2016年9月3日土曜日

ATSUSHI、「生体エネルギー」も海外に連れていくのか?



EXILEのATSUSHIが活動拠点を海外に移すのだそうだ。2018年には帰ってくるらしい。海外移転の理由を、EXILE公式サイトに発表された本人のメッセージから抜粋しておこう。



《次のステージを見上げた時に、自分を逆境に置く環境の中で、初心に戻り、英語はもちろん、世界基準での表現力、歌唱力を身につけ、世界基準のヴォーカリストになることが、EXILEが世界基準のアーティスト・グループになるために必要なことだと考えはじめました。そして、HIROさんをはじめ、EXILEメンバー、スタッフとも相談させていただき、期間限定で僕自身の活動拠点を海外に移すことを決意させていただきました》



“世界基準”を身に付けるための留学のようなものらしい。であるから、“活動拠点を移す“というのはいささか大げさな気もする。で、最初に思ったことが、“生体エネルギー”も連れていくのか? である。



“生体エネルギー”。電気や水の質を高め、免疫力を上げ、精神を安定させ、病気にかかりにくくし、回復力も強くするという、万能の秘薬のようなシロモノなのである、これが、ちょっとお客さん。ATSUSHIがぞっこんご執心だということは、ファンならとっくにご承知なのである。それほどファンでもないあなたのために、『週刊文春』(2015年3月26日発売号)の記事を要約・抜粋した『デイリーニュースオンライン』(2015年3月28日配信)からご紹介しよう。



《同誌によれば、ATSUSHIのスーツケースには「妙なアンテナや機械」がたくさん入っており、「アンテナは部屋の四隅に立て、飲み物は妙な木のコースターに置いて飲む」のだという。
また2年ほど前に改装した、事務所ビルのATSUSHI専用フロアには、特注の巨大な機械が3台置かれているとも。なんでも、生体エネルギーを応用して電気の質を向上させる『電気誘導翻訳装置』という機械らしい。フロア内の電気はすべてその機械を通しているというから、驚きなのだ。

ATSUSHIの電気へのこだわりは、留まるところを知らないようだ。販売しているCDも、件の生体エネルギーを通した「質の高い電気」で作成。ライブ会場にも必ず置いているという。
〜略〜
ちなみにATSUSHIが部屋の四隅に設置していると思しきアンテナは、HP上で販売している“命慧「しらべE」”。「電磁波で『生態系』を想造する」そうで、お値段なんと218万円!

さらには、長野県東御市の研究所で月に数回行われる勉強会にも、熱心に参加しているというATSUSHI。スタッフの食事にも謎の水が入ったスプレーを吹きかけるなど、ATSUSHIの行動にはリーダーのHIROをはじめ、他のメンバーも困惑しているのだとか》



1年半も前の記事ではあるけれども、この夏にもHIROとの関係悪化や独立疑惑などの記事に、この話題が出てきたのである。ATSUSHIいまもドップリはまり中なのである。で、調べてみると、“生体エネルギー”は高額な機械としてのほか、“生体エネルギーを利用してつくられた応用商品”としても売られているのである。



“生体エネルギー応用商品”には、化粧品、健康食品、健康危惧おっと間違いた(by荒木経惟)、健康器具、日用品、土壌改良剤、さらには音響環境改善クリーナーなどというものまであるのである。いかにもオカルトグッズ好きなオーディオ愛好家たちが飛びつきそうなシロモノである。販売会社も全国各地にある。



とうぜん、そもそも“生体エネルギー”ってなに? という話になるのである。しかしこれがさっぱりわからないのである。雰囲気的には、多彩な商品を取り揃えているところからも、いわゆる波動系である。それと用字の置き換えがいたるところで行われているのは新興宗教っぽい。用字の置き換えは独自の世界観、というか世界観らしきものを植え付けるにはなかなか効果的な方法なのである。



自分で理解できないものを人さまに提示するのも気が引けるけれども、以下は“生体エネルギー”関連商品を販売するある会社のホームページからの引用である。何社かのホームページに当たってみるとそれぞれ若干ずつ異なったことが書いてある。しかし基本的な考え方としてはだいたいこんなところが標準のようだ。でも、やっぱり飛ばし読みしていただいたほうがいいかもしれない。



《生体エネルギーとは、30年以上も前に農業の実践の中から発見された、物と物を同化させて『1つのもの』にしている力のことであります。

例えば水は、水素原子2つと酸素原子1つで出来ています。
それぞれの原子は元々異なる物質ですが、この水分子の水素と酸素は、同化することでまったく違う別の物質になったわけではありません。
水素は水素のまま、酸素は酸素のままで、今までとは異なる「水」という『1つのもの』としての働き(機能、性質)をしています。

これは、本来異なる物質が同化して同じ働き(機能、性質)へ変わることに必要な力である、生体エネルギー(同化力)があるからです。

物質の内容は同化力によって変化するため、生体エネルギー(同化力)が高ければ高いほど物質同士の引き付け合う力が強くなり、物質のもつ働き(能力、機能)は向上します。

この物質の引き付け合う力が強いほど、食べ物なら美味しい食べ物になり、化粧品であれば、(美容)効果が高いものになります。

そして、生体エネルギー応用商品とは、テクノロジーの力で人工的に極限まで生体エネルギーを高めた製品や人の生体エネルギーを高めたりすることのできる製品のことです》



生体エネルギーは同化力。うむ。男と女が引きつけ合うという話ならよくわかるような気もする。しかし、では電気の質を高めるというのはどういうことなのであろう? 「電気誘導翻訳装置『さとり』」(210万円)の説明にはこう書いてある。



《電気は私達の生活において、照明・テレビ・音楽・熱源・調理など、欠くことのできないエネルギーとして、その使用量は年々増加しています。それだけに、電気の「機能・内容・性質」は、「人の命と健康」において重要なカギを握っています。

電気誘導翻訳装置「さとり」は、生体エネルギーを応用することで、電気の内容を高め、働きを向上させる

ものです》



なにも書いていない!! ほぼ前フリだけである。しかも写真を見たところ『さとり』の筺体の中身は電気のブレーカーみたいでスッカスカである。これに、この説明で210万円も出す人がいるのであろうか? うむ。水の場合はどうなのであろう? 「新次元水誘導翻訳装置『きわみ MS-V型本管直結タイプ』」(276万円)の説明書きは以下の通り。



《自然の過程を経て湧き出す水には力があります。この湧き水を分析して、その含有成分と同じ水を作ったとしても、含有成分だけでは同じ力を発揮することはないでしょう。

自然界では、水を浄化するとともに活性もされています。そんな自然の中での浄化。活性過程を生体エネルギーを応用することで、長い時間をかけることなく、水の内容・機能を高め、活性させることができます。

水誘導翻訳装置「きわみ」は、生物が最も必要とする水へと誘導し、個々の生体が使える情報へと翻訳します。そして生体が持つ能力を最大限に発揮できる水をつくり続けます》




翻訳装置!! たいへん書きにくいことではあるけれども、この説明書き、ただ日本語としてさえ怪しくなっているのである。なんとか翻訳していただけないものであろうか? ATSUSHI、やっぱりこれも海外に連れていくのか? “特殊セラミック・3種類の天然石”を濾材に使っているので本体107kgもあるけれども大丈夫なのか?



ついでなので、前掲『デイリーニュースオンライン』の記事にも出てきた「お値段なんと218万円!“電磁波で『生態系』を想造する”『命慧しらべE』」はどうなっているのであろう? ちなみに「命慧」は「いのちゑ」と読むのである。『命慧しらべE』の説明書きである。



《新次元超能力を空間につくり、人間の能力向上を目的に作られた「しらべE」は、空間の生態システム準拠位置を高めるとともに、外部からのマイナス的要因を軽減することが期待できます。

また「しらべE」は、設置空間に人間が入ることで機能し、その設置空間に人間が入っている間は、その空間の植物や鉱物にも効果が期待できます。この「し

らべE」は、4機で1セットとなり、空間の各隅に設置していただくタイプとなります。仕様

は電源のみとなり、乾電池は使用できません》



そうかー、乾電池は使えないのかー。ATSUSHI、海外に連れていくのなら、やっぱり変圧器も必要になるのう。もう、アタマがエネルギーを失ってそんなことしか考えられないのである。



ともあれ、まあ、信じる信じないは勝手である。鰯の頭も信心から、という言葉もあるではないか。別にけなしているわけではない。腹の底で、“生体エネルギー”でせいぜい元気になっとくれ、と思うくらいである。黒人になるのは無理でも。



上記3点、〆て合計704万円である。704万円もあれば、私だって元気になれる。安売り店なら『ユンケル黄帝ロイヤル』をほぼ1万本買える。毎日1本飲んで27、8年もつ。おお、大金ではないか。貧乏人は割り算が好き。こうでもしないと大金の価値がわからないからである。なにを書いているのであろう。(了)


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