南原バンバラバンがどうしたというのか? さっぱりワケがわからない。それを記事にする『NEWS ポストセブン』(2017年8月30日配信)もワケがわからない。
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【南原清隆 結婚24年目の美人妻とラブラブお泊りデート】
《南原清隆(52才)と、結婚24年目の美人妻との仲睦まじいデート現場をキャッチした。
8月下旬にもかかわらず、その夜の気温は25℃以下。今年は稀にみる多雨冷夏といわれている。そんなひんやりとした夜に、熱気をまとうカップルが1組。深夜0時、都内中心部の繁華街を歩いていたのはウッチャンナンチャンの南原清隆だ。白いTシャツにネイビーのパンツ、黒のスリッポンというラフな装いで、少し後ろを歩く女性に笑顔で声をかける。
身長は170cm弱、セミロングの黒髪をなびかせるスラリとした美女は、細い裏通りに入ると南原の隣にぴたりと寄り添った──。
南原は1993年、スタイリストの女性Aさんと結婚し、12才の息子をもつ。2011年にお昼の人気情報バラエティー番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のメーンMCに就任してから、身辺には注意を払っているという。
「主婦層向けの番組なので、昨今、世の中を賑わせがちな女性問題は命取り。そもそも浮いた話は最近ほとんど報じられたことがなく、人一倍、責任感が強くて番組思いの南原さんに限って、女性と逢瀬なんてありえないんじゃないですか」(番組関係者)
冒頭の夜の場面に戻る。南原と女性が入って行ったのは都心の高級ホテルのバー。薄暗い照明で、心地よいジャズが流れる。外資系ホテルだけあって外国人客で賑わう中、ふたりは隣同士に座り、息がかかりそうなほどの近い距離で談笑する。
閉店時間に店を後にすると、ホテルのロビーを歩く。ルームキーを手にしたふたりは、そのまま上の階へ。南原は『ヒルナンデス!』の放送2時間前、翌日朝10時まで、一歩もホテルから出ることはなかった。》
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ここまでが前半部分である。ここまででさえ、読み通すにはかなりの根気がいる。たまには仲睦まじい夫婦のお話で心なごむのもいいかと思っていたけれども、やはり私の本性は幸災楽禍、人さまの不幸を喜び禍いを楽しむロクでなしなのであった。
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ちなみに人さまの不幸、悲しみ、苦しみ、失敗を見聞きしたときに得られる喜び、嬉しさといった快い感情、つまり“ざまあみろ”の感情を表す言葉に「ジャーデンフロイデ(Schadenfreude)」がある。もともとはドイツ語であるけれども英語にも定着している。“ざまあみろ”は人類共通なのである。人間なんてそんなもんす。
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それにしても南原バンバラバンのつつがなき夫婦デートがニュースなのか? ということである。うむ。とはいえ、52歳しかも今年か来年には銀婚式を迎えようという妻を相手にわざわざ都内のホテルに1泊。これがニュースでなくてなにがニュースだ!! と強く出られるとその通り、というしかない。
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しかしそれは52歳にもなっていればいい加減枯れており、もうすぐ銀婚式を迎える妻はどうしても女に見えず、しかもそんなにやりたければ『ヒルナンデス!』の生放送がない週末の昼間にそこらのラブホテルへでもいけばいいだろ、という感覚が圧倒的に常識的であるという前提に立ってはじめて成立するニュースである。まあ、だいたいそんなものかもしれぬが。
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いやしかし、だからといってそれをニュース扱いにして肝心の『女性セブン』の販売に貢献するのであろうか? いや決してそんなことは決してあり得ない。福山雅治(48)と吹石一恵(34)で同じ内容の記事を書いて、「実は好きもの夫婦」とかいう見出しを付ければ少しは伸びる、という程度のものであろう。
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ではなぜ? こうした場合もっとも考えやすいのはなにかのバーターである。いまそれを書かれてはホントにマズいんですよお、別のネタを提供しますから今回はそちらのほうでひとつよろしくお願いしますよう編集長、のパターン。この記事の影に隠されたもっと重大な事実があるということである。
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そういう目で眺めると掲載されている南原清隆の写真はとても本人の了解なしには撮影できないもののように見える。なにしろどこか建物内を歩く姿を近接してほぼ正面下から仰いでいるのである。記事にもあるように少し後ろに下がって歩いているのか妻の姿がまったく見えないのも、合意の上での配慮を感じさせる。明らかに撮らせているのである。
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そうすると
《2011年にお昼の人気情報バラエティー番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のメーンMCに就任してから、身辺には注意を払っているという。
「主婦層向けの番組なので、昨今、世の中を賑わせがちな女性問題は命取り。そもそも浮いた話は最近ほとんど報じられたことがなく、人一倍、責任感が強くて番組思いの南原さんに限って、女性と逢瀬なんてありえないんじゃないですか」(番組関係者)》
という記述も、なにやら思わせぶりに感じられる。
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だがしかし、スキャンダル記事のバーターといえば、これまたスキャンダルなのである。こんな箸にも棒にも掛からない、販売にも貢献しないようなネタをバーターにもってこられてもしかたがない。というわけでバーター説はむなしく却下されるのである。あらあら。
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とするとこの記事の眼目は、やはり後半の“ヨイショ”部分にあると考えざるを得ない。またしばらく辛抱してお読みいただきたい。
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「その女性は南原さんの奥さんのAさんですよ。時々、お子さん抜きでわざわざホテルをとって夫婦水入らずの時間を過ごしているようなんです。結婚して24年も経つのに羨ましい話ですよ」(南原の知人)
自宅周辺では、家族の仲むつまじい様子が頻繁に目撃されている。
「奥さんは毎朝必ずお子さんと南原さんを玄関まで見送り、“いってらっしゃーい!”と声をかけています。南原さんも週末は家族で出掛けるために車を出したり、近所のスーパーでカートをひいて野菜を吟味したり。奥さんの買い物袋を“重いだろ”って持ってあげるのを見た時は、“なんて理想的な夫婦なんだろう”って」(近隣住民)
夫婦のかすがいはやはり息子の存在だった。
「ふたりは子宝に恵まれるまで結婚から12年もかかりました。その間に南原さんの女性問題報道や家に空き巣が入るなどトラブル続きだったのを、Aさんはじっと耐えて支えてくれていた。その感謝の気持ちから、南原さんは今でもAさんを労うためにこうした“息抜きデート”をプレゼントしているんじゃないですか」(前出・知人)
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読んでいるこちらがくすぐったくなるほどの夫婦ラブラブアピールである。そしておそらくこの夫婦ラブラブのアピールこそがこの記事の目的なのである。私としてはいつも「ジャーデンフロイデ」を求めるあまりものごとを斜めに見る癖がついてしまって素直に受け容れられなかった、というだけのお話である。
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であるから先ほど引用した部分もあてこすりやおねもわせぶりなどではなく、その額面通りに受け取ってあげればいいのだ。
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《2011年にお昼の人気情報バラエティー番組『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のメーンMCに就任してから、身辺には注意を払っているという。
「主婦層向けの番組なので、昨今、世の中を賑わせがちな女性問題は命取り。そもそも浮いた話は最近ほとんど報じられたことがなく、人一倍、責任感が強くて番組思いの南原さんに限って、女性と逢瀬なんてありえないんじゃないですか」(番組関係者)》
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ふうん。南原清隆は女性問題などとはほど遠い潔癖な、家庭的な人物である、しかもそのうえで十分に身辺に注意を払い、責任をもって『ヒルナンデス!』に取り組んでいるのである、と“番組関係者”の口を借りて語らせている。
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つまりこの記事は、『ヒルナンデス!』のレギュラーを絶対に手放したくない南原清隆および所属事務所のマセキ芸能社が『女性セブン』に頼んで書いてもらったもの、と見るのが妥当だということである。
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7年以上も番組アシスタントを務めてきた水卜麻美(30)がこの9月で降板するし、南原清隆自身は以前から「喋れない」「いてもいなくても同じ」などと酷評されていたから、危機感を募らせていたのであろう。
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情けないことである。南原清隆も『女性セブン』も。当サイトには「『NEWS ポストセブン』は小学館が発行する『週刊ポスト』『女性セブン』『SAPIO』『マネー ポスト』4誌を統合したニュースサイトです。」という説明があるけれども最後の「ニュースサイトです」が哀しい。
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とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン。いわゆるお笑い第三世代の、それぞれのいまが妙に身に染む初秋の空である。(了)
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