2016年2月4日木曜日

ジャニーズ帝国の崩壊 — メリー喜多川が消える日(下)





前回、前々回と、ジャニーズ事務所副社長、メリー喜多川(89)の理解を超える経営ぶりと恐怖政治の実態を見てきたのである。まあ、ジャニーズ事務所をよく知る人には、そんなことはずっとむかしから、という印象だったのかもしれないのである。






しかし一昨年の暮れあたりからは、また様相が変ってきているのである。メリー喜多川、よりメチャクチャになっているのである。そしてそこには、これまでに見たことのない一面が加わっているというのである。あのメリー喜多川が、またさらに非合理かつ強権的になっているのである。手を付けられない状態1段階アップである。たいへんなことである。






そんなメリーの現状について、認知症ではないかとする説がネット上にいくつか見られるのである。しかし認知症であれば記憶障害や見当識障害(ここはどこ? いま何時? わたしは誰? のたぐい)、実行機能障害(行動しようとするときの障害)が起こっているはずなのである。しかしメリーはいまだ十分にアタマの回転が早く、記憶力もよいのである。したがってメリーは認知症ではないのである。認知症が心配なのは和田アキ子である。



HP Directplus -HP公式オンラインストア-


認知症ではないが、メリー、何かがおかしいのである。強烈な辛さのなかに旨味があるように、超絶な恐ろしさのなかにまた別の人格が見えてきているのである。まずは高齢が原因となって起こる人格の変容について見てみよう。メリー89歳、今年90歳なのであるから。



オーネット


[高齢による人格の変容]

一般に年を取ると短気になるといわれる。脳の抑制系の神経細胞が加齢とともに自然死していくので、感情が暴走する傾向が出てくるのである。また、なにごとにもはっきりした結論を求めるようになる。いくつもの要素をバランスよく忖度することが難しくなるのである。つまりyesかno、白か黒、敵か味方か、という二項対立の傾向が強くなるのである。



DHCオンラインショップ


その一方で、困ったことに最近の高齢者は、いくつになっても現役意識が高いのである。“もう年だから”といって引くことをしない年寄りが多いのである。もちろん、これまで社会を引っ張ってきたプライドもわかる。しかしその一方で、時代の流れについていけない部分はやっぱりあるのである。たとえば前々回に書いたようなデジタルアレルギーである。






若い連中に負けたくない、負けているとも思わない、しかし現実にはついていけないところもある。そんなこんなで、鬱憤をため込んでしまっているのである。むかしの高齢者とは較べものにならないほど体力もあるので、つい暴走したくもなるのである。



ソニーストア


こうしたことは、加齢とともに、老眼や神経痛のように、あたりまえに起こるのである。であるから病ではないが、89歳のメリー喜多川の人柄の変りようのベースとして、ひとつ押さえておく必要があるのである。で、それに加えて次のような変化が見られるというのである。



デル株式会社


[(さらに)高ぶる猜疑心]

昨年、2015年1月頃から、ジャニーズ事務所では、取材の申し込みに対する決裁が遅くなったうえ、たいへん細かな企画書を要求されるようになったのである。すべてメリーが直接判断することになったからである。猜疑心が異常に強くなって、すべてを自分で把握しないと気が済まない状態になっていったということらしいのである。






それだけならば多少よけいな手間は生じても、業務は間違いなく確実にすすんでいくはずである。しかし最近のメリーは、すぐに違うことをいい出したりするのである。しかもなにをいっているのか意味不明なことも多いというから、恐ろしいのである。突然、まわりの人間が裏切っていると疑い出し、止まらなくなることもあるらしいのである。恐ろしいことである。






[(もっと)暴走する感情]

また同時期から、メリー自身がメディアに直接、コンタクトしてくるようになったのである。しかも電話。ありがた迷惑な話である。とうぜんクレームがほとんどである。しかしときには手みやげを手に訪問してくるということもあるらしいのである。ありがた迷惑な話である。つまりメリー、感情のコントロールが効かなくなっているようなのである。






メリーの異変が顕著になってきた、一昨年の暮れから昨年のアタマというのは、ちょうど、あの『週刊文春』2015年1月29日号のインタビュー時期なのである。“あの”、というのは、このインタビューの途中で元SMAPのチーフマネージャーであった飯島三智を突然呼び出し「娘ジュリーに逆らうのであればSMAPを連れて出て行け」と恫喝した、あの、インタビューである。






当時は、そのあともグイグイ飯島三智を追い込んでいくメリーの薄ら寒くなるほどの迫力に驚いたものである。しかし、そう、感情が暴走したのだといわれれば、その通りなのである。であるから、これを、ある程度メリー慣れしているスポーツ記者なら、たぶん抑えた書き方にしたはずなのである。ところが『週刊文春』の記者はしめたとばかりに、そのまま記事にしてしまったのである。不用意にコトを荒立ててしまったのである。






で、そういう感情の暴走が、いつ、なにをきっかけにして起きるのか予測がつかないのである。ジャニーズ事務所の幹部でさえ、いつ自分が血祭りに上げられるのかと戦々恐々としているのである。メリー、落ち着いているときは口調も明瞭で実に明確、論理的に話すのだそうである。ただし、なにかが、誰にもわからないなにかがちょっとでもカチンとくると、一気に大荒れ、怒鳴り出すこともあるらしいのである。



HP Directplus -HP公式オンラインストア-


[妄想性人格障害]

で、メリー喜多川のこの状態をなんと考えるかといえば「妄想性人格障害」ととらえるのが適切だと思うのである。ここまでお読みいただいたのであれば、メリーがなんらかの人格障害であることは自明だと思うのである。



オーネット


自明の次はちょっとメンドくさいのである。人格障害は、アメリカ精神医学会(APA)の『精神障害の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)の第4版=DSM-IV』によって、以下の10に分類されているのである。メリーはこのなかの「妄想性人格障害」にあたるのではないか、と疑っているわけである。私は上から4番目と下の3つを除く、合計6つの人格障害にあてはまっているのである。



DHCオンラインショップ


〈DSM-IVによる10の人格障害〉

●妄想性人格障害:他人の動機を悪意あるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さ

●分裂病質人格障害:社会関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定などの広範な様式

●分裂病型人格障害:親密な関係で急に気楽でなくなることとそうした関係を持つ能力の減少、および認知的または知覚的歪曲と行動の奇妙さの目立った、社会的および対人関係的な欠陥の広範な様式

●反社会性人格障害:他人の権利を無視し侵害する広範な様式

●境界性人格障害:対人関係、自己像、感情の不安定および著しい衝動性の広範な様式

●演技性人格障害:過度な情緒性と人の注意をひこうとする広範な様式

●自己愛性人格障害:誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式

●回避性人格障害:社会的制止、不適切感、および否定的評価に対する過敏性の広範な様式

●依存性人格障害:世話をされたいという広範で過剰な欲求があり、そのために従属的でしがみつく行動を取り、分離に対する不安を感じる

●強迫性人格障害:秩序、完全主義、精神面および対人関係の統制にとらわれ、柔軟性、開放性、効率性が犠牲にされる広範な様式






ついでにDSM-IVによる診断基準も載せておくのである。7項目のうち、少なくとも4項目が該当することが条件である。

〈DSM‐Ⅳによる妄想性人格障害の診断基準〉

1. 十分な根拠がないにもかかわらず、他人が自分を利用したり危害を加えようとしていると思い込む

2. 友人などの誠実さを不当に疑い、その不信感に心を奪われている

3. 何か情報を漏らすと自分に不利に用いられると恐れ、他人(友人)に秘密を打ち明けようとしない

4. 悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなしたり脅かすような意味があると思い込む

5. 侮辱されたり傷つけられるようなことがあると、深く根に持ち恨みを抱き続ける

6. 自分の評判や噂話に過敏で、勝手に人から不当に攻撃されていると感じ取り、怒ったり逆恨みしたりする

7. 根拠もないのに、配偶者や恋人に対して浮気や不倫の疑いを抱く

メリーの場合は、1〜6はすべてあてはまるのである。7はわからない。というか、たぶんあてはまるとは思うのであるが、ちょっと考えたくないのである。



ソニーストア


人格障害というのは、厳密に考えれば誰でも多少は要素として抱えているものである。それほど大げさに考える必要はないのである。しかしメリーほどになってしまうと、カウンセリングなどで『他者を信頼する能力』と『現実を的確に認知する能力』を回復させる必要があると思われるのである。それでもって次には、では誰が本人にそれを切り出すのか? という恐怖の大問題が待っているわけである。



デル株式会社


[ジャニーズ事務所として、メリーをどうする?]

またSMAP分裂騒動の話である。木村拓哉(43)が残留の意思表示をして、グループが1:4に別れたとき、メリーはほんとうに、ハッタリでも脅しでもなく、「4人を絶対に許さない」と考えていたのである。いまでも4人はメリーに面会できていない、という話まであるのである。






これはしかし経営者として考えた場合、ありえない判断である。いや判断ではないのである、なりゆきである。ふつうは、最終的には条件交渉に入るわけである。もしSMAPを解散させてしまえば、250億円といわれる売り上げが消えるのである。世間の反発も買うことになるのである。それでも交渉のテーブルにすらつかないというのは、経営者としてどうか、なのである。人としては見ているぶんには面白いが。






で、ジャニーズ事務所としても、ここまでくると、危なっかしくてしようがないと思うのである。すでにいろいろなところで書かれているように、いつ第2、第3のSMAPが出てきてもおかしくないのである。第2、第3といわず、どんどん反逆者が出てきて、ジャニドル一揆みたいなことになったらどうするというのであろう?






外部の目はさらに冷徹である。SMAP解散騒動では、ジャニーズ事務所がメリー喜多川ただひとりに牛耳られ、依っていること、そしてそのメリー喜多川自身が、もうあまり長持ちしそうにないことが、広く知れ渡ってしまったのである。したがってこれまで煮え湯を飲まされ続けてきたライバルプロダクションは、虎視眈々と爪を研いでいるはずである。次期社長が決定している藤島ジュリー景子(49)は、まったく力不足である。






というわけであるから、これはもうクーデターしかないのである。ジャニーズ事務所の株式はジャニー喜多川(84)が60%、メリー喜多川が10%、藤島ジュリー景子が10%ずつ保有しているらしいのである。であるから、その気になれば役員会でメリーを追放するのは簡単なはずなのである。






しかし、これもジャニーが賛成すればの話である。賛成するはずなどないのである。もし賛成してもジャニーには経営、とくに対外交渉の能力などは皆無である。もともとジャニーは経営者の目で少年たちを見てはいないのである。それはそれはひたすら愛情深いオトナの目である。おお、だれかお気にのメンバーにかき口説かせれば、なんとかなるかもしれないのである。



HP Directplus -HP公式オンラインストア-


なので、クーデターにはジャニーを担がなければならないのではあるが、その足元で活動する実行部隊が必要なわけである。もう、メリーがいつまで大丈夫という保証はないのである。急がなければならないのである。新グループ、「クーデ隊」の結成である。



オーネット


メンバーは中居正広(43)以下の4人組、影に証券会社と銀行である。で、株式上場である。近藤マッチ彦は追放である。拓哉&静香はどうしよう? 静香のほうはメタルバンド「アイアンメイデン」のキャラクターに使ってもらえそうなのだが(デビューアルバム『Iron Maiden』参照)。(了)





ソニーストア

オーネット

デル株式会社





0 件のコメント:

コメントを投稿