小倉智昭(69)が不自然だ。アタマのことではない。8月25日に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された庄司哲郎(49)への金銭的支援についての弁明が不自然なのである。この件についての第1報は『週刊文春WEB』(2016年8月31日配信)であった。翌日これを扱った本誌が発売されている。
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《庄司は逮捕当日の昼頃も、お台場で「とくダネ!」の放送を終えた小倉と食事をし、少なくない額の金を受け取っていた。庄司は、かつては小倉と同じオーケープロダクションに籍を置いていた。
「庄司は小倉さんに向けて『俺に頼れるのは兄貴しかいないんです』といった文面のメールを送っていました。要は金をせびっていたわけです」(庄司の知人)
小倉の事務所に事実確認を求めたところ、小倉本人はインタビューに応じなかったものの、資金援助の事実を認めた。庄司は薬物常習者だった可能性が高く、結果的に小倉からもらった金で薬物を購入していたとも考えられる》
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これに対して小倉智昭は9月1日の『とくダネ!』でさっそく釈明をしている。以下はこれを伝えた『J-CASTニュース』(2016年9月1日配信)からの抜粋である。メンドくさい方は抜粋のあとの箇条書きだけ読んでいただきたい。
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《小倉智昭氏は番組で、庄司哲郎容疑者について、油絵の古典技法で肖像画を描ける数少ない人で、世界美術評論家連盟の会長賞を受賞するなど実績もあると説明した。小倉氏が会った8月25日は、友人4人と食事をしたとし、そこで、庄司容疑者は、膀胱がんの手術をした小倉氏がよくなるようにと、30号もある龍の絵を持ってきた。
庄司容疑者は号4万円ぐらいの画家だとし、通常なら100万円以上するが、誕生日プレゼントにそこまで出せないので、30万円をあげたとした。誕生日から日が経っていることについては、手術後に病院へ通ったり、リオ五輪に行ったりしたため、会う時間がなかったからだという。
小倉氏は、「彼のやったことに対しては、本当に怒りを覚えています」とし、「15年間おれは何をやっていたのだろう。僕が甘すぎたのかなと思っています」と振り返った。しかし、文春の記事に触れると、涙声になって、「自分のがんを知らされたときよりも悲しかったです。資金源と書かれるのだけは納得いきませんでした」と声を震わせた》
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◆8月25日に庄司哲郎容疑者に“あげた”30万円は絵の代金である
◆(庄司哲郎容疑者に金を渡していた)15年間は甘すぎたのかな
◆(覚醒剤購入の)資金源と書かれるのだけは納得いかない
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「資金源」という人聞きの悪いレッテルを避けたい小倉智昭の気持ちはわからないでもない。しかし現実的に考えれば、やはり「納得いかない」ではすまされないのである。いくら納得がいかなくても、小倉智昭が覚醒剤の常習者に金を渡していたのは事実なのである。あたりまえの話であるけれども、庄司哲郎は小倉智昭からせしめた金も含め、自分の財布のなかでやりくりをし、覚醒剤を購入していたわけである。
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しかしまあ、これを小倉智昭の落ち度とするのは酷であろう。金を無心するときに「覚醒剤を買うから」、と説明するヤツなどどこにもいないし、しかもいちおうは絵画の代金という名目が立っているのである。使い道を詮索しなかったのはおかしい、という話にもならない。逆にもし小倉智昭が金を渡し続けていなければ庄司哲郎はそれほど安易にドップリと覚醒剤にハマることもなかったのかもしれない、ということだけはいえる、というお話なのである。センテンススプリング、厳しすぎ。
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しかしそのセンテンススプリングには二の矢があったのである。以下は『週刊文春WEB』(2016年9月7日配信)からの抜粋である。タイトルは《小倉智昭から“覚せい剤俳優”への「送金中止メール」》。読むのがメンドくさい方は、今度は飛ばしていただいてもけっこうである。
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《取材班は小倉が庄司に送った2013年2月のメールを入手した。そこには庄司への莫大な送金額が国税庁の調査で問題になったことなど、事務所の内情が綴られていた。
〈とくにあなたへの送金が長く、額も相当になるため、あなたの所得にする、との見解でした。そうなると、過去の所得税、地方税、重加算税、延滞税など、多額の請求があなたに行きます。(中略)その結果、あなたへの分を含め、およそ一億の納付請求の通知が届きました〉(小倉から庄司へのメール)
1億円とされている追徴課税額から逆算すると、国税当局が問題視した送金総額は2億5千万円以上にのぼる可能性もある。メールによれば、送金総額のうちの「相当の額」が庄司に支払われたという。この小倉からの金で庄司が覚せい剤を購入した可能性は高い。小倉は週刊文春の取材に対し、「絵に対して対価を支払った」と主張している》
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メールの内容を補足・要約すると、小倉智昭が取締役を務めるオーケープロダクションに国税庁の査察が入ったのである。で、適切に処理されていなかった金が推定約2億5000万円あった。そしてそのうちの「相当の額」が庄司哲郎に渡っていたというのである。ついては庄司哲郎には過去の所得税など1億円の請求が届くことになるが、国税に勤める知人に申し入れて、小倉智昭が自身の負担にした、ということもメールには書かれていたのである。
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これに対しても小倉智昭はさっそく9月8日の『とくダネ!』で釈明している。以下は『オリコン』(2016年9月8日配信)からの抜粋である。
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《庄司容疑者について「付き合いも深くないし、絵にしか興味がなかった。記事を見るたびにひでぇヤツだなと思った」と言い、より興味があったのは「彼のお父さんで世界の美術館にも収蔵されている庄司佼(しょうじこう)という人」と本心を語った。
続けて「父親の持ってる大事なコレクションの絵があるから、それを預かってもらう代わりに金を貸してくれないか、ということなので分割で金を貸した」と“資金援助”の経緯を説明。しかし預かった絵が贋作だったため、「庄司容疑者との関係を修復するため、(送金を)やめるよ、とメールをした。それがそのまま『文春』に載ったが、一対一のメールで世に出ると思ってないから、ハッキリ言って作り話。庄司に考えてもらいたかった」とメールに込めた思いを話した》
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つまり、このメールはすべて送金を止めたいがためにデッチあげたつくり話だというのである。まあ、確かに「 国税に勤める知人に申し入れ」て自分自身の負担にした、というあたりウソの匂いがプンプンである。あと、オーケープロダクションに査察が入って摘発された申告漏れについて、なぜ小倉智昭個人が責任を負うのか、という疑問もある。オーケープロダクションは番組制作会社イーストの完全子会社であるから、イコール小倉智昭でもない。つまりつくり話というのはウソではないらしいのである。
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しかし情けない。こっちはもうこんなに金をつかっているし、国税局の査察も入るしで迷惑しているのだからもう勘弁してほしい、というのが送金を止めるためのロジックなのである。小倉智昭、金をせびられ、贋作まで掴まされているというのに、ヤケに下手に出ているのである。ふつうなら逆に、あれは贋作だったからお前とはもう付き合えない、というところである。不自然だというのはこのことである。
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で、2013年2月時点ではウソまでついてお別れしたかった相手と、今年8月25日には会ってランチをとっているのである。マネージャーを含めて4人であったにしても、これも不自然である。
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さらに2億5000万円だの1億円だのという金額が、ウソだったとしてもそのまま庄司哲郎に通用してしまう空気があったのであるから、庄司哲郎には実際にも相当な金額が渡っていたのには間違いないのである。そしてあの疑り深い小倉智昭が、担保として差し出された絵画に、どうしてしっかりした鑑定を求めなかったのか、という点も不自然なのである。
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これでは小倉智昭と庄司哲郎とのあいだになにかあったな、と疑わないわけにはいかないのである。「庄司に考えてもらいたかった」といういいまわしは、いくらなんでも下手に出過ぎではないかと思うのである。ちょっと私の身にもなって考えてよ、お願い。なにか意味があるような気もするのである。この点についての世間の憶測は、ゲイ、薬、女のいずれかである。
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で、2人は小倉智昭が所属するオーケープロダクションに15年前に庄司哲郎が入って知り合っている。庄司哲郎はその後10年間、オーケープロダクションに籍を置いている。
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《「庄司は小倉さんに向けて『俺に頼れるのは兄貴しかいないんです』といった文面のメールを送っていました。要は金をせびっていたわけです」(庄司の知人)》(「週刊文春WEB」2016年8月31日配信)
《かつて小倉や庄司容疑者と同じ事務所に所属していた室井佑月は、小倉の報道が出た8月31日の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演した際、「庄司は、小倉さんに『尊敬しています』とか言ってて、小倉さんもかわいがってた。そして、小倉さんに『食べていけない』とコンコンと話していた。だけど、庄司はただのゴマすり男なんだよ」と2人の関係性について話した》(「アサ芸プラス」2016年9月2日配信)
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これらの証言からは、庄司哲郎が一方的に小倉智昭に依存、もっといえば寄生していたようすが窺える。小倉智昭が『とくダネ!』のキャスターになったのが1999年4月であるからそれは17年前である。庄司哲郎と出会う2年前。したがって庄司哲郎と出会ったときには、ちょうど金回りもよくなって兄貴風をブイブイさせたかったころなのであろう。「尊敬しています」なんて歯の浮くようなおべっかもうれしかったに違いない。
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しかし、だからといってそのあと延々と金をせびられたのではたまったものではない。庄司哲郎の絵にしてもそれほどたいしたものでもないし……。ゲイ、薬、女についての傍証はいまのところ出てこない。うーん。とりあえずはっきりとわかっているのは、『とくダネ!』のギャラは、そんなこんなの小倉智昭には分不相応に高すぎる、そして小倉智昭は死んでも『とくダネ!』を降りたくない、ということくらいである。(了)
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