2016年9月29日木曜日

すでに退潮のジャニーズ事務所、ダメ押しは中居とメリーの離脱



ジャニーズ事務所の今後を探る興味深い記事を2本、見つけた。1本は『デイリーニュースオンライン』(2016年9月27日配信)の《SMAP解散が引き金に?ジャニーズで”スキャンダル続出”のウラ事情》で、もう1本は『ビジネスジャーナル』(2016年9月27日配信)の《嵐、冠番組の視聴率低迷…中居正広が独立なら、テレビ界の「ジャニーズ優先」崩壊の始まりか》である。



『デイリーニュースオンライン』の《SMAP解散が引き金に?ジャニーズで”スキャンダル続出”のウラ事情》から見てみる。この記事、「”スキャンダル続出”のウラ事情」というよりも「”スキャンダル続出”の行き着く先」とでもいったほうが妥当な内容になっている。



記事ではまず、Hey! Say! JUMPの前代未聞の“4ヵ月3連続スキャンダル”を押さえる。近いほうからさかのぼって追っていくと、伊野尾慧(26)のシンガポール高級ホテルでのAV女優、明日花キララ(27)との密会、『東京スポーツ』が書いた17歳少女との乱交・妊娠疑惑、そして中島裕翔(23)の吉田羊(42)宅7連泊熱愛である。



17歳少女との乱交・妊娠疑惑では、ネット上で山田涼介(23)の名前が取沙汰されている、というか特定されている。乱交疑惑で身ごもった子どもの父親が特定されるというのも、考えてみればスゴい話ではある。



で、これらに関してのジャニーズ事務所の対応が、以前に比べてユルい、というのである。以下、その具体的な説明の部分を抜粋しよう。



《「かつてのジャニーズ事務所であれば、売り出し中のグループのスキャンダルを強引に握りつぶしてきた。吉田のようなジャニーズタレントに手を出した女優を干すのも日常茶飯事。しかし、最近はスキャンダル報道が止まらず、吉田も女優業に影響がないどころか仕事が増えているほど。さらにSMAP解散報道を境にメディアはジャニーズの暗部を平気で暴くようになり、ワイドショーでも芸能リポーターが事務所の思惑に乗らずにファンの気持ちを代弁するような場面が増えています」(芸能関係者)》



確かにSMAPの解散騒動時から、なんとなく雰囲気が変わってきたという感じはあった。潮目が変わったというヤツ。しかし時代の流れのなかにいるとなかなか客観的にいま現在の位置、方向というものを確認するのは難しい。ようやくそれに近づきつつあるのが、今回シンクロニシティのごとく同時に登場した、この2本の記事だと思うのである。



で、新しい現象というものは、言葉でしっかり把握されると、今度はそれに押されて加速度的に進展していくのである。のちに振り返れば、2016年9月がジャニーズ事務所にとってのターニングポイントだった、ということになるのであろう。もちろん凋落、没落へのターンである。



『デイリーニュースオンライン』の記事は次に、嵐と関ジャニ∞、中島裕翔と滝沢秀明(34)の最近の仕事ぶりを例に《「『ジャニーズは視聴率が取れる』という時代は過去のものになり、局側がペコペコしなければいけない状況ではない」(芸能関係者)》とする。



そしてその一方で三代目J Soul Brothers、名古屋のBOYS AND MEN、スターダストプロモーションが売り出している7人組の超特急などが躍進していることをあげ、《ジャニーズによる「男性アイドル市場独占」は完全に崩れている》と結論づけている。



おそらくこのあたりのことは、ジャニーズファンならすでに肌で感じていることであろう。記事はさらに《メリー氏(メリー喜多川)は12月に迎える90歳の誕生日を機に「引退」するといわれている》と書く。「いわれている」といわれても初耳である。初耳ではあるけれども、いずれ引退の日は近い。で、娘の藤島ジュリー景子(50)に権力が移譲されたのちを、次のように推測する。



《「メリー氏はテレビ局が自分の意向に沿わないことをしたなら『それならウチのタレントは出しません』が決まり文句。その剛腕ぶりによって局を従わせ、業界内の影響力は絶大でした。しかし、娘のジュリー氏は業界内であまり手腕が評価されておらず、母親の威光に頼っていた部分が大きい。局が恐れているのはあくまでメリー氏でしたから、ジュリー体制に完全移行すれば今まで平身低頭だった局サイドも態度を変えてくるでしょう」(テレビ局関係者)》



そうなのである。ジュリー景子がかつてのメリーと同じ状況で同じように恫喝しても(「それならウチのタレントは出しません)、まったく通用しない、蛙のツラに小便という情景が目に浮かぶようなのである。記事はまとめとして前出の「テレビ局関係者」の声でこう伝えている。



《「SMAPが解散に追い込まれたことについては、メンバーに同情的で事務所のやり方に反発しているスタッフが多い。局サイドとしても視聴率を取ってくれるのは事務所ではなくメンバーであり、ジャニーズなら誰でもいいというわけではない。年末のSMAP解散と来年に予想されている社長交代をきっかけに業界内のパワーバランスが激変する可能性が高い」》



うむ。つまり『デイリーニュースオンライン』はSMAP解散騒動がひきがねになってジャニーズ事務所の影響力が低下しており、そこへ所属タレントのスキャンダル頻発、視聴率不振、非ジャニーズ系グループの台頭、メリー喜多川体制の終わりが重なって、ついに牙城が崩れるであろう、と語っているわけである。いってみれば、たいへん言葉は悪いけれども、自然死パターンである。



もう1本の記事、『ビジネスジャーナル』(2016年9月27日配信)の《嵐、冠番組の視聴率低迷…中居正広が独立なら、テレビ界の「ジャニーズ優先」崩壊の始まりか》は、さらにドラマティックである。ちなみに『ビジネスジャーナル』は「サイゾー」グループのニュースサイトのひとつである。



この記事のキーパースン、中居正広(44)の今後について、『ビジネスジャーナル』は「芸能界関係者」の言葉として以下のように書いている。



《「ジャニーズ側からすれば、独立を企てて最終的に解散を提案したメンバーは徹底的に干しますよ。ただし、中居の場合は事情が異なります。仮にジャニーズから独立したとして、テレビ局は高視聴率のレギュラー番組を持つ中居をおいそれとは切れません。

現在、ジャニーズの稼ぎ頭である嵐の冠番組も視聴率は低迷しており、ジャニーズグループのなかで視聴率を獲っているのはTOKIOの『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)くらい。テレビは視聴率が命ですから、ジャニーズのタレントが数字を取れなければ、たとえ圧力をいくらかけても意味がなくなるし、独立しても中居を優先的に扱う。今までジャニーズの力が効いたのは、あくまで数字を持っていたからですよ」》



つまり中居正広がいなくなっては、メリー喜多川の伝家の宝刀、『それならウチのタレントは出しません』も通用しなくなる、というわけである。『ビジネスジャーナル』は書いていないけれども、視聴率をもっている中居正広が出ていってしまえば、ジャニーズ事務所はバーターをもちかけることさえ難しくなる、というお話である。



これでようやく競争原理がまともに働くようになる。記事によれば《数字を持っている中居が独立すれば、30年以上続くジャニーズ事務所優位の芸能界に地殻変動が起こると、テレビ局関係者は指摘する》のである。中居正広、いつのまにか大きくなったものである。それにしても伝家の宝刀とは古いのう。なんとかならんかのう。



なんだか結局、日本の芸能界というのはひどく狭くてちまちましたところなのだなあ、という感じがしないでもない。だがまあ、中居正広の独立は確かにテレビ界の刺激にはなる。この記事は、さらに「テレビ局関係者」の次の言葉で締めくくられている。



《「視聴者が、芸能事務所の事情を最優先するテレビ局の体勢に嫌気が差していることは、テレビ離れが進んでいる大きな理由。ドラマの視聴率が落ちているのも、キャスティングの背景に事務所への配慮が透けて見え、ありきたりな配役になってしまうところに原因がある。そういう意味でも、中居が独立すれば、ジャニーズがテレビ界にもたらしてきた歪みが解消され、再びテレビがおもしろいといわれる時代が来るかもしれない。テレビを昔のような元気のあるメディアにするキッカケになりますよ」》



いやいや、これはいいすぎであろう。ジャニーズ事務所の存在が小さくなったとしても、その次には現状でもいろいろと横やりを入れている他のプロダクションがさらにのさばってくるだけなのである。甘い。甘〜い!! 中居正広がジャニーズ事務所から独立するだけで「テレビを昔のような元気のあるメディアにするキッカケ」になるなどと考える、その他人任せのアマアマな考えがテレビをおもしろくなくしているのである。つまらん! つまらん! まったくつまらん!! (by大滝秀治)



ということで、中居正広の独立がテレビ界に与えるインパクトは「30年以上続くジャニーズ事務所優位の芸能界に地殻変動が起こる」と大げさに表現するほどのものにはならないとは思うけれども、関心はジャニーズ事務所がこれからどうなってゆくのか、なのである。中居正広の独立はその意味では大きなインパクトである。なにしろ稼ぎ頭であり、営業の切り札、スペードのエースなのである。



『デイリーニュースオンライン』と『ビジネスジャーナル』の2つの記事を総合すると、ジャニーズ事務所の今後は、およそ次のようなものになると予想される。整理してみればあっけないほど簡単である。



◆まず既定路線として、SMAPの解散騒動以来、芸能界での影響力が徐々に低下しているところへ、所属タレントのスキャンダル頻発、視聴率不振、非ジャニーズ系グループの台頭が重なってさらに弱体化することが見込まれ

◆ここに中居正広の独立が加われば、いっそう急激な地盤沈下に見舞われる

◆そしてこうした衰退のドラマは「メリー喜多川の引退」という時限爆弾を抱えつつ進行していく(お誕生日で引退、は考えにくい)



他人事とはいえたいへん不謹慎ではあるけれども、タイムアクションの趣も加わって、これからもジャニーズ事務所から目が離せないのである。他人の不幸は密の味、なかなかに後ろめたいことでごじゃります。(了)




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