「多情多恨」とは「多情なだけに、悔やまれることや恨みに思うようなこともまた多い」(大辞林)ということで、つまり恋多き女とか男とかは後々までなにかとグダグダしがちだ、というわけだ。「欲望にはキリがないから悩みにもまたキリがない」といういいかたもあるが、こちらは「多情多恨」の前段階の状態を指しているともいえる。
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「多情多恨」を「多情多根」と書いてはいけない。
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欲望が旺盛で情が過剰でも相手に執着しなければ多恨にはならずさっぱりできる。うまくいったときにはたまさかラッキーだったと喜び、フラれたりなんかしたときには、まあ世の中なんてこんなもんだよねえと川の流れでも眺めているような気分になればよい。
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しかしさっぱりはしているけれども一方では押しが弱い、なにを考えているのかわからない、と思われてしまう場合もあるので、なにが幸いとなり禍いになるかは結局のところ誰にもわからない。
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もちろん、別れた相手がどうしても忘れられない、諦めきれない、という場合もある。私の場合は忘れたくなくてもすぐ忘れてしまうので、そういうことでジタバタした経験はない。
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人はどうして自分を棄てた相手に執着してしまうのだろう? 美馬怜子(34)の場合を例に考えてみよう。テキストはコレ。↓
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◆『女性自身』2019年3月15日
【美馬怜子に「怖すぎる」の声…結婚発表は武豊の誕生日だった】
《 女優の美馬怜子(34)が3月15日、結婚と妊娠を発表。しかし意外な事実が判明し、波紋が広がっている。
各メディアによると美馬は所属事務所を通じ、7歳年下の一般男性と結婚したことを報告。現在第1子を妊娠中で、来月出産予定だという。
美馬といえば15年10月に武豊(50)との“手つなぎデート”が一部週刊誌で報じられ、非難の声が殺到していた。
「美馬さんは16年7月の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)で『手をつないでいるように見える写真を使われただけ』と否定していました。しかしその影響は大きかったようです。美馬さんは別のテレビ番組で『清純派扱いされなくなった!』と語っていましたが、その際も視聴者からは『不倫疑惑は!?』『もともと清純派じゃない!』と総ツッコミがあがっていました」(テレビ局関係者)
実は今回、思わぬことが発覚している。美馬が結婚と妊娠を発表した3月15日は、武の50回目の誕生日だったのだ。そのためTwitterでは「怖すぎる!」といった声が相次いでいる。
《かつて不倫報道があった武豊の誕生日に発表ですか……重いですね……》 《来月出産なのに今日発表って狙ってる感ありあり》 《武豊50歳の誕生日にデキ婚発表をぶっ込む美馬怜子の魔性という領域を超越したロックな生き様ここに極まれり》
偶然の一致かもしれないが……当の武豊はどんな反応を見せているのだろうか。》
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偶然の一致でなどあるわけがない。今年の3月15日は仏滅だぞ。なにが悲しゅうて仏滅に結婚と妊娠を発表せにゃならんのよ。それよりむしろ来月には出産予定だということだから、それが早まって万が一にも武豊の誕生日当日に生まれてしまったら、と戦々恐々としつつその日を待っていたはずの美馬怜子(34)の心情を察すると楽しいぞ。
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逆から見れば、妊娠はもちろん、おそらく結婚もしばらく前から確定していたことだろうから、その発表を3月15日まで引っ張ってきた、くっそお!! 武豊(50)のやつめ、目にものを見せてやる!! と腹の底で我が子ともども叫びながらスタンバッていたと考えると、やっぱり少し怖い。
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自分がほかの男と結婚し妊娠してもなおかつ消えない恨みがあるっちゅーことだ。恨み骨髄というヤツだが、実際の事実関係として武豊側にどれほどの恨みを買うような言動があったかは別問題だろう。この場合の「恨み」は美馬怜子が武豊に投影した思いの喪失感の大きさに比例する。
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年間獲得賞金総額830億円の5%が取り分、とか、有名騎手の妻の座、とか、膨らむだけ膨らんだ夢がパチンと弾けて、しかも冷静に振り返ってみればまともに相手にさえされていなくて典型的な遊びの女だったとう冷酷な現実だったのである。くっそー!! という気分になってもしかたがない。かもしれない。
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さらに2015年10月に「手つなぎデート」が報じられた際に、関係を完全否定してみせたことも「恨み」を亢進させている。これでそのあと美馬怜子としては武豊に対して手も足も出せなくなってしまった。
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でもって「手つなぎデート」をスクープした『FRIDAY』には夫婦のツーショットを撮るように頼み、テレビ局の取材には笑顔で「キツく怒りすぎたかな?というぐらい、キチっと怒りました」と、佐野量子(50)に完全においしいところを持っていってしまわれている。当時、“神対応”とさんざもてはやされたものだった。これでまた「恨み」ポイントアップ!!
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そしてまたまた悲しいことには、なんとか一矢報いたいと歯ぎしりしても、適当なその手段がないのだ。それでようやく思いついた誕生日の嫌がらせだけれども、これで今度は夫との関係が悪くなるだろう。たぶん。猛烈な勢いで墓穴を掘っているとしかいいようがない。サンダーバードジェットモグラ号みたいだ。
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こうならないためには、リアルタイムで気が済むまですったもんだしておくほかはないんでないかい。だからといって、恨みを買いそうなほうが「おらおら、もっとかかってこいよ!!」と叫ぶわけにはいかない。しかし私はたぶんそのタイプらしい。(了)
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