2018年11月22日木曜日

「お金少しだけ下さい」。腰の低いコンビニ強盗の報道価値は高かった



カルロス・ゴーン(64)は「Carlos Ghosn」であって「Carlos gone」ではない。「キミは1000パーセント〜!!」と歌っていたカルロス・トシキ(54)はいまや“ブラジルのニンニク王”である。ニンニクには申しわけないがウィリアム・ゴールディング(享年81)の小説『蠅の王』を思い出す。誰でも王様。ワタクシは股間が魔王(by高田純次)



ゴールディングの「蠅の王」は蠅が群れたかっている豚の生首である。群れたかる蠅といえばマスコミとワタクシたち野次馬である。そんなマスコミもワタクシたちも時代とともに変わってゆく。たとえば今日びはコレ(↓)が在京キー局のニュースになる。





◆『テレ朝news』2018年11月21日配信
【「お金少しだけ下さい」 低姿勢で“脅す”強盗】

《 警察は防犯カメラの画像だけでなく、音声も公開して行方を捜している。コンビニ店に押し入った男は、カッターナイフを片手に「お金、少しだけ下さい」と店員を脅した。

男はコンビニ強盗だった。青い手袋をした手に握られているのは、柄の部分が白いカッターナイフ。堂々とした振る舞いで店員がいないとみるやカウンター内に入ってレジに手を伸ばすが、開けられず。この後、奥の事務室にいた男性店員にカッターナイフを突き付けて現金を要求した。20日午前3時ごろ、名古屋市にあるファミリーマート天白笹原町店に押し入った男。23歳の男性店員ともみ合いになって額などに軽傷を負わせたうえ、たばこ数箱を奪って逃走した。男は20代から30代くらい。身長は約170センチの太めの体格。横顔にピンときたら天白警察署まで。》※原文ママ





なんだかつながりの悪い文章なのは、たぶんアナウンス原稿そのままだからだ。そしてこれが「NHK 受信料2.5%分を値下げへ」「おまえと呼ばれ立腹 学生が暴行」「死にも至る猛毒ダコ 発見相次ぐ」「桜田五輪相『有名になった』」などというヘッドラインとともに「livedoor NEWS」に並ぶ。



テレ朝のニュースはワタクシも見た。例によって店内の防犯カメラに捉えられた犯人はこぎれいな身なりの太り気味の青年で「ホント少しでいいんでお願いします」なとどひ弱な声で何度も繰り返していた。



強盗というよりは喜捨を乞いにきているようで野次馬的にはたしかにおもしろい。誰かに伝えたくなる気持にもわかる。しかし近所の飲み屋での雑談ではないのである。これが東京キー局の全国ニュースに乗ってしまうのである。そりゃま、ちょっとは考えてしまう。



ネットが発達してニュースの流通チャネルが一気に何倍か何十倍かに拡大した。それでそのぶん従来は扱われていなかった小さな出来事までがニュースになる、というのはわかる。しかしこの「お金少しだけ」強盗の件に関しては、モノゴトの大小ではなくおもしろさが判断の基準になっているように思う。



昨日ご紹介した仙台駅のコインロッカー上段に裸で入り体育座りをしていたという中年男のニュースもしかり。



ニュース全体のキャパシティというものがあったとして、十分にそれが大きくなったのでおもしろいかおもしろくないかをソンタクする余裕も出てきた、ということであろうか。そうだろう。



しかしニュースを受け取るワタクシたちの持ち時間には限りがある。キャパはもうとっくに一杯いっぱいだ。そのなかに「お金少しだけ」強盗が潜り込んでくるというのはどういうことだろう? そしてどういうことになるのだろう?



ベタだがたぶん為政者は喜ぶ。大事なことの報道が認知されず、「お金少しだけ」強盗が注目を集める事態は、なにごとかやましいことがあったり強引にモノゴトを推しすすめようとしている政治家たちには都合がいい。ドナルド・トランプ(72)は自らフェイクニュースを大量に流してこの単純な原理を利用している。



とはいえ「お金少しだけ」強盗的なニュースも悪いことばかりでは決してない。暗いニュース辛いニュースばかりのなかで少しだけ気分をなごませてくれる。いいではないか。ああ、こういう人間もいるのだ、と知ることは決してムダではない。マスコミに依存し過ぎているだろうか?



以前ある大学が大枚はたいて最新の実験設備を導入することになり、記者会見を開いたことがあった。途中まで説明がすすんだとき、ある大手紙の見るからに新米記者がおもむろに立ち上がった。「あの、それがいったい市民生活にどのような影響があるのですか? 」。まあ、いわゆるイキった小僧であった。市民目線でニュースを追え、とでも教えられてきたのであろう。



しかしそれももはや過去の話になりつつある。そんなことよりおもしろい話を探してこい、という時代がやってきている。ちなみにこの場合はイキった新米記者の、すぐに先生から答を聞き出そうとする小学生みたいな幼稚さのほうがニュースになるだろう。そんなもんここにくる前に少しは自分のアタマで考えてみろっちゅうねん。



大きな目で見れば危険と隣り合わせかもしれない「お金少しだけ」強盗的ニュース。ワタクシは大好きである。





◆『Techinsight』2018年11月19日配信
【深夜に裸でマルちゃんラーメンをレストランで食べ去った男(米)】
 
《 このほどアメリカのレストランで、なんとも奇妙な行動をする男が店内の監視カメラに捉えられた。男はなぜか裸になり、持参したインスタントヌードルを食べて大人しく店を出て行った。米メディア『Tampa Bay Times』などが伝えている。

 〜 略 〜

(監視カメラの映像によると)男はレストランの駐車場を10分ほど自転車でうろついた後、裏ゲートから倉庫に入り、倉庫内の品物をひとつずつ並べて眺めていたようだ。その後トイレに入って服を脱ぎ、裸で店内を歩き出した。男はテーブルに座り、持参した「マルちゃん」のインスタントヌードルを調理して食べ始めたのだ。

さらには気分が盛り上がってきたのか、男は店内にあった打楽器のボンゴを叩きはじめ、リズムを取り出した。そして4時間ほど滞在した後に去っていったが、男は持参したインスタントヌードルを2つ、倉庫の棚に置いていったのである。

「チャッタウェイ」のマネージャーであるアマンダ・キットさん(Amanda Kitto)は、男の行動についてこのように話している。

「彼はスプレー缶を取り出し、ピクルスの瓶やボンゴといくつかの椅子にペイントを始めました。しかし彼は、全ての物をきちんと元に戻して去っていったのです。警察が映像から発見するまで、私達はこの裸の男に気付きませんでした。」

また、ウエイターであるチャド・ピアーソンさん(Chad Pearson)は次のように明かした。

「この男は店内に侵入した時、服を着ていたんですよ。だけど出て行った時はパンツもはかずに自転車に乗って去っていったんです。彼の服がどこにあるか、私達は店内で見つけることができませんでした。いったいどこにあるのやら…。」

後に警察は、この裸の男がホームレスであることを特定した。だがアマンダさんは「特に店が被害にあった訳ではない」との理由で、彼の名前を公表することや告訴することも辞退した。

 〜 略 〜 》





裸でマルちゃん、裸でボンゴ、裸で後片付け。しっかたねーなー、と思いつつつい頬はゆるむ。たぶんクスリかアルコールのせいとはいえ、こんなファンキーな男にワタクシはなりたい、と思ったりもする。



そのために、まずは一生安心してバカで生きていける世の中をつくろうではないか!! オー!! バカでゴー!! バカを大切に!! バカにやさしく!! くれぐれもお願いつかまつる。 (了)






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