富岡八幡宮4人殺傷事件の犯人・富岡茂永(56)を凶行に駆り立てたそもそもの要因は、跡継ぎとして生まれ育てられた尊大なプライドではないのか、と昨日の当ブログに書いた。尊大なプライドもなにも金づかい粗く女遊び激しくで自滅していった人間に対してなにをいっておるのか、というお話であるけれども、それがプライドというものなのである。出物腫れ物ところかまわず、みたいなヤツ。
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士農工商穢多非人あいだに犬をはさんでオレ、という特殊なポジションをいまのところ独占している私にもプライドはある。いつもたいていヘラヘラ笑っているけれども、家族を侮辱されると許せない気持になるし、努力を簡単に否定されれば、ううむいつか見ておれこの擬人間(ニンゲンモドキ)が……、と捲土重来を誓う。まあ、士農工商穢多非人あいだに犬をはさんでオレ、などといってみてもそれは内心では垂直反転させているんじゃないの、といわれればその通りである。
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人はすべてのプライドを失ってしまった瞬間にダメになる。ダメになったから失ったように見えたのかもしれないけれども。しかし世間を眺めると、というか他人さまのプライドについては邪魔なお荷物に見えることが多い。そんなこだわりとっとと捨ててしまえばラクにいけるのに。たとえばこんなのがある。
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◆『東スポWeb』2017年12月13日配信
【W不倫疑惑もわが道行く山尾志桜里議員“略奪再婚”に立ちはだかる壁】
《 わが道を突き進む山尾志桜里衆院議員(43)に身内から「待った」がかかりそうだ。
先の衆院選で薄氷の勝利を飾った山尾氏は暴走モードに突入。ダブル不倫疑惑を報じられた倉持麟太郎弁護士(34)を自身の政策顧問に起用し、再び物議を醸した。
そんななか、週刊文春が倉持氏の離婚危機を報道。一連の疑惑が原因の一端にあるようで、同誌の取材に妻の親族は離婚を否定しなかった。
仮に倉持氏が離婚となれば、今度は山尾氏だ。同氏は、東大の同級生で元ライブドア役員の男性A氏と2006年に結婚。11年に第1子を出産したが、このところ夫婦間の折り合いが悪く、離婚危機に直面していたことは本紙既報通り。それまでつけていた結婚指輪も昨秋から外している。
「山尾氏は憲法学者でもある倉持氏にゾッコン。あれだけのスキャンダルを起こしながら、彼をそばに置くのですから、人生のパートナーにしたいのでしょう。すでに永田町では山尾氏の“略奪再婚”もウワサされています」とは政界関係者。
この流れに反発するのが、A氏だ。とある事情から、当初は「離婚もやむなし」という考えだったが、一連の不倫騒動を経て態度を硬化させているという。
事情を知る関係者によると「山尾氏に男の影があることはA氏もうっすら察知していたが、いざ現実に直面するとさまざまな感情が入り交じるようだ。A氏は妻が懲りずに倉持氏を政策顧問にしたことや、深夜に男と密会しておきながら子育てママの代表のようにしゃべっていることが気に入らない。最近のA氏は酒量も増えており、周囲に『あいつの思う通りにはさせない』と、酔っ払って電話することもあるそうだ」
8日に開かれた「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2017」にゲスト出演した山尾氏は「働くお母さんたちには声を上げてもらうだけでなく『やれる時に、やれることを、やれる人が、やり続ける』ことが大事だと思う」と発言。下ネタではなかったが、強気の姿勢は相変わらず。自身の離婚問題も押し切るつもりなのか――。》 ※原文ママ
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この場合の余計なプライドは山尾志桜里の旦那の「あいつの思う通りにはさせない」である。いいじゃん、もう。思い通りにしちゃっているんだから。いまさらなにをどうしても“寝取られ男”の異名が消せるわけもなし、“東大卒”の看板もネタにされるだけだし。妙にこじらせないで子どもの気持をイチバンに考えた離婚の方向を粛々と探ったほうがいい、と私は思う。
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なにしろ世は「『やれる時に、やれることを、やれる人が、やり続ける』ことが大事だと思う」発言に鋭く反応してしまうのである。やれないときに、やれないことを、やれない人が、むりやり続けることにまったく意味はない。なにをいっておるのか。ともかく「あいつの思う通りにはさせない」はいかにもおとなげない。プライドの罪である。
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プライドについて、もう少しまともなお話をするつもりであった。これをご覧いただきたい。デイジー・リドリー(25)の発言部分である。
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◆『エスクァイア』2017年12月13日配信
【「スター・ウォーズ」のデイジー・リドリーがSNSを再開しない理由とは?】
《『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』に出演する女優のデイジー・リドリーは、昨年、SNS(ソーシャルメディア)をやめました。そして今のところ、彼女に再開の意思はないようです...。
同じ「スター・ウォーズ」の俳優では、ルーク・スカイウォーカーを演じるマーク・ハミルがツイッター上でレジェンドのような扱いを受けている一方で、デイジーは今後一切ソーシャルメディアを断つことを宣言しています。
デイジーは先ごろ、英『ラジオ・タイムズ』誌のなかで「去年の9月にSNSを断ちました。今後戻ってくることはないでしょう」と発言。「ティーンエイジャーの不安についての話を読むほど、SNSが人々のメンタルヘルスにひどい影響を与えていると思うのです」と、続けてコメントしました。 「若い人たちが本来あるべき姿から歪められた物事のイメージ目にしているのは、本当に奇妙なことです」とデイジー・リドリー。
デイジーがSNSをやめたのは昨年のこと。銃による暴力に反対する彼女に対し、「映画の中でブラスターを撃つアクションスターが、そんなことを言うなんて偽善だ!」という的外れな非難があった後のことでした。
以前はインスタグラム上で投稿した数々の素晴らしい写真で有名だったデイジーですが、彼女はここでSNSへの投稿をやめてしまっただけでなく、アカウント自体を消してしまっているのです。
2016年4月、まだインスタグラムを使っていたころに、デイジーはソーシャルメディアが自尊心に与える影響について、投稿のなかで問題提起していました。 「ソーシャルメディアは素晴らしいものです。が、少し怖いものでもあります。なぜなら、人々が投稿しているものはその方のフィルターを通したものであって、そこには入念な選抜がなされ、巧妙に編集された彼らの人生の一瞬に過ぎないからなんです…」と、彼女は書いています。
「また、自尊心は世界中の人々にとっての大きな問題です。たとえば、私の肌はあまり綺麗ではないので、したいのは山々ですが、すっぴんの自撮りは投稿しません。ジムではトレーナーの厳しい指導に弱音を吐くこともありますが、そんな部分は見せません。いつも笑顔というわけではないけど、今日来た場所の写真をシェアしたいと思うこともあります。とは言っても、私は自分自身が好きで、いつも良い考えをもとうと努めており、最高に素晴らしい人々に囲まれています。だから、私はそのバランスを取ろうとしているのです(フォースのように)。ちょっと思いつきで書いてみました…」とデイジー・リドリー。
いまでは、彼女のSNSを覗くことは困難となりました。ですが、写真なら彼女を振り返ることができます。そこで今回、彼女の写真を厳選してご紹介いたします。》 ※原文ママ
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SNS投稿では投稿者の自尊心=プライドが先に立ち、それによって「若い人たちが本来あるべき姿から歪められた物事のイメージ(を)目をにしている」。でもってその歪められた=誇張され、粉飾されたイメージを現実として受け取ってしまった「ティーンエイジャーの不安についての話を読むほど、SNSが人々のメンタルヘルスにひどい影響を与えていると思うのです」と、デイジー・リドリーは語っているのである。
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ここで指摘されているのは、たぶんあからさまなウソやつくり話というよりも、ごく些細ないいまわし、投稿する内容の取捨選択などによるイメージの“歪み”であろう。で、そうしたSNS投稿と自分を引き比べたティーンエイジャーは自分をつまらないものと感じ、不安を抱いてしまう、ということだ。デイジー・リドリー、鋭い。
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SNSでなにごとか発信するということは、個人の公的な発言なのである。個人の公的な発言。昨日の夜は肉を食べて今朝はその2倍の肉を食べた、というような他愛のない話でも、それはSNSに乗せれば閲覧者全員に共有される公的な発言なのである。
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で、みんなが見ているのだから、デイジー・リドリーのいうように「すっぴんの自撮りは投稿しません」「そんな部分は見せません」ということが必ず起こる。「人々が投稿しているものはその方のフィルターを通したものであって、そこには入念な選抜がなされ、巧妙に編集された彼らの人生の一瞬に過ぎない」ということになる。うむ。なぞっているだけだが。
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つまりSNSでは人間や社会や世界のごく一部しか覗くことはできず、もっと大きくて複雑なトータルな姿を知ることはできない。そういうものとして認識したうえで付き合っていかなければならない、ということである。そしてもしそうした狭小で歪んだ世界観を形づくるのにひと役買ってしまうのなら、私にも自尊心=プライドはあってそれが働いてしまうので、SNSは止めます。ということだ。
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もう、おっしゃる通り。それよりももっとみんなが自分をさらけ出せるようになれればいいのかもしれないけれども、自己防衛本能があるし、実際にそれは危険なのでムリ。やはりSNSに対する態度はデイジー・リドリーをお手本にすべきだと私は思う。
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私自身はむかしからSNSをほとんど使っていない。それは単純に私にとってなんの得にもならないものだからだ。そしてそれ以外にメンドくさくて言葉にしていないモヤモヤしたものがあったのだけれど、それを今回デイジー・リドリーがスッキリさせてくれた。自尊心というとても人間的なことがらがSNSの欠陥を生んでいる。よくわかってよかったよかった。(了)
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