2017年8月15日火曜日

「業」を抱えた昭和の女・上原多香子にしばし見とれる



もう10年以上もむかしのことになる。ある工業系大学のゼミ室をすべて見せてもらうことになったのだけれども、半分もいかないうちに後悔した。どこのゼミも、電気や電子はもちろん機械や土木まで、どこへいってもパソコンばかりの同じ光景なのである。



「学部レベルだとデータはもう十分ありますから、だいたいパソコンのなかで完結します」。教授の説明を聞きながら、モノづくりの工学もそんなものかなあ、と思ったのである。なにか抜け落ちてしまうものはないのであろうか?



それから約10年、いまだにデジタル不信が抜け切らない私の前に突如として現れた昭和の女・上原多香子(34)である。もうたーいへん。たいへんすぎてワイドショーでも扱いにくい、というくらいのお方である。まずはそのあたりの事情をザックリご覧いただきたい。



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【上原多香子と阿部力のW不倫疑惑をテレビがスルー!「理由はTENNさんの自殺以外にも……」】


SPEED・上原多香子の不倫疑惑をスルーしているテレビ局に、視聴者から疑問の声が相次いでいる。

10日発売の「女性セブン」(小学館)の報道が発端のこの騒動だが、テレビのワイドショーは概ねスルー。まともに取り上げたのは『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)くらいのものだ。

また、ニュース系バラエティ番組はというと、13日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)は、この話題に一切触れず。

同日の『サンデー・ジャポン』(TBS系)では、2分に満たないVTRで紹介するのみで、司会の爆笑問題やコメンテーターによるコメントは無し。同局の『アッコにおまかせ!』の看板コーナー「週間ニュースランキング」でも、上原の騒動が1位としてVTRで紹介されたものの、スタジオ出演者が言及することはなかった。

この不自然な静けさに、ネット上では「なぜテレビで取り上げられないのか不思議」「宮迫の不倫なんてどうでもいいから、こっちをやってほしい」「TENNさんのためにも取り上げて」といった声が殺到。中には、「上原の事務所の圧力?」「芸能界の闇を感じる」と深読みする書き込みも多い。

「各局が深追いしないのは、単純に内容が重過ぎるから。ET-KING・TENNさんが元気に生きていれば、ワイドショーも上原と阿部力のLINEのやり取りを面白おかしく取り上げたでしょうが、今回はわけが違う。しかも、上原と阿部はすでに別れており、これも騒ぎ立てにくい要因」(テレビ関係者)

なお上原は、18日の舞台出演を最後に、無期限で活動を休止するという。

「上原は女優とはいえ、連ドラや映画にはほとんど出ておらず、舞台が中心。上原自身、女優仕事に高い志があるわけでもないため、しれっと引退しそう。とりあえずは、同棲中の演出家・コウカズヤ氏と事実婚状態を続けるつもりでしょう」(同)

大マスコミが騒ぎ立てないまま、ひっそりと芸能界からフェードアウトしそうな上原。一世を風靡したSPEEDのメンバーの最後としては、後味の悪いものとなりそうだ。

(※「日刊サイゾー」2017年8月14日配信)


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「単純に内容が重過ぎるから」。たしかに夫が自殺に到るまでの顛末は、平日にランチを食べながら観るにはヘビーである。しかし、ということは、私たちはそこそこわかりやすく腹にもたれないスキャンダルばかりをあてがわれていた、ということになる。



いや、そのように調理されたスキャンダルばかりをあてがわれていたことになる、といったほうが正しいのであろう。斉藤由貴(50)しかり、宮迫博之(47)しかり、オモテに出てきていない深刻なサブストーリーがきっといろいろ眠っているのに違いないのだ。それはシャレにならないでしょ、というヤツ。



で、そんなふうにマスメディアが調理したヌルーい色恋沙汰ばかりを観ていると、やがて男と女ってそんなものかなあ、という気分になってしまうのである。いまどきの若人(notあきら)の恋愛なんかはきっとそういう半ばつくりものの認識の上に成り立っているに違いない。



それだから、実際の恋愛感情のなかに叩き込まれたとき、頼りにすべき経験値が圧倒的に少ない。それがたとえワイドショーでもドラマでも、もっとシリアスに厳しく追及されたものを観ていれば、ああ人間はここまでやってしまうものか、と気がつき、冷静になれる。それがないので、自分でも理解できない複雑な感情にただ押し流されてしまうことになる。



結局は広告の入れ物に過ぎないテレビなどに深い人間理解を求めるのはそもそも間違っているけれども、個人が孤立しがちないまであるから、そうした部分でのテレビの影響は大きい。そして大学のゼミ室で見たパソコンも、きっとちょうどこんなテレビみたいなものだったんじゃないのー。といまだにしつこく思うのである。



腹にもたれないよう調理されようもなかった上原多香子の場合である。なぜ調理できなかったのであろう? 夫が自殺してしまったから? たしかに人ひとり亡くなっているのは重い。んがしかし、縁起でもない話だけれども宮迫博之の不倫相手の女が自殺したとして、これは間違いなく各局とも飛びつくであろうと思われるのである。



ではどうして? 上原多香子は人間の「業」を感じさせるのである。「業」という毒を大量に抱える上原多香子を腕の悪い調理人たちはさばき切れないし、毒のある素材はそもそもマスメディアの俎上にはあがりづらい。



その「業」という毒を、公開された阿部力(35)とのLINEでのやりとりの抜粋から覗いてみよう。



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上原:オトナになっても、こんなに好き好き好きって、なるんだなぁって。ちょっとびっくりしてる。自分に。いろいろ冷静な部分もあるけど、止められなくなるくらい想えるって素敵なことだね。トントン(註釈:阿部力のこと。阿部の中国名『李冬冬(リ・ドンドン)』にちなんだ愛称)に出会えて、本当によかった。


阿部:俺もおもった。とし関係ないなーって。

上原:トントンに会いたいよ。旦那さん、大事だけどそれ飛び越えてる。

阿部:たかちゃん~

上原:トントン

上原:会いたいよ


阿部:とても

上原:そばにいてね。

上原:私、、結婚ってとっても大きなことで人生の分岐点だったこともあるー だから、離婚するとか浮気は、もうあり得ないって思ってたのね でもさー、トントンに伝えられなかった好きと、やっぱり大好きと、私の一方的やけど肌を合わせて感じるフィット感が今までとはまったく違うの。

上原:私はそんなに器用じゃなくて、、旦那さんとの生活を続けながら、トントンを想い続けること、トントンに想いがすべて行ってる中、騙し騙し旦那さんと居ることが、やっぱり出来ないです。(中略)今すぐにでも、すべて捨ててトントンの元へ行きたいです。だけど、私ももう大人、、いろんな問題があるし、私だけの想いでトントンに迷惑はかけられません。今すぐは難しいかもしれないけど、私も少し大人になって、ちょっとずつ、旦那さんと別の道を歩めるようにします。こんな気持ちでは絶対に旦那さんに戻れない。

〈別の会話〉
阿部:子供欲しい

上原:2人の子供作ろうね

上原:私とトントンの子はどんな子かなー。

上原:早く会いたいね


阿部:子供ほしいわーーー


上原:トントンのタイミングで作ろうね

上原:子供が出来るのはタイミングだよー

阿部:たーありがとうね。 子供作るのにも、もっといいタイミングがあると思って。もう大人だからさー、 勢いで物事考えたくないんだ。ちゃんと計画して進めて行きたいなーと思って。

上原:うん そうしよ

(※「NEWSポストセブン」2017年8月10日配信【上原多香子 不倫LINEで「止められなくなる」「そばにいて」】)


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「私も少し大人になって、ちょっとずつ、旦那さんと別の道を歩めるようにします」。少女のフリをする、男転がしのいいぐさである。阿部力は阿部力で「勢いで物事考えたくないんだ」などというけれどもそのまえに勢いでやってしまっているし。



確認であるけれども、このとき2人はそれぞれ夫と妻がいたのである。恥知らずだとか人でなしだとか、色ボケだとかいうのは簡単だし、それはそれで正しいのである。正しいのであるけれども、んがしかし、人間はみなこういう「業」、毒をもって生きているのである。



もし上原多香子が平成の女であったとすれば、まあ、夫との家はとっとと飛び出して離婚調停なりに動いたであろう。しかし実際は相変わらず夫と暮らし、夫の実家とも仲よくやっていたのである。このへんの複雑さというか矛盾、非論理性、どうにもならなさに滲むのが人間の「業」、毒なのである。上原多香子はそれが濃い。



誰でもオモテには出さない、行動にも言葉にも出さないけれどもどこかに秘めて毒はもっている。そしてそんな自らの「業」に引きずられる男と女のドーロドロ。昭和である。昭和の女・上原多香子。昭和であるけれども、しかしこれはひとつの人間の真実である。つまりいつの時代、誰にでもこうなる可能性がある。



知らないふりばかりしていると、いつか突然、自分の頭の上にバシャーっと降りかかってきて大慌てしたりするのである。(了)





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