『ダライ・ラマが語る 母なる地球の子どもたちへ』という本を読んでいたらダライ・ラマは「人間が多すぎるということをはっきりいわなければいけない」と語っていたのである。「人間が多すぎる!!」。しかし叫んだだけではどうにもならない。対策を立てなければならない。
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日本の場合、対策が非常に上手くいって少子化がすすみ、2008年をピークに人口は減少局面に入っているのである。しかし世界の人口はまだまだ爆発中である。いささか話は逸れるが、とりわけ人口大国のひとつ、中国が一人っ子政策から二人っ子政策に転換したのには驚いたのである。世界の趨勢に反している。トレンディではない。野暮ったい。
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国際社会からの批判を尻目にゴリ押しをすすめる南シナ海問題といい、中国はかつて西欧の列強や日本にやられたことを、いま一生懸命にやり返しているのである。道理に外れ秩序を乱すことは重々承知していても、やらずにはいられないのである。
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中国は、長く長く、心の底でいつか来るべきリベンジの日を夢見て頑張ってきたのである。世界の下請け工場という冷ややかな比喩に甘んじ、人権そっちのけで耐えに耐えて頑張ってきたのである。人間とは決して過去から自由になれない悲しい生きものなのである。
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いま現在の世界人口は約73億人である。さらに年間7000万人くらいずつ増えている。一説には地球が養える人口の限界は100億人だといわれる。少なくともそのうちの50〜60億人くらいは占めてやろうと、中国は本気で思っているのに違いないのである。
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ここは、近い将来世界人口を10億人にまで減らす計画を立てているという、世界の陰の支配者「三百人委員会」に頑張っていただくしかないのである。そしてできれば、その10億人のなかの1人に、ワシもこっそりと紛れ込ませてもらうわけにはいかんもんじゃろかのう。
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人間が多いといえば、「量産型女子」という言葉を聞いたとき、なるほどな、と思ったのである。個性のない女子が増えてきた、それをつまらないとして切り捨てるのではなくて、流行、ファッションなどなど、マーケティングに乗った消費の成果である彼女らをすくいあげる、実に巧みないい方だと思ったのである。
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たぶん「量産型女子」といういわれかたをして、ほんとうにイヤな顔をする女子は少ないはずである。とくに地方で。「量産型女子」は一種の消費社会のエリート、とまではいわないけれども承認された市民なのである。そして人口が10億人にまで淘汰されるときには、必ず抹殺されるグループなのである。
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「量産型女子」が増えても私には関係がない。「量産型彼女」がいるわけでもないし、「量産型お姉ちゃん」のいる店で飲んだりすることも滅多にないから、どこかで見間違ったりする心配は無用である。見間違ってみたいものである。いつも見ているのはシワ量産型ばかりである。
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見間違って、というか区別がつかなくて困るのは「量産型芸能人」である。とくに「量産型アイドル」は一説に5000人は存在するといわれているので、まったく手に負えない。きっと1人ひとりを追って見ていければそれなりにおもしろいことにも気付くのであろうけれども、追いかけ切れない。知らないうちに別人と混同していたりする。で、さらにその姉です妹ですなどといわれたときには、アタマをかきむしりたくなるというものである。
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いったい日本に芸能人はどのくらいいるのか、というと、よくわからない。『日本タレント名鑑』に載っている数は約1万1000人(組)である。発行元のデータベースにしても全部で約2万5000件。アイドルが5000人超といっているのから考えれば明らかに少ない。
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これは『日本タレント年鑑』が依拠しているデータが、主に音事協(一般社団法人 日本音楽事業者協会)の加盟団体、組織に所属している者に限られているからである。たとえば、この約1万1000人(組)、約2万5000件にはジャニーズ事務所所属タレントもアミューズ所属タレントも含まれていない。
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音事協は日本の芸能界を取りまとめている団体のように思われがちであるけれども、実は一部のための利権団体でしかないのである。バーニングプロダクション社長の周防郁雄(75)や田辺エージェンシー社長の田辺昭知(77)がかつて会長を務めたことからもおわかりいただけるはずである。
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日本の芸能人は、そうすると『日本タレント年鑑』に掲載されている約1万1000人(組)の数倍、あるいはそれ以上、存在していることになる。なぜこんなに芸能人の数に脅えているかというと、とうとう、テレビ(地上波)だけを相手にしていては時代遅れという感じが最近ヒシヒシとしてきたからである。
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テレビ(地上波)に出てくる芸能人その他についてブツブツなにかをいうだけでは、全体の状況から取り残されてしまうのではないかという不安が出てきた。全体状況を踏まえ、そのタレントの経歴その他を押さえてあれやこれやいうのが楽しみなのに。
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繰り返すけれども、なにしろアイドルだけで5000人超である。とはいえ地上波テレビにCS/BS、ネットテレビなどを追加しても、収拾がつかなくなるだけなのは目に見えているのである。……、ようやく真剣に自分のキャパシティに向き合うべきときがきてしまったようである。要するに自分のアタマの問題だったのである。
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あー、人が多すぎる。困った困った。アタマが追いつかない。どうすればいいのであろう? おお、わかった。たぶんこのようにして誰かの熱狂的なファンというものが生まれるのであろう。世界観をすべて背負って立ってくれる私のスター。そうに違いない。(了)
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