さすがSMAPというべきか『SMAP×SMAP』最終回でも考えさせる謎を残してくれた。かつてよく放送されていた有名人の追悼特別番組のような、あの異様なラストはいったいなにを意味していたのか? である。『Business Journal 』(2016年12月27日配信)がそのときのようすをわかりやすく説明している。
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《SMAPが20年以上にわたりレギュラー出演してきたテレビ番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の最終回特番が12月26日18時30分~、約5時間にわたり放送された。ほぼ全編が過去放送分の総集編で構成され、最終回向けに新たに収録されたSMAP登場部分は、エンディングのわずか約12分、さらに“ラストステージ”となった『世界に一つだけの花』の歌唱部分は約4分のみだった。
床や壁全体が真っ白なスタジオのバックには、無数の花がメンバー5人を囲むように設えられ、SMAPは黒のタキシード姿で“最後の曲”を歌った。音楽が止むと、5人横に並んだまま約1分30秒にわたり頭を下げ続け、上から真っ白な幕が下がり、完全に幕が閉じたあとも、しばらくの間5人はそのままの状態を続けた。
スタッフの収録終了を告げる声が響き渡ると、中居正広はひとりステージ後方に下がり、約50秒にわたり背中を丸めて号泣。その間、スタジオ内にはスタッフの拍手が鳴り響き、他のメンバー4人は前を見つめているという異様な状態になった。》
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たぶん中居正広から草彅剛、稲垣吾郎、香取慎吾の3人にはあらかじめ歌い終わったら、あるいは途中で泣くかもしれないむね伝えられていたのであろう。それで3人は中居正広が後で泣いているあいだも前を向き続け、木村拓哉もそれにならったのである。この3人にならった動き方はまた木村拓哉の最後尾での退出につながっている。
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「床や壁全体が真っ白なスタジオのバックには、無数の花がメンバー5人を囲むように設えられ、SMAPは黒のタキシード姿」はまさに弔いの光景である。そして花の背後にはなにもない白い壁が不自然に大きく広がっていて、ほぼ生花代だけで賄われたセットをひどく間抜けでさらに安っぽいものに見せている。意図は明白である。“遺影”の不在を主張していたのである。
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うむ。このラストの『世界に一つだけの花』の歌唱シーンに、最近は“ジュリメリ”と呼ばれるかのメリー喜多川とジュリー景子母娘の、SMAPに対する怨念に近い激しい怒りと憎悪が渦巻いているのを感じるのである。
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ほらほらご覧なさい!! ここにはあなたたちには見えないかもしれないけれども黒縁に納まったSMAPの写真が飾ってあるんですよ!! 事務所に楯突くから遺影さえ掲げてもらえない、こんな惨めなありさまになるんですよ!! とジュリメリは姿を見せぬまま罵りの言葉を発していたのである。
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つまり晒し者である。振り返れば1月18日、この『SMAP×SMAP』で行われた5人揃っての“謝罪会見”と見事に対をなすシーンである。おお、そういえば近藤真彦の自宅マンションで自殺未遂をやらかした中森明菜の“金屏風記者会見”(1989年12月31日)も実に陰惨な晒し者であった。というかまるで刈り取った首を台座に据えて見せる晒し首であった。自殺未遂者の精神状態をどう考えていたのか。おお、こわ。
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まあ、人間そうそういくつも残酷な仕打ちは考えられないということなのかもしれない。晒し者、ここまでくると立派なジュリメリというかジャニーズ事務所の企業文化である。ついでに申し上げておく。晒し者、晒し首は強大な権力者が支配下にある者たちへの見せしめを兼ねて行う刑罰である。しかしジャニーズのこれはただの私刑、リンチでしかない。ジャニーズがすなわち曲がりなりにも法であったほどの帝国の時代はこの1年間で確実に終わっているのである。
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あと1月18日と12月26日を比較して気になるのは、細かなことだけれどもカメラの位置と角度である。12月26日は1月18日に比較して引いた画面が多く、最後の礼のシーンを除けばほぼ俯瞰(上から目線)、あるいは俯瞰気味に撮られている。1月18日はほぼ正面、胸元の高さから撮られていた。
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上から目線といえば文字通り相手を見下している、蔑んでいるということである。であるから弔いの場で、とくに遺影に対して俯瞰気味な写真が撮影されることは絶対にない。そんなことはたとえTVカメラであってもプロのカメラマンなら常識として身に付いているはずのものである。つまり12月26日のあのカメラワークは背後の白い壁に祀られている目に見えない“遺影”を意図的に辱めるために行われたものである。
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恐ろしいのう。恐ろしい。恐ろしいついでにもうひとつ。お気付きになったであろうか? 1月18日の“謝罪会見”のとき、5人並んで立ったそのバックは黒いカーテンであった。12月26日は花と白い壁である。つまり1月18日はお通夜であり、12月26日は告別式であったのである。1年をかけてようやく長〜い葬送の儀が終了したのだ。
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ついでなので5人の並び順についても記録しておこう。見た目の通り左から順である。
◆1月18日:中居正広、草彅剛、木村拓也、稲垣吾郎、香取慎吾
◆12月26日のラストシーン:
木村拓也、稲垣吾郎、中居正広、草彅剛、香取慎吾
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SMAPメンバーの並びにとくに定位置というものはなかったように思う。実績でいうと過去の『SMAP×SMAP』や歌番組などでは1月18日の並びの中居正広と香取慎吾を入れ替えたパターンが多かったようだ。12月26日はその1月18日の並びから木村拓哉と稲垣吾郎の2人をそのまま左端に移動させたものだ。中居正広をセンターにおくためである。そして木村拓哉の隣りにはむかしむかしから 草彅剛と稲垣吾郎と決まっていたのである。緩衝剤、クッションがわり。
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SMAPのラストショットのセンターが木村拓哉ではなく中居正広であったのはたぶんリーダーだから、ではない。1月18日は木村拓哉がセンターに立っていた。その木村拓哉はこれから“ひとりSMAP”として活動していく。えっと、逆にいうとSMAPという冠を外される4人がこの告別式の当事者であって、木村拓哉は別枠ということだ。で、首謀者と目される中居正広がセンター。
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見方がうがちすぎているとおっしゃるかもしれない。いくらジュリメリでもそこまでの悪意ある仕掛けはしていないであろう、と。しかし、だがしかし、なにしろ『世界に一つだけの花』の振り付けのなかで中居正広が右手の5本の指にもう1本左手の指を添えたい、と提案したものの却下されたというほどのがんじがらめの監視・監督のもとであの番組はつくられていたのである。アイコンタクトの余地もない。ジュリメリの恐るべき徹底性である。
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であるから見方がうがちすぎていると思われるあなたはなぜ最終回だというのにメンバーからの直接のメッセージがなかったのか? を考えてみていただきたいのである。
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それはこういうことである。仮にメンバーからのメッセージをVTRで紹介するとする。それにはとうぜん事務所からのチェックが入る。また事務所に強制的にいわされているという悪印象が広がる。そしてそれは1月18日の“公開処刑”を彷彿させ、結果事務所への非難がまた殺到することになる。これは避けたい。もうコリゴリである。身にしみている。おーっと、モーはウシだ、メエーと啼け。なんのことだか。
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とはいえ最後のメッセージを当日のナマ放送で各メンバーに語らせてはなにが飛び出してくるかわからない。SMAPは解散し、木村拓哉を残してやがて退所していくことはすでに既定の路線なのである。メンバーにこれ以上の制裁を怖れる気持ちや遠慮はもうない。というか本人も意図せぬ本音や心のうちをテレビ画面越しに読み取られるのを怖れたのであろう。で、結局はどうにもならずに、ええいっメンバーからのメッセージはなし、ということに結着したのである。ファンの気持ちはまったくカヤの外である。
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こんなふうにジュリメリは世間からの視線にきわめて神経質になっている。そしてこうして世間から極悪非道、冷酷非情と白眼視される原因をつくったのも、憎き反逆者4人組だと断じているのである。そもそも去年から今年にかけて独立を試みた中居正広以下4人は決して許されざる反逆者なのである。怒り心頭。なにもかもあの4人が悪い!! 8月14日の解散発表から時間はたっぷりあったのだから、最後の復讐劇を念入りに準備したのはむしろあたりまえという気がする。
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計画は、世間の目を騙しつつ自分たちの溜飲を十二分に下げるものでなければならない。こうして12月26日の、あの『SMAP×SMAP』の最終回ラストは生まれたのである。うむ。あの生花だけのいかにも安っぽいセット、奇妙なカメラアングル。忌まわしい言葉だけれども、あれは死にゆくものへの冒涜、唾を吐く行為に等しいと私は思う。いままでいくらSMAPに稼がせてもらったのか忘れてしまったのか。
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「こんなにさみしい終わり方はない」という世間のおおかたの印象の正体はこれである。ここまで考えてきて謎は消えた。たいへんイヤな、暗くおぞましい話である。おぞましい話ではあるけれども、戦後の混乱期に幼い弟を連れてアメリカに渡った無一文の少女時代から現在の帝国を築き上げたメリー喜多川の生き方、任侠じみた精神構造を鑑みれば不思議はない。
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しかしメリー喜多川、ジャニーズ事務所は“組”や“一家”ではないのである。もう戦後のどさくさの時代ではない。私と公のケジメは付けなければならない。ここまでで踏みとどまれるかどうかは、そのままジャニーズ事務所が企業として社会に生き続けられるか否かのギリギリの瀬戸際でもある。
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企業としてSMAP以降のビジョンを打ち出せず、これからもただつまらない意趣返しにうつつをぬかし続けるのであればあたりまえだが未来はない。たぶん最も怖れているであろう一般紙によるジャニーズ叩きまで、すでにそんなに遠くないところまできているのだ。「消費者被害防止ネットワーク東海」による「ジャニーズファミリークラブ」の会員規約の改善要求などとりあえずの火種はいたるところに転がっている。
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実はそうこうしているうちにさっそくはじまってしまった飯島三智(58)の新事務所へのちよっかいについても書こうと思っていたのだけれども、時間がなくなってきたのでまた今度。あ、そうだ!! メリー喜多川、このあいだのクリスマスをもって90歳になっていたのだった。お詫びして訂正したい。
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それにしてもいま気がついたのだけれども、検索候補のイチバン上に「メリー喜多川 しね」と出てくるなんて、やっぱり日本一嫌われている老婆なわけである。きっと長生きするのに違いない。なんとなく後味の悪いことにならなくてよかったよかった。(了)
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