2018年11月14日水曜日

松本人志の自己愛は人種の壁もぶち破る



いまさらだけれども、松本人志(55)はなぜ筋肉を鍛えようと思ったのであろう? 路上で突然、見知らぬ黒人にどこのジムに通っているのかとしつこく問い質されたというその筋肉は、そうとうな金と時間とエネルギーを費やして獲得したそれは、もはや素晴しい、凄いの域を超えて「ひどい」感じさえする。フリーキー(freaky)だ。



そんな松本人志の上半身を見るたび、江戸時代に日本列島のほぼ南端、喜界島あたりに漂着した黒人水夫をイメージするのはワタクシだけであろうか。ちょっと海岸の砂なんか付着している感じで、潮風と日光に髪が脱色して。ああそう。そうですか。マッチョ本人志。



以前なにかで松本人志本人は異様なまでに発達させた筋肉について「いざという時に大切な家族を守るため」と語っていたというお話を聞いたことがある。しかし2019年の日本は家族を守るのにもっぱら筋肉に頼る地域でも時代でもない。そこらあたりで筋肉同士が闘っている姿を見かけることなど滅多にない。



まあ、それでも「強い男でありたい」という願望をトレーニングをはじめた当初の動機のひとつに挙げておくことは必要だろう。しかしその後格闘技をはじめたという情報はないし、筋肉はいたずらに膨張するばかりだったのである。



ということは、いま現在、松本人志の筋肉は実用目的ではなく松本人志の美意識によって維持されていることになる。その美意識とはどんなものか?



陣内智則(44)によると、松本人志はプライベートで「男性有名人で抱かれるなら室伏」「生まれ変わるなら室伏」などと語るなど、“異常なムロフシ愛”を見せているらしい。ハンマー投げの室伏広治(44)である。



“逞しい筋肉で家族を守る室伏広治”が松本人志の理想像なのであろう。実際の室伏広治はルーマニアから19歳で来日し、父親と結婚して自分を産んだのち離婚。いまは生活保護を受けながら一人で暮らしている母親を棄てた男なのだけれども。



理想はあっても現実にはいろいろある。松本人志の理想は室伏広治だが、だからといって自分の顔が室伏広治に似るわけもない。となると自分の手の届く範囲でそれなりに納得のできるアピアランスをつくりあげなければならない。室伏広治にはなれない松本人志がオノレを仮託したのはどのようなイメージか?



松本人志の体と金髪に染めたアタマとタンニングした顔を見るとき、江戸時代の砂のついた黒人水夫の次にくるのはデニス・ロッドマン(57)である。ワタクシのバヤイ。



つまり非日本人、非白人系だ。松本人志はチャック・ウィルソン(75)やランディ・マッスル(51)やなかやまきんに君(40)、坂本一生(新加勢大周・47)をイメージしながらトレーニングに励んでいるのでは決してないはずだ。非日本人、非白人。ここに松本人志の美学、カタルシスがあるのだろうとワタクシは思う。



松本人志は内心において黒人、もっと詳しくいえばアフリカン・アメリカンしかも公民権運動はなやかなりしころのアフリカン・アメリカンにオノレを託しているのではないか。実際には本人にしてみればもっともっと漠然としたイメージだろうけれども。そして当時の黒人は髪を金髪に染めたりはしなかったけれども。



世間一般から一段下の存在として差別される者、それをかつては河原乞食とも呼ばれた芸能者であるいまの自分に重ねて立ち位置とし、アピアランスに反映させているのではないか。とワタクシは思う。



しかしながらそこに「抵抗」や「反骨」など微塵もない。松本人志は吉本興業においては絶対の権力者であり、同時に安倍晋三(64)のシンパの一人である。シンパと見られてもしかたがない言動を繰り返している。



空想のなかだけの「反骨」や「抵抗」。それを肉体化したものがマッチョ本人志なのである。グロテスクといえばグロテスクだけれども、まあ、そこらのタトゥーだらけのロッカーとかラッパーとかともそう変らない。これは当たらずとも遠からずであろう。松本人志よ、あの日、喜界島の砂浜に命からがら流れ着いた黒人水夫に還れ。ってなんのことだか。(了)




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