2015年7月30日木曜日

テレビが見させる悪い夢。ホリエモンを宇宙へ。帰還不要






高校1年の夏休みが終わって学校に戻ると、同級生の1人が「オレは画期的なSF小説を書き上げたぜ」と吹聴していた。特別に読ませてもらったヤツによると、それは「地球と月の立場が逆転する、ヘンなカタストロフィSF」ということであった。



その小説の内容は、近未来、月の開発が進み、地球から資材や人、設備などが大量に運び込まれた結果、地球の質量が減り、月の質量が増大して、最終的には地球が月の周りを巡る衛星になるのだそうだ。たいしたものである。



前回ふれた、私たちの頭上を周回しているHYPERな空間、テレビが私たちの精神に拓いた空間にも、どんどんいろいろなものが打ち上げられている。



HYPERな空間に打ち上げられる、カタルシスを導く空想や妄想、ハイスピードで展開するシンプルなストーリー、絶対安全地帯、根拠はないが超越的な自分、実体のない経済、完璧な美学、完全犯罪……。


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いろいろたくさん打ち上げるほど、現実は希薄に、つまらなくなる。ときどき月と地球の逆転現象が起きたみたいなことを信じ込むおかしな者も出てくる。彼らはインターネットを使ってHYPER空間と交信しているようである。



徐々に質量を失ってつまらなく貧相になっていく現実、反対に欲望のエネルギーに充ち、輝くHYPER空間。人々は遥か上空のHYPER空間に憧れ、なんとかしてそこにたどり着きたいと願うのである。



しかしHYPER空間とはもともとテレビが人の精神にもたらした作用をひとまとめにしたものである。ただのもやーっとした想い、願いのようなものである。とてもたどり着ける類のものではない。不可能である。



そう、HYPER空間はテレビ時代の天国のようなものなのである。ただ天国といわれてピンとこなくても、あなたの精神の奥、そしてイメージの遥かな高みに周回するHYPER空間といわれたほうが、飲み込みやすいかもしれない。


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天国、極楽浄土といいかえてもいいのだが、その到達不可能なHYPER空間は信仰の対象にはならないのである。薄汚い欲望やエゴイズム、グロテスクに満ち満ちているのであるから、浄土信仰のように美しい図柄はならないのである。



どんなに薄汚くてもグロテスクでも、人それぞれ行きたい場所がHYPER空間なのである。しかしもしもほんとうに行こうと思い立つバカがいたら、法華経かなんかで撃ち落としてやらねばならない体のものなのである。



おお、そういえば、高校1年の夏休み、画期的なSF小説を書いたその男は、その後、前衛芝居にかかわり長くすったもんだした挙げ句、突如身を翻すように北海道東部の破れ寺の住職になったのである。浄土真宗と聞いたから、浄土に行きたい、行かせてくれと日々祈っているのだろう。



テレビが私たちの精神の内部を通し、頭上遥かの高みに穿ったHYPER空間。決してたどり着けず、またたどり着いてはいけない場所なのだが、すでに私たちはその存在なくして生きられなくなっているのである。HYPER依存症である。


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唐突に話が変わるが、堀江貴文(42)をロケットに乗せて打ち上げて帰ってこられないようにしたら、きっと面白いよね。いろいろTwitしてくるだろうね。金ならあるんだ、とかね。でも宇宙から遠くを眺められて、少しはまともになるかもしれないよね。



和田アキ子(65)も打ち上げるべきである。嫌いな女性タレント第1位おめでとう!! である。この人、情報はテレビか人との会話でしか受けていないらしいから、たぶん最期まで自分の身になにが起こっているかわからないであろう。でも行っちゃったってセイセイしてたら、流星に乗って突然帰ってきそうな怖さもある。



あとはやっぱりヒロミだな。背中にロケット背負わせて、もう一生帰ってくんなっつって。「ヒロミ宇宙へ」っつって。石橋と木梨の2人にテメーら憶えてろっつって。樫木にぜってーバラすんじゃねーぞこの野郎っつって。ヨメヨメっつって。イヨイヨイヨっつって。あとで正蔵の野郎もおっかけ打ち上げてくれっつって。これでも、おいらもう50だっつって。




また話は変わるが、小林製薬の液体絆創膏「サカムケア」が中国人客のおかげで売り上げが5倍になったそうだ。しかしオレは「サカムケア」をどうしてもさかむけないあそこに塗った男を知っている。国内にはそういう需要もあるのである。よろしく。  (了)





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