人間社会を対置させ、この2つのあいだに資源の交換→循環がうまくできていない、というようないわれかたがされる。この自然環境と対置される人間社会というイメージは、おそらくテレビ以前にはなかったように思う。



人間だって自然なのである。それをその他の自然環境となにげにわけてしまえる感覚は、テレビ以降のものだろう。



それにしても、おのののかの顔はどうしてあんなに平らなのだろう。インカの黄金のマスクみたいではないか。おのののかがふうつのお面をつけたら、横からいろんなものがはみ出して、三幸製菓のうす焼せんべい「チーズアーモンド」みたいではないか。



むかしむかしそのむかし、日活ロマンポルノのSMシリーズが人気だったことがあった。その中心は「花と蛇」など団鬼六作品で主演をつとめた谷ナオミである。当時のスポーツ新聞には「谷ナオミ、今度の羞恥責めには耐えられるか?!」みたいな記事が、パブリシティではなく、ふつうの記事として大きく扱われていた。少し大げさにいえば、国民的関心事だったのである。




思い出したのである。不振続きで土壇場に追いつめられたNHK大河ドラマが命運を懸ける次回作「真田丸」の長澤まさみ(28)である。「ドラマでも下着はOKな女優なので、入浴シーンをどんどん演出していく。実際に真田家は無類の温泉好きだという証言もある」などという“関係者の証言”がまことしやかに伝えられているのである。そうかー、真田家は無類の温泉好きだったのかー。



NHK上層部と現場のスタッフからも、きっと救世主になると期待されているのだそうである。つまりみんな揃って長澤まさみの肉体頼みの大河ドラマなのである。しかしこれでは谷ナオミ&日活のやり口とそう違わないのではないか? とりあえずそのときがきたら私は、部屋の照明を暗くして放映を待ちたいと思う。



千葉真一(76)とか加藤茶(72)とか、テレビの中にはゾンビみたいなのがゾロゾロしている。それにしても男ゾンビの生き死にの確認がいつも女がらみなんて、どうなんだろう? できなくなったらすなわち死ってことか? それもまた厳しいのう。自然の摂理というものかのう。 



自然とテレビと人の話は、また今度の機会に。  (了)




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