2018年11月26日月曜日

死してなお野村克也を手玉に取るかのごとき沙知代の強さ



ワタクシは人望がない。なぜだろう? 人毛も少ない。第一の理由はビンボーであること、第二の理由は趣味嗜好が偏っていること、第3の理由は他人に対して非寛容であること、だ。たぶん。イヤなヤツじゃん。



であるから小島瑠璃子(34)に対してワタクシが「コイツは猿だろ」といい、金持ち男が「コイツは人間じゃないのか?」といえば、とうぜん周りで聞いている人間どもはすべて金持ち男につく。どっちがより貶めているのかわかっていない。



でもって「こじるりってちょっと人間っぽいわよねえ」とか、「歩くとき地面に拳をつけてないもんねえ」とか、たいへん矛盾し、しかし逆説的には見事に正鵠を射た補足意見を述べる。柔道の吉田沙保里(36)の場合も同じだ。



要するに、ことの是非、論理的整合性は棚上げにされたまま、ビンボーなワタクシはつねに反対されるどころか無視され、金持ち男が無批判に正しいとされる、金持ち男いい調子コクなよ、といいたいのである。



であるから、そういうワタクシに対して相談事をもちかけてくるのはやはり保険の外交オババか飲み屋の嬢くらいのものである。なけなしの金をむしり取る人たち。いいのよいいの、人間なんてそんなもん。



そこにもってきて前澤友作(43)エエヤツやったでぇー、ってか? あれは謎の中国の猿だろ? 金にスッテンコロリンしやがって!! まったく。そんな荒み切ったワタクシの心にやさしい灯をともしたセリフが一昨日くらいにあった。野村克也(83)のモノローグである。





◆『現代ビジネス』2018年11月24日配信
【ノムさんの告白「沙知代よ、君がいない毎日は本当につまらなくて」 あれから一年。いま、思うこと】

《 〜 略 〜

■ 悪妻かどうかは私が決める

ご存じの通り、生前の沙知代はいろいろと世間様を騒がせ、時にはご迷惑もおかけした。

私が、'77年に南海の監督をクビになったときも、2001年に阪神の監督をクビになったときも、その原因は彼女にあった。世間からは、まごうかたなき「悪妻」と思われていただろう。

だいたい、夫の俺に話していた経歴からして、みんな嘘だった。

出会った頃に、英語を流暢に話す彼女を見て、「どこで覚えたの?」と尋ねると、すました顔で「コロンビア大学」。本当は福島の農家の娘なのに、自分は社長の娘だと言い張っていた。とうとう沙知代が、私を両親に会わせることはなかった。

めったに言葉を荒らげることのない私だって、何度怒鳴りつけてやろうと思ったかわからない。

だけど、彼女と別れようと考えたことは、人生で一度たりともなかった。

「俺以外に、お前と上手くやっていける人間が、この世にいると思うか」
そういう気持ちだった。

私は生来の不安性で、ふとした瞬間に弱気の虫が顔を出す。そんなとき、平然とした顔で「なんとかなるわよ」と励ましてくれる彼女に救われた回数は、数限りない。

悪妻かどうかは、周囲ではなく、夫である私が決めること。何度聞かれても、私は断言できる。

「サッチーは、これ以上ない最良の妻であり、私にとっての最高のラッキーガールだった」と。

こうして妻を見送って時間が経つと、意識し始めるのは、やはり自分自身の死だ。私も少しずつ、人生の始末を始めている。

まず、独りで生きるにはいまの一軒家は広すぎる。老い先短く、取っておきたいような品物もない。狭いマンションに引っ越すことも考えている。

墓も買った。あとの細々した始末は、息子夫婦に任せればいいと思っている。カネのことで迷惑をかけたら悪いから、そろそろ遺言くらいは書いておこうか。

 〜 略 〜 》





だよなー。「悪妻かどうかは私が決める」いい言葉じゃあーりませんか(by小松政夫)。夫はオレ一人。なあ(byロッチ・中岡創一)。ああ素晴しい。どこからどう考えても素晴しい。たぶんなにかの衝撃のために自分の結婚式および披露宴の記憶をまったく喪失してしまったワタクシにさえ、深く深く深く胸に刺さる至上のお言葉である。



むかし野村沙知代(享年85)と結婚するというのはどういう気持なのだろうと考えて、ただベティ・ブープ(Betty Boop)みたいな顔が好きなんでしょ、と思ったことがある。いまでも「ガール」呼びだし。しかしそんなことは大きなお世話である。



結婚は原則、他人さまのためにするものではなくて自分のためにすることなのである。他人さまがなんといおうと思おうと、自分がよければそれでよろし。相手もよければなおよろし、ではないか。その後紆余曲折があって人さまに後ろ指をさされるようなことになっても、自分がよければそれでよろし、ではないか。そのくらいの自立した精神をもたなくてどうする!!



よし、こんど誰か若いヤツから結婚の相談をもちかけられたときには、これをぶちかましてやろう!! と思ったけれども、とうぜんながら人望のないワタクシに結婚などを相談する奇特なヤツはいない。いままで一人もいなかったし、これから先もいるはずがない。



そっかー、やっぱしかー。やっぱしなー。働くしかないかー。働こ。(了)




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