出たな、“不倫体質男”の記事。これもまた離婚体質だとか悪女体質だとか、なんとか属性っぽく見せかけてやろう、そしてあわよくば話題をさらってやろう、という、元をただせば代理店ゴッコの手口である。どんなことが書いてあるのか覗いてみよう。
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【宮迫、乙武氏…不倫体質男につけるクスリはない】
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◆「やるヤツはやる。ただそれだけ」
一般社会を見ても、懲りずに次々と不倫を繰り返す男性っているものです(女性にもいますが)。
特に理由があって不倫するわけでなく、「とにかく女好きで、チャンスがあればする」という“種類”の男がいる…としか見えないのです。
そんな不倫常習者の一人、Aさん(42歳・男・大手IT企業)に「何考えてるのか」と聞いてみました。彼はこの10年間、4人の女性(うち3人は部下)と約2年ずつの不倫を繰り返し、妻にも度々バレています。
「いやあ、すぐ惚れちゃうんですよ。恋愛って楽しいじゃないですか。デートしたり旅行したり、ワクワクしますよね。嫁さんには悪いと思うけど、そのワクワクには勝てない。
周りにもそういうヤツはいますよ。夫婦仲が良くても、奥さんがキレイでも関係ない。やるヤツはやる。それだけじゃないですかね。ハッハッハ」(Aさん)
こういう“種類”の男性に、「そこそこの魅力と、遊べるだけのお金」という条件がそろうと、「チャンス」が巡ってきてしまい、結果、不倫常習男になる――。どうやら、彼らに“つけるクスリ”はなさそうです。
◆目の前に食べ物があると食べちゃう人たち
「宮迫の不倫については、“習慣”のような、体質的なものというイメージが湧きました」と言うのは、多くの男女関係を取材してきた、雑食系恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんです。
「人には、目の前に食べ物があると『もったいない精神』で、満腹でも食べきってしまうタイプが多くいます。恋愛においても、この『もったいない精神』を発揮し、いけるときにいかなくちゃと思う人は、実は多いんです。女性にもこのタイプが一定数います」(おおしまさん)
やっかいなことに、その種の男女は、エネルギッシュでモテたりするのです。宮迫も乙武さんもそうでしょう。
〈— 略 —〉 》
(*「女子SPA!」2017年8月17日配信)
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うむ。この内容では、申しわけないけれどもわざわざ“不倫体質”と名付けるまでもない。ふつうに“猟色家”、“スケベ野郎”で十分である。
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“もったいない精神”というのも、あらら、これまたどうしたものだか。“もったいない精神”のもち主であれば、まずはどうでもいい女に費やす時間と体力を惜しむであろう。“もったいない”はなんにでも食いつく貪婪とは違う。
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イチャモンはこのくらいにして、しかしながら“不倫体質”はたしかに存在する。ここでは男の立場から、すでに自分に配偶者や決まった彼女がいる場合の不倫=自分被りによる不倫と、相手のほうにいる場合の不倫=相手被りによる不倫にわけて考える。
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“不倫体質”が潜むのは「相手被りによる不倫」である。一方、「自分被りによる不倫」に走るのは宮迫博之(47)や乙武洋匡(41)のようなただのスケベ野郎がほとんどであるけれども、ごくまれに妻あるいは恋人の目を盗んでの不貞、不義にこそ歓びを見いだすタイプもいる。そして彼らはかならず摘発を受け、証拠を握られてさんざんな目に遭わされる。
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これはおそらく破滅願望の持ち主か、あるいは強烈なマザーコンプレックスの持ち主かである。マザーコンプレックスの持ち主は、妻や恋人に叱られたい、許されたい、甘えたいのである。しかし母親役をやらされるほうはたまったものではない。
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「相手被りによる不倫」に潜む“不倫体質”は、要するに人の妻、人の恋人に憧れてしまう資質である。たとえば、私の知り合いに“好きなタイプは友だちの彼女”、というたいへんに物騒な男がいる。物騒なのでいちおうこれは秘密ということになっている。
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そいつがいう“友だちの彼女”はただ“友だちの彼女”であって、特定の誰かを念頭に置いているわけではないという。その証拠に、その“友だちの彼女”が友だちの彼女でなくなってしまえばたちどころに色褪せて見えるのだそうだ。つまり友だちからの承認・評価というものがなんらかの効果をもたらしているようなのだけれども、私にはよくわからない。
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この物騒な男はまだその嗜好を実行に移したことはない、ということになっている。そういうわけで、もうひとりの“好きなタイプは友だちの彼女”という男をどこかで見つけ出し、友だちになるまで、彼の見果てぬ夢は夢のままなのである。ひとり落ち着かない目付きで妻または恋人同伴の仲間たちと交流するのである。
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しかし彼のような男をこそ“不倫体質”と呼ぶべきであって、ただのスケベ野郎を、そうした宿命論的なマレビト扱いするのは間違っているのである。人妻好き、人の恋人好きにしても、一盗二婢三妓四妾五妻という、女好きが唱えるむかしからの番付通りである。
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もうひとつ“相手被りによる不倫体質”に入るものに、これはさらにレアなケースであろうけれども、同性のしあわせを破壊したくてたまらないという男がいるかもしれない。それで相手の妻なり恋人なりを奪ってしまう。
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復讐譚によくあるお話である。しかし別になんの恨みやしがらみがなくてもただしあわせに対する嫉妬から、どうしても仲を引き裂きたくなる、となれば、まあこの時点では不倫体質といってもいいかもしれない。これはなんとなく男より女のほうが多いような気がする。
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最後に、宮迫博之と乙武洋匡の、異性関係における個性、体質についても考えてみよう。宮迫博之は、単純に肉体的・動物的に女好き、ということである。アニマル宮迫。なんの精神性も感じられない。
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対してちょっとやっかいなのは乙武洋匡で、猟色によって社会における自分の価値、ステイタスを自己確認したい欲求があるように思われる。猿山のボス気分である。影の猿山。男は誰でも多少はこうした性向をもつけれども、乙武洋匡はそれが極端に強いのであろう。そんなエラそうなこといってもチンチンはオレのほうがデカいぞ、みたいな。
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それにしても、こうして考えてみると性愛というのもかなりメンドくさいものである。どっこいしょ、よっこらせ、である。あああ、宮迫博之が羨ましい。バカで。ホントに。(了)
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