12月7日にオリコンから「第14回 音楽ファン2万人が選ぶ “好きなアーティストランキング”2017」というものが発表になっていた。7日といえば『とんねるずのみなさんのおかげでした』が来年3月をもって終了すると番番組内で改めて発表された日である。
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だからどうということではない。今回の同ランキングで「嵐」が7年連続で君臨していたトップから転落したこととあわせて、時代の移り変わりであるとか語ってみるほどの事柄でもない。
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ただ、勝手な印象であるけれども、とんねるずの終了だけであれば、時代の移り変わりといえたのかもしれないけれども、そこに「嵐」が加わってくると、それはちょっとどうも、な感じがしてくるのだ。たかだか人気ランキングで1位から3位へダウンしただけだから、といわれればそうだ。
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しかし「嵐」、もうすでにアイドルとしての現役感が失われはじめているのではないのか? もう時代の前線にはいないのではないのか? という気はするのである。そしてその背景にはジャニーズ事務所全体の停滞があり、存在感の減少がある。SMAPが解散して「嵐」がいよいよさらにのしてくるだろうな、と思っていたら、逆に後退してしまっている。
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とりあえずランキング20位までをご覧いただこう。左から2番目の数字は昨年の実績である。
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【第14回 音楽ファン2万人が選ぶ “好きなアーティストランキング”2017・Top20】
1 3 Mr.Children
2 5 宇多田ヒカル
3 1 嵐
4 4 B'z
5 2 いきものがかり
6 16 back number
7 7 ゆず
8 10 スピッツ
9 38 星野源
10 6 SMAP
11 13 Perfume
12 12 西野カナ
13 14 BUMP OF CHICKEN
14 15 KinKi Kids
15 11 安室奈美恵
16 27 GReeeeN
17 30 AAA
18 18 TOKIO
19 36 乃木坂46
20 23 関ジャニ∞
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いやー、これいつのランキングなのであろう? わが目を疑う。比較的目新しいところといえば back numberと星野源(36)くらいではないか。“アーティスト”というのであるから楽曲を通しての評価がとうぜん大きいはずだけれども、実はみんなもうそれほど真剣に音楽を聴いていないのだろうなあ、と判断するしかない。
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好きなアーティスト? えー? そうやって聞かれても誰かいたっけなー、というくらいのものであろう。かつてのように対峙するごとくに音楽を聞くのは一部洋楽ファンのみ。この傾向をデジタル配信の気安さと安価が助長している。
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であるからこのランキングというのは、かつて聴いた音楽、感動したアーティストの印象が時を経ても更新されずにそのまま顔を出している、という感じがある。つまりファントムである。ファントムのランキング。これからも現在のような安易な“アーティストづくり”、楽曲づくりが続くならファントムも末永く、代々にわたって生き続けるであろう。
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ではこれをオリコンはどう評価しているのかというと、「総評」を見てもほぼ順位をなぞっているだけ。スピッツ(30周年)とゆず(20周年)を取り上げて“周年アーティストの年” としているところが唯一「総評」らしいところである。たしかMr.Children も25周年のはずだが。10年刻みでなければいかんのか? いずれにしろオトナの事情があるとはいえなさけなす。
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では一般マスコミはどう見ているのかというと、それでも、というか、それだから、か、話題の焦点は「嵐」の首位転落であった。
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◆『サイゾーウーマン』2017年12月9日配信
【嵐、「好きなアーティスト」3位に転落……7年連続記録ストップ&表紙撤退で人気に陰り?】
《毎年、オリコンが調査を行っている恒例企画「音楽ファン2万人が選ぶ“好きなアーティストランキング”」。先頃、2017年版の順位が発表されたが、昨年の同ランキングで7年連続の総合首位を獲得していた嵐が3位に“転落”し、ファンに衝撃が走っている。
〈— 略 —〉
「〜 ジャニーズ中でも顕著な変化がみられたのは、やはり10~16年にかけて7年連続で1位だった嵐のランクダウンでしょう。昨年は『世代別TOP10』で10代と20代で首位、30代は7位でしたが、今年は30代のTOP10に嵐の名前はありません。10代は2位、20代が1位で、40代は6位に入っていました」(ジャニーズに詳しい記者)
これらのデータを見た嵐ファンの間では、近年続いたメンバーの“恋愛スキャンダル”が一因ではないかと指摘する声が多く上がっている。15年に元女優・夏目鈴との熱愛が発覚した大野智を皮切りに、昨年は二宮和也とフリーアナウンサー・伊藤綾子の交際報道や、松本潤が女優・井上真央、AV女優・葵つかさと“二股交際”しているという記事も大騒動となった。さらに、今年2月には櫻井翔とテレビ朝日の小川彩佳アナウンサーの交際が報じられ、その度にネット上には悲痛な叫びが漏れた。
そのため、今回のランキングについても「ついに1位から3位。少なからず熱愛報道も要因に含まれたと思ってる」「熱愛報道がいかに影響するかがわかる。結局芸能人ってイメージ勝負」「これだけ数字に出てるんだから、さすがにわかってもらわないと困る」「来年は彼女がいるにしても、その陰をチラつかせず、アイドルの嵐として頑張ってほしい」と、手厳しいコメントが見受けられる。
〈— 略 —〉
そんな嵐は、その年のエンタテインメント界を振り返る「ヒット番付」が発表される「日経エンタテインメント!」の12月発売号の表紙を4年連続で務めていたが、今回はデビュー10周年にして、東の前頭5に入ったHey!Say!JUMPにその座を譲り、嵐の連続記録は途切れた。
CD売り上げで見れば人気は衰えていないものの、来年はメンバー主演のフジテレビ系の新春ドラマスペシャルも廃止となり、徐々に勢いがペースダウンしている嵐。18年の「好きなアーティストランキング」で首位に返り咲くことはできるのだろうか。》
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ううん。ダメダメ。『サイゾーウーマン』はこの記事のなかで以下のように“ファン”に語らせている。
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「ついに1位から3位。少なからず熱愛報道も要因に含まれたと思ってる」
「熱愛報道がいかに影響するかがわかる。結局芸能人ってイメージ勝負」
「これだけ数字に出てるんだから、さすがにわかってもらわないと困る」
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いやいや、ファンとしてはむしろ熱愛報道の影響の少なさに危機感を募らせなければならないのである。そんなキレイごとの“熱愛”ばかりでもなかったわけだし。もっと大騒ぎになってよかった。それがそうならなかったのは対応が上手かったからではない。世間の見る目が覚めている、「嵐」に対する熱量が下がっている、ということなのだ。
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もー、こんなこついいたかなかけんど、これがSMAPだったら、と考えてみ。「嵐」がかなりしょぼくれていることがよくわかる。日本全体がしょぼくれているのでしかたがないのかもしれないけれども、こんなときこそハッと目を覚まさせるようなチャレンジをしていただきたい。それがアイドルの存在価値のひとつだと思うの(by山本リンダ)。
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オリコン「第14回 音楽ファン2万人が選ぶ “好きなアーティストランキング”2017」は没落する日本、ファントム日本を見事に映すコワ〜イものであった。(了)
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