2016年2月23日火曜日

金八では国語担当の武田鉄矢。しかしエラソー発言は終始ポンコツ





世の中はさまざまな言説で溢れ返っています。そのほとんどはどうでもいいお話ばかりです。そのどうでもいいようなお話を、いいたい放題ジャブジャブ垂れ流すことを仕事にしている方々がいます。コメンテーターなどと呼ばれています。垂れ流しのプロです。最近では、もともとは副業だった垂れ流しを本業にしている方もいます。武田鉄矢(66)とか。



しかし垂れ流しのプロである以上はのべつまくなし垂れ流していなければなりません。黙っているとすぐに忘れ去られるからです。それでときどき早とちりをしたり、いい間違えをしたりします。それだけならまだご愛嬌なのですが、大向う受けを狙って目立とうとするあまり、とても奇妙な発言をしてしまう方々もいらっしゃいます。



自家撞着、循環論理、屁理屈、八百代言、それらを腑分けしてみるとまったく意味が残らないことすら多いので、こちらのアタマまでユルくなってしまいます。今回はそういう、一見マジメでエラそうでバカなコメントの大家、武田鉄矢に注目してみましょう。そういう私は、なるべく垂れ流さないよう、キュッと締まっていきたいと考えております。



ただいま世間の最大のトピックは“不倫”です。なんというのか、不倫ブームというよりも、不倫報道ブーム、あるいは不倫いじりブームです。不倫そのものはもう語り尽くされて、みなさんもう飽き飽きしているわけです。で、とりあえず面白い不倫報道が求められています。



コメンテーター鉄矢としては、これに食いつかないわけにはいきません。ここまでの不倫報道の流れを少し整理しつつ、鉄矢の活躍ぶりを拝見していきましょう。



 

HP Directplus -HP公式オンラインストア- オーネット

DHCオンラインショップ 



正月、『スポーツニッポン』からのお年玉がわりは、神田正輝(65)&三船美佳(33)の大阪でのホテル不倫報道でした。神田正輝は“激怒”したそうです。記者会見で報道を完全否定し、なおかつ法的対応を事務所と協議するとまで息巻いていました。



まあ、お芝居をするならぜひスクリーンで、というところです。正直、やっぱり酷い大根役者だなあ、とは思いましたけれど。“激怒”がお芝居だというその証拠に、正輝、まだ『スポーツニッポン』を提訴していません。このままではスポニチの書いたことを事実と認めたことになります。



さて、いろいろ調べましたけれども、正輝&美佳についての武田鉄矢の発言は出てきませんでした。相手が神田正輝だと腰が引けるのでしょうか。しかし『スポーツニッポン』にスッパ抜かれる時点で、もうかつて権勢をふるった石原プロではないということを、プロの垂れ流し屋なら見抜かなければいけません。鉄矢の臆病だけが目につきます。



2月に入ってベッキー(31)&ゲス川谷(27)、が処刑雑誌『週刊文春』に捕まりました。で、長崎のゲスんち行きなどを報じたのが7日発売号で、その前日、6日の夜にベッキーが質問不可の緊急記者会見を開いたわけです。「仲のよいお友達であることは間違いありません」。



これについて鉄矢は「一つか二つ悪いことしないと立派な芸能人になれない」と擁護したらしいのです。“一つや二つの悪いこと”がこの程度の不倫だとしたら、誰でもすぐに“立派な芸能人”になれてしまうではないですか。鉄矢、なんだかいろいろなところで聞きかじったお話の、一部だけを持ちだしてきてはつなぎあわせているのがよくわかります。



説明しておきますと、この場合の、一種芸談としての“一つや二つの悪いこと”とは、その結果、自分の心にも深い傷が残った“悪いこと”をいいます。CM契約企業の手前、ファンや視聴者にウソをついてまでとりあえず否定するベッキーに反省はありません。傷ついているはずもない鋼の心です。はしゃいだLINEの「センテンススプリング」はそのあと、第2弾でしたけれども。



ソニーストア デル株式会社

 

 



そして続いて宮崎謙介(35)&宮沢磨由(34)ときてからの狩野英孝(33)&加藤紗里(25)でした。すみません。英孝&紗里は不倫ではありませんでした。しかし面白いのでこのままにします。で、宮崎謙介は半端者特有の中途半端な表情を固めたまま議員を辞職しました。



謙介については鉄矢、2月16日の三原じゅん子(51)のパーティの席上、「大きな政党の多くの議員の中で、失言や軽率な行動が続いている!」と語ったそうです。この日のパーティは今夏の参議院選挙への、いってみれば決起大会です。鉄矢このあいだまで反原発だと思っていましたけれど。まあ、自分のことは棚に上げて、の感じです。



一連の大物不倫報道のあとは英孝&紗里です。残念ながら著しい小物感はぬぐえません。一部では「箸休め」とまで揶揄されていました。そしてこの騒動は、お笑い芸人、狩野英孝の天然パワーを広く世間に知らしめて締めくくりになります。しかも、もうすぐ。



なにしろ『上沼・高田のクギヅケ!』(読売テレビ、2月14日放送)で、上沼恵美子に「散髪したの?」と聞かれた英孝「はい、やりました」と答えたのです。このときの英孝のアタマのなかは「3発やりました」だったのです。爆笑です。さらに数字をいえば「6股疑惑」なのです。紗里ごときの踏み台になるような男ではなかったのです。



英孝&紗里については鉄矢のコメントが見つからなかったので、代わりにベテラン色事師、梅沢富美男(65)の感想をお知らせしておきます。「(英孝は)ハハハ。不幸だったね、チャラ男だもんな。女の方もしゃべるし。悪い生モノにあたった感じだね」(デイリースポーツ、2月15日配信)です。“悪い生モノ”、なんだかひどくゲンナリする表現です。



 

HP Directplus -HP公式オンラインストア- オーネット

DHCオンラインショップ 




で、ここでようやくひと息、と思っていたら、またぞろ次の不倫カップルが登場してきました。ご存知、紫艶(中江ひろ子、38)という演歌歌手と、桂文枝(72)の20年来の愛人関係です。



でもって紫艶 →シエン→シェンシェイと連想したのかどうか、するわけないか、ともかく武田鉄矢(66)がここも出番とばかりに張り切ってコメントしたわけです(「ワイドナショー」フジテレビ、2月21日放送分)。



「(桂文枝の)不倫が事実だとしても、どこがゲスですか。ちゃんと自分のお金で、自分の名前を懸けて、自分の時間で、自分の稼ぎでやってらっしゃるわけだから。一点の曇りもない“立派な間違った恋”ですよ」(by武田鉄矢)



ちょっと待ってくださいね。不倫はたとえゲスではなくても、その場合はただの不倫であって、“立派な間違った恋”にはなりません。しかも、“自分のお金で、自分の名前を懸けて、自分の時間で、自分の稼ぎでやって”いればゲスではない、というものでもありません。



念のために書いておきますと、ゲス(=下種、下衆、下司)とは、品性下劣なこと、心根の卑しいことをいいます。自分の金だとか時間だとかは関係ありません。そんなことよりも、誰かの気持ちや人生を犠牲にして自分だけの楽しみを得ようとするのは、どう考えてもゲスのやることです。



ああもう、“自分のお金で、自分の名前を懸けて、自分の時間で、自分の稼ぎでやってらっしゃる”という、鉄矢のここのところのいいまわしはとくにダメすぎます。“自分のお金で”と“自分の稼ぎで”は内容がまったく同じです。また、“自分の時間で”とはおっしゃいますが、自分で使える時間は自分の時間だけではありませんか。わざわざ時間を割いてまで不倫、と解釈しても滑稽なだけですし。結局、これも意味のない言葉です。



さて、残ったのは“自分のお金で”と“自分の名前を懸けて”だけです。“自分の名前を懸けて”がどういう意味なのかはよくわかりません。しかし、そもそも不倫です、不倫。妻や家族に隠れて若い女と付き合っていたわけです。そもそも“自分の名前を懸けて”とまでいうほど正々堂々としたものですか?



あと、“自分のお金で”っていうのも……。自分のお金をつかうのはしごくふつうのことで、別に褒められるものではありません。かえって私なんかは“金にモノをいわせて”というフレーズが浮かびますけれども。鉄矢、金八時代は国語担当だったらしいのに、なんというていたらく。



ここのところまでで考えれば、鉄矢、なんとなく雰囲気だけでものをいってしまっていることがわかります。それも桂文枝を擁護したいという結論ありきで。そちらのほうがいろいろな芸能ニュースで使われそうだからです。プロのいやらしさです。



こんな鉄矢のコメントをありがたがっていてはいけません。なにかを語っているようでいて、実はなにも語っていないのです。しかもその前に、果たして鉄矢は事情をよくわかってモノをいっているのか、という疑問がわきます。



ソニーストア デル株式会社

 

 



桂文枝& 紫艶の一件は『FRIDAY』(2月19日発売号)が報じて知られることになりました。その『FRIDAY』には、2人の古いツーショット写真が何枚も掲載されています。ということは、誰かが編集部に持ち込んだネタなのであろうという推測が成り立ちます。



『FRIDAY』に持ち込んだのは桂文枝であるわけはないのですから、紫艶あるいはそのまわりの人間、関係者ということになります。報道によりますと、紫艶は2012年から歌手活動をしていないらしいのです。ですから、紫艶の歌手活動に関連する人々でもないことになります。



結局、私は紫艶自身による持ち込みだったのではないかと疑っています。では、なにがきっかけになってマスコミにぶちまけたのか、ということになります。



20年間にわたっての関係ということですから 、紫艶が18歳のときにはじまっています。現在38歳。人生の半分以上を文枝の愛人として過ごしたわけです。なにかをきっかけに「元の私にして返せ」という気持ちになるのはあたりまえのように思います。最近冷たくなった、などということでも。鉄矢のバカチンにも、このくらいは踏まえてモノをいってもらいたいものだと思います。



さらに 紫艶は2月21日、今度は『スポーツニッポン』の取材に対して「100対0で私が悪い。師匠に申しわけない」という発言をしています。100対0といえば駐車場に止めてあった車にぶつけるようなものです。そういうことです。



紫艶はこれまでの交際についてではなく、今回、騒動になったことについて話しているのです。「100対0で私が悪い。師匠に申しわけない」。それは、改めて少し文枝の気をひきたい、困らせたいという程度の軽い気持ちでやったことが、大騒ぎになって後悔している、ということなのです。ちなみに桂文枝が否定したあとも、紫艶は確かに愛人関係にあったと発言しています。



うがった見方をすれば、蘇った鈴木その子(享年68)=加藤紗里が川本真琴(42)のTwitterに素早く乗っかって出てきたことも、アタマにあったのかもしれません。演歌歌手としてもう17年くらいも下積みをしてきているのです。なんとか陽の当たる場所に出たい、と強く願うのは自然なことです。



で、桂文枝がこれまたおかしな話をしています。2月21日、神保町花月の前で、報道陣に対応したのだそうです。不倫報道を否定し、涙ながらに騒動を陳謝したのだそうです。2月22日配信の『デイリースポーツ』には以下のようにあります。



《「このたびは多方面にご迷惑をおかけして申し訳ありません。なにより1番は家族。子供たちもそう。嫁さんには44年間、私のために一生懸命やってくれて(2ショット写真で誤解を生み)裏切るようなことになってしまい『本当にあんたは脇が甘いからや』と言われました」と目を潤ませ、声を詰まらせた。》



“多方面にご迷惑”で、“1番は家族”とはどういうことでしょう師匠? いただけませんね。お話が“多方面”になっていなくて、自分のことをまず先にケアしてしまっています。なんだかよくわかりませんけれども「道後遣湯使」の任命式が延期されたりもしているわけですよ。謝るならそっちが先です。そんなに自分の奥さんが怖いのですか、という話です。



 

HP Directplus -HP公式オンラインストア- オーネット

DHCオンラインショップ 



ここで武田鉄矢からは離れます。鉄矢と並ぶプロの垂れ流し屋といえば東国原英夫(58)です。この人、『バイキング』(フジテレビ、2月5日放送分)で、「文春は契約記者がハニートラップをしかけてくる」と発言していました。当然『週刊文春』は激怒しています。それにしても、いっている意味が分からないのです。なぜ『週刊文春』がハニートラップを?



『週刊文春』がターゲットの不倫相手となるべく女を雇っている、というのでしょうか、それとも情報を得るために色仕掛けでくる記者がいる、ということなのでしょうか。いずれにしてもメディアとしては聞き捨てならないお話です。東国原英夫が処刑雑誌『週刊文春』の餌食になる日も近いでしょう。



最後に、いくら言説垂れ流しの時代だからとはいえ、お笑い芸人にまっとうなコメントを求めるとこうなる、という実例です。高嶋ちさ子(47)がしつけのために自分の子どものゲーム機を壊し、その写真をアップしたのを受けて、松本人志(52)が2月21日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)で、こう発言しています。

「ゲーム機を一生懸命つくっている人にしたら、この"バキバキ"写真はやっぱりいい気はしないですよ」

それはそうですけれども、そんなことをわざわざテレビで話す? あたりまえすぎて拍子抜けをしてしまいます。よっぽどほかになにも思いつかなかったのでしょう。松本人志、筋トレをしている理由を聞かれて「やっぱり家族とか守らんといかんから」と答えたときと同じ香ばしさが強く漂っています。



しかし少しおおらかな気持ちになっていってしまえば、このバカバカしさ、コメントへの反響も含めてのバカバカしさこそが、私たちがコメンテーターなるプロの垂れ流し屋に期待しているもののすべて、ともいえるのです。



ときどきは腹を立てるにしても、決して卓論、正論を望んでいるのではありません。鉄矢もその意味ではいい仕事をしているわけです。よくこれを肝に銘じ、自分は素晴らしい話をしているのだ、などという勘違いはくれぐれもしないように。(了)




ソニーストア

オーネット

デル株式会社




0 件のコメント:

コメントを投稿