2016年2月3日水曜日

ジャニーズ帝国の崩壊 — メリー喜多川が消える日(中)





メリー喜多川(89)、それにしても、もの凄い叩かれ方である。しかしこうして世間を敵に回しつつ、ジャニーズ事務所を経常利益70億円超(2004年実績)もの巨大芸能プロダクションに育て上げてきたのである。そう考えるとメリー、マザーエイリアンのようにも見えるのである。決してフォローにはなっていないが。






で、叩いているとはいっても、それはメリーが心底嫌っているネットの世界と新聞、雑誌だけである。テレビ、ラジオの電波媒体は、いまだにメリーおよびジャニーズ事務所が怖いらしいのである。批判の類はいっさい聞かれないのである。なので、このところメリーの話題は、マスコミで仕事をしている人物が腑抜けか腑抜けでないかを見分ける、いい踏み絵になっているのである。






テリー伊藤(66)なんかは『サンデージャポン』(TBS)でジャニーズ事務所の名前が出ただけで目が泳いだのである。むかしの、というか手術前のテリーの顔を思い出してしまったのである。まあ、別に芸があるわけでもなく、ただなんとなくテレビに出してもらっている身としては、敏感に権力にへつらうしかないのである。西川史子とか。



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そういうことで、メリーはまだまだ強者である。弱者強者の強者である。そしてこの原稿の本題である、メリーの人格の変容、病を紐解くうえでも、その悪逆非道の数々の検証は避けては通れないのである。



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というわけで、いちおう恐怖政治にあぐらをかく独裁者よろしく「粛清」「弾圧」「世論操作」の3つに分けて述べているのである。メリーの悪行にはもう飽きた、という方は、飛ばして読んでいただいてかまわないのである。



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★★★★★★ 粛 清 ★★★★★★

[1]飯島三智の追放
SMAPの育ての親であり、一貫してマネージメントを手がけてきた飯島三智(58)を、「娘ジュリーに逆らうのであればSMAPを連れて出て行け」とマスコミの前で恫喝したのは2014年12月である(掲載雑誌の発売は翌年1月)。そしてそれから1年後の2016年1月22日には、飯島三智、辞職願い提出にまで追い込まれたのである。






しかし、「娘ジュリーに逆らうのであれば」とはいうものの、飯島三智は藤島ジュリー景子副社長(49)に逆らったことなどなかったのである。ただ、ジュリーよりもずいぶん仕事ができただけなのである。で、飯島美智粛清の最終的なひきがねになったこと、として伝えられてくるのは、飯島三智が娘の追い落としと次期社長の座を狙っている!! という疑心暗鬼にかられたため、なのである。なんともメリー、金正恩を上回るキラーぶりである。



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[2]娘ジュリーの夫の追放
メリー、娘婿まで粛清したのである。ジュリーとの夫婦仲は決して悪くなかったのに、である。元婿は2004年にジュリーと結婚、2006年春にはジャニーズの関連会社「ジェイ・ストーム」(嵐などを擁するレコード会社)の取締役、および「アートバンク」(ネット関連会社)の代表取締役に就任したのである。もともとは小さな広告代理店を経営していたというから、いわゆる逆玉である。



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しかし喜んだのもつかのま、早くも2年後の2008年には「ジェイ・ストーム」、翌2009年には「アートバンク」の役員を辞任させられているのである。現在、元婿の名前はジャニーズ事務所および関連企業のどこにもないのである。






粛清の理由は、メリーが娘婿の能力をまったく評価しなかったからである。とはいえ能力を評価しないだけなら粛清までにはいたらなかったと思うのである。メリーときたら、またもや、こんな男にジャニーズの資産を1円でも渡したくない、この男と結婚しているかぎりジュリーを社長にはできない、と負の感情を募らせたらしいのである。






可哀想なのは、母親には一切逆らえないジュリーと、元婿とのあいだにできた子どもである。あ、元婿もである。で、この情報は、2人が別居したところまでは確認ができているのである。その後しばらくして離婚した、というのは周囲が一致するところの想定らしいのである。






[3]所属タレントの追放と迫害
田原俊彦(54)が個人事務所を設立して独立したのは1994年であった。自分から出ていったのであるから、別に追放ではない。しかしそれからというもの、ジャニーズ事務所所属タレントとの共演を全面的にNGにされたのである。






共演NG。いまではジャニーズ事務所の十八番である。オ・ハ・コである。ジャニーズ所属タレントはいたるところで仕事をしているのである。加えて共演NGとのお達しが出れば、そのタレントは、とうぜんジャニーズ事務所に睨まれているタレントということになるのである。で、メディア側も自主規制してしまうのである。立派な営業妨害、迫害である。いわゆる“干す”というヤツである。






さらに、田原俊彦が“テングになって業界で嫌われた”というのも、こうした迫害を隠蔽するためにジャニーズ側が流したデマらしいのである。結局、俊彦がふたたびテレビで活躍できるようになるまで、約15年もかかってしまったのである。



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1996年、森且行(41)がオートレーサーになるための試験を受けたときには、SMAPを強制脱退させられているのである。で、ここではメリー「SMAPは元々5人だった」「森なんてはじはめからSMAPにいなかった」と、テレビ、出版社などのメディアに通告したのである。まあまあ、生きている人間1人を消すことまでやってしまうのである。破天荒である。



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それでも従ってしまうのが、日本のメディアなのである。したがってそれ以降、画像や映像でも、“SMAPの森”が人目にふれることは一切なかったのである。ときどき思うのであるが、こういうメリーで1本ドキュメントを撮ってみたらどうなのだろう。奥崎謙三の『ゆきゆきて神軍』みたいなやつ。



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森且行である。森且行が引退会見を開こうとしたところ、メリーは「裏切者の会見に行ったヤツは事務所を辞めろ」とまでいい放ったというのである。 そのとき「森はまだSMAPなので僕は行きます。」といって会見に出たのが中居正広である。漢である。漢ではあるが、なぜか読売ジャイアンツのユニホームを着ていたのである。よくわからない漢である。






最近では、元KAT-TUNの赤西仁(31)が黒木メイサと入籍したことでメリーの怒りを買い、決まっていた連続ドラマの主演を降板させられ、ライブツアーも中止、そのキャンセル料まで自己負担させられたのである。2012年のことである。



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その後、赤西仁のことをお気に入りだったジャニー喜多川(84)はなんとかかばって、事務所に残そうとしていたそうなのである。しかしメリーは頑として受け入れず、結局、赤西は2014年にジャニーズ事務所を去ったのである。いまはテレビから完全に姿を消しているのである。



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さらにまた、おっと、どうでもいいような情報であるかもしれないが、2013年にも、同じく元KAT-TUNの田中聖(30)が契約解除されているのである。もちろん、メリーのツルのひと声である。まあ、このての話は、ジャニーズ事務所においては枚挙にいとまがないのである。






★★★★★★ 弾 圧 ★★★★★★

[1]森光子の遺言に激怒
2012年に死去した森光子(享年92)の遺言「遺産の一部を東山紀之に譲る」がメリーの逆鱗にふれたのである。森光子はかつて、「私が死んだら、子供もいないし、財産の一部はジャニーズの若い子たちを育成するために使って欲しい」とメリーにいっていたらしいのである。そこでメリーは『ジャニーズ=森基金』を設立・運営したいと思っていたらしいのである。






そこに、“東山紀之に……”である。森とメリーは第2次世界大戦中からの、古い古い付き合いである。そして、もともと東山紀之(49)はメリーが森にあてがったという説もあるのである。そんなこんなでメリー、裏切られた気持ちになってしまったのである。復讐せずにおられよか、である。このいいまわしも古いのう。






まずはメリー、森光子の葬儀でジャニーズ代表として弔辞を読む役回りを、予定だった東山に替えて近藤真彦(51)にしたのである。森が東山のことを"永遠の恋人"というほど可愛がっていたことなど、まったく気にもとめないのである。いや、だからこそなのである。故人への追悼の思いよりも、ささいな裏切りへの報復が先に立つのである。死者に鞭打つ、メリーの鬼気迫る復讐劇である。






この一件を境に、ジャニーズではなにかにつけ近藤真彦が前面に出るようになり、東山は完全に二番手あつかいになったのである。しかも2015年は、近藤のデビュー35周年ということで、テレビ各局に出演のゴリ押しが展開されたのである。そのかいあって、ここのところヒット曲がないどころか、歌っている姿さえ見たことのないマッチ彦がNHK紅白歌合戦の大トリだったのである。






実は実は、2015年は少年隊もデビュー30周年だったのである。しかしそれを記念してなにかをやったという話は一切、聞こえてこなかったのである。東山、もうほとんど放置状態なのである。



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考えてもみてほしいのである。いったい東山がなにをしたというのか、である。錦織一清(50)は? 植草克秀は(49)は? もうしわけないが、遺書を書いたのは森光子である。そして森光子はメリーなんかよりも、ただ"永遠の恋人"東山のことでアタマがいっぱいだったのである。その東山をあてがったといわれているのがメリーなのである。少なくとも東山と少年隊にはなんの非もないし、さらにはメリーの自業自得といえないこともないのである。



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[2]Kis-My-Ft2チーフマネージャーに激怒
メリー喜多川の、スタッフやタレントへの理不尽かつ唐突な仕打ちは、細かく拾っていくとキリがないのである。メリーの怒りを買い、外されたり干されたりしたスタッフはかなりの数にのぼるはずである。ヒステリー、おヒスというヤツである。



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たとえばKis-My-Ft2のチーフマネジャーは、ブッキングに関する些細なことでメリーの逆鱗に触れてしまったのである。で、出ました「オマエを絶対許さない!!」である。しかもこのときはメリー、2度にもわたってクビを宣告したそうなのである。慌てたマネージャーはメリーに土下座して許しを請い、なんとかクビをつないだそうである。






気になることは、このKis-My-Ft2というグループは、すでに退所している飯島三智の派閥に属していたのである。SMAPの弟分である。いまや「嵐」を追い上げつつあるほどの人気グループに成長しているのである。



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とはいえ、人気があるとか稼ぎがあるとかは、メリーには関係がないのである。Kis-My-Ft2に、チーフマネージャー憎し、飯島憎しのおヒスが、いつ降りかかってくるかわからないのである。ファンはいま戦々恐々としてなりゆきを見守っているのである。そしてこのKis-My-Ft2の件は、何回もいうが氷山の一角なのである。



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[3]暴力行為
弾圧といえば暴力である。89歳のメリーに暴力を振るう体力はもはやないと思われるのである。しかし、かつては、タレントに容赦なく手を上げることで恐れられていた、というのである。『サイゾーウーマン』(2016年1月24日配信)では、元ジャニーズJr.の、以下の発言を紹介しているのである。






「(20年ほど前)ジャニーズに所属していた時代には、タレントに容赦なく手を上げることで恐れられていました。所属タレントが『辞める』と言い出したときや、自分にとって不都合な言動を取るタレントには手を上げることもあると聞きました。これはジャニー(喜多川)さんも同様ですが、とにかく怒ると怖いというのは姉弟共通。ジャニーさんは年を重ねるとともに丸くなっていったようですけどね……」






20年も前の話である。いまさらとやかく、という気がしないでもないが、うむ。その、手を上げてでも、というスピリッツはいまなお健在なのである。メリーの怖さは、たがが外れてしまっているところなのである。






ここで暴言を吐いたらどうなるか、クビにしたらどうなるか、そんなことはいっさい関係ないのである。そういう“日常の論理”、常識が通じない相手であることこそ、恐怖政治を押し通す最大のポイントなのである。いってみれば道端の罵りあいと同じである。






★★★★★★ 世論操作 ★★★★★★

恐怖政治にかぎらず、すべからく政治には世論操作がつきものである。かつては鬼畜米英であったし、日本鬼子である。しかしジャニーズ事務所ごときに、直接国民に働きかける世論操作などできるわけもないのである。もっぱらマスコミの力に頼ることになるのである。マスコミ操作である。






このマスコミ操作が、バカバカしいほど機能しているのである。たとえば2015年のNHK紅白歌合戦である。その司会役に、最初は飯島三智がSMAPを売り込んでいたのである。NHKもほぼその線で動いていたらしいのである。ところが、これにまたメリーが激怒したのである。独断専行だというのである。



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で、どうしたかというと、あろうことかSMAPに司会をやらせるならジャニーズのタレントは一切出さない、と怒鳴り込んだのである。さらにどさくさまぎれのように、大トリに近藤真彦ネジ込んだのである。とうぜんNHKは激怒し、ジャニーズ事務所側としても平謝りだったのである。だったのであるが、きっとメリーだけはしてやったりだったのである。



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つまり、いわゆる公共放送であるNHKですら、このていたらくなのである。ジャニーズ事務所に対する民放の弱さは推して知るべしである。スポーツ新聞なども、なすがままである。つまりジャニーズで仕事をさせてもらっている企業は弱いわけである。その点、一般紙、一般週刊誌などは、比較的に自由なのである。



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またまた『サイゾーウーマン』(2016年1月24日配信)で恐縮である。次のような“スポーツ紙記者”の証言が載っていたのである。






「ネットでいわれているように、メリーさんの影響力はいまだ絶大です。現在、各スポーツ紙はこぞってSMAPの最新動向を取り上げていますが、全てメリーさんの“検閲”が入っています。ところが問題なのは、一度OKが出た原稿に対して、突然『なんでこんなことを書くの!』と次々とクレームが入るんですよ。そのおかげで、締め切り後も何度も修正をしなければならず、各スポーツ紙のジャニーズ担当記者や、管理職は全員ボロボロになっています」



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管理職までボロボロにするなど、メリーたいしたものである。こうしてメリーは結果としてテレビ局や出版社などをコントロールしているわけである。一度チェックを入れておいて「なんでこんなことを書くの!」とは非道である。



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まあ、こういう人間はときどきいるのである。押せ押せのスケジュールで商品パンフレットを印刷中に、いいアイデアが湧いたから、と「印刷機を止めろ!!」と喚いた社長もいるのである。止めるわけがないのである。印刷機を止めるほどのアイデアでないことは、そのバカげた態度でわかるのである。






しかし上にはさらに上がいるもので、このジャニーズ事務所にして、“それでもバーニングほどではない”らしいのである。いまテレビに出ている芸能人の70%はバーニングの息がかかっている、とまでいわれているのであるから、まんざら誇張した話でもないように思うのである。






さて、そんなメリーのもとから、ジャニーズのメディア対応を長年担ってきた広報部長、白波瀬傑取締役(59?)が去るという噂が立っているのである。定年退職らしいのである。取締役でも定年退職なのである。この白波瀬傑、広く顔が利いてなにごとも穏便にうまく収めることができる、“話が通じる人物”であるらしいのである。見ている限り、そうとも思えないが。まあ、そうしたソフト路線の大物がいなくなるのである。困ったものである。






これもまた時代の流れである。なにかすべてがジャニーズ崩壊に向けて動き出しているような気がしてならないのである。キーマンであるメリー喜多川にも、去年あたりから、はなはだ芳しくない異変が見られているらしいのである。それについては、また明日である。おつかれさま。(了)





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