2019年3月3日日曜日

花柳幻舟が死んだ。ほんとうに平成が終わるんだね



花柳幻舟が死んだ。享年77歳。自殺だろう。レンガのめがね橋から身を乗り出して下を見、それからさらにえいっと体を前に倒すと思いのほか軽く足が離れ、視界がぐるうっと回って、風の音を聞いてなぜかこころは落ち着いていて、ちょっとした後悔もよぎったりして、衝撃がきたと思った刹那、暗転。ありありと思い描くことができる。



報道を確認しよう。





◆『時事通信社』2019年2月28日配信
【舞踊家花柳幻舟さん死亡=碓氷峠の橋から転落か-群馬県警】

《2月28日午後5時ごろ、群馬県安中市松井田町坂本の「碓氷第三橋梁(きょうりょう)」(通称・めがね橋)下の歩道に「人が倒れている」と観光客から110番があった。

県警安中署によると、倒れていたのは舞踊家の花柳幻舟(本名川井洋子)さん(77)で、死亡が確認された。

同署によると、花柳さんが所持していたデジタルカメラには橋の上から撮影した画像が残っており、橋には本人のものとみられる傘もあった。歩道から橋までの高さは約23メートルで、県警は事件・事故の両面で調べる。

碓氷第三橋梁は廃線となった鉄道橋で、明治期に完成。レンガづくりのアーチが特徴で、国の重要文化財に指定されている。橋の上には転落防止用のガードパイプ(高さ110センチ)が設置されていた。》





警察が事件と事故の両面で調べている最中なのに自殺だと決めつける理由は、1990年11月、平成天皇「即位の礼」のパレードの際に、東京南青山の路上で天皇制を批判するビラ約100枚を撒き、さらに爆竹を投げたことを咄嗟に思い出したからだ。



平成の終りを目前にして花柳幻舟は、一身の始末をつけるのはこのときしかないと考えたのだろうと思う。たしかに時代に抗い闘った者を自負するのであれば、平成から先にはただただ徹底的な敗残者としての空虚がたゆたっているだけに見えてもしかたがないのかもしれない。



花柳幻舟はいわゆる反体制の人で、反体制であることがそれ自体で価値をもち得た時代の人だ。体制があればとうぜん反体制もなければならない、とごくあたりまえに考えられた時代の。



だから花柳幻舟には周到な戦略も戦術もなく、ただ反体制に生きたのだと思う。日本舞踊の家元制度を批判して1980年には国立劇場で花柳流家元・花柳寿輔に包丁による刃傷沙汰に及び、懲役8ヵ月の実刑判決を受けている。



天皇即位礼祝賀パレード爆竹投擲事件のあとは、服役中の処遇を不服として国に損害賠償訴訟を起こしたり、天皇制批判と爆竹投擲事件を書いた『冬の花火』を上梓したりしている。



2004年に1995年から受講していた放送大学を卒業し「自転車操業インターナショナル連合会」を設立して自ら永世総裁についたと聞いたときには、ようやく上辺だけでも世間と調子を合わせてやっていけるようになったのか、と思ったら違っていたようだ。違っていたということにしよう。花柳幻舟は時代と闘いつつともに生きた人だったのだと。



この記事の冒頭「花柳幻舟」と入力しようとしたら「 花柳減収」と変換されて面食らった。おっと間違いた(by荒木経惟)、の冗談ではすまなされない黒さにしばらく呆然とした。こんなところは持ち主に似ないでもらいたい。



自殺の原因に生活の問題があったのだとしても、花柳幻舟は「平成」とともに「めがね橋」から水のない川に身を投げたのだ。



わざわざ知人2名に手伝わせてハーネスを装着して河岸の木に結び、毒薬の小瓶を口に入れ、顔を厳重に覆い、それからようやく入水した、やけに入念な元大学教授とははっきり異なる。それはそのときが死ぬときだったからだ。元大学教授ほどに生への執着がなかった。



花柳幻舟は時代と闘いつつともに生きた。時代に命を預けたのだ。異性に命を預ける人、金に命を預ける人、名声に命を預ける人もいる。ふと見渡せば世の中はいつ自死を選んでもおかしくないような人たちばかりだ。アイツもアイツもアイツも、いつ急に「死にました」といわれてもそれほど驚かないだろう。



だから、自分の命は誰かに、なにかに預けちゃダメ。自分でしっかり持っていなきゃダメ。そしてその命が滅びるまでは生きること。ただただ生きること。肉を食った報い、草を食んだ報いとして生き続けろ。自転車操業どころか一輪車操業のワタクシはそう思うぞ。合掌。(了)



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 †††††††† もともと心霊スポットとして有名な碓氷第三橋梁(めがね橋)に自称YouTuberらが殺到中





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