2017年9月21日木曜日

安室奈美恵:たとえ余儀なくされた引退でも未来はある



デーブ・スペクターが、安室奈美恵(40)の引退発表について「安室奈美恵は引退ではなく移籍とか独立ではないでしょうか?」とTweetしている。現状、安室奈美恵は自身の個人事務所「stella88」で活動しているのでそれは考えられないけれども、2015年のライジングプロダクションからの独立時になんらかのトラブルまたは混乱があり、それが尾を引いた可能性はある。



2015年のはじめに独立を果たしておきながら、そのわずか約2年半後に引退表明というのは、客観的に考えてどうしても不自然だ。独立はしたものの理想のカタチではなかったか、またはそういう忖度とはまったく関係がなく、この2年半に新たに特別な事情が生じたかのいずれかであろう。



いずれにしろ人気や売り上げの点では順調だったのであるから、今回の引退決断の理由はそれ以外のマネジメントがらみの問題というふうに考えるのが妥当であろうと思う。まさか今度の衆議院選挙に打って出るなどということもないであろうし。もし出るなら埼玉4区でよろしく。2015年ごろには意欲満々だったはずなので、体力的な限界、精神的な疲れなども考えにくい。



安室奈美恵がマネジメント上のトラブル、軋轢が原因で引退するのであれば、まだ40歳なのであるからたいへんにもったいないお話である。プロダクション優位な日本芸能界の特殊な風土がまたひとつ損失をもたらしたといえるのかもしれない。



安室奈美恵の引退発表にはこれ以外にも芸能界と芸能のあり方について考えさせるものがある。エッラそうですまんの。その前にもちろんみなさますでにどこかでご覧になっていらっしゃるであろう今回の件に関しての安室奈美恵のコメントを、ムダなようではあるけれどももう一度ご紹介させていただこう。このことについて書くのであるからそれが一応の礼儀というものでござんしょ。





◆『オリコン』2017年9月20日配信
【引退発表の安室奈美恵「有意義な1年に」〈コメント全文〉】

《歌手の安室奈美恵(40)が20日、自身の公式サイトを通じて来年9月16日をもって引退することを発表。今月16日に無事デビュー25周年を迎え、引退までの1年「最後にできる限りの事を精一杯し、有意義な1年にしていきたいと思ってます」と誓った。

安室は、1977年9月20日生まれ、沖縄県出身。沖縄アクターズスクール発の5人組グループ・スーパーモンキーズを経てソロアーティストに。1990年代、彼女のファッションやメイクを真似る“アムラー”が社会現象になった。“かっこいい女性像”として女性からの圧倒的な支持を得ており、男性ファンも多い。16年7月発売のシングル「Hero」が、同年夏に開催の『リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック』のNHK放送テーマソングに起用され、その年を代表する1曲となった。


—————〈コメント全文〉—————

ファンの皆様、
いつも応援していただきありがとうございます。

先日9月16日に無事、デビュー25周年を迎えることができました。
皆さんの応援、支えがあって25周年目をスタートできた事に
心から感謝しております。

ありがとうございます。

今日は、私が長年心に思い、
この25周年という節目の年に決意した事を書きたいと思います。

「わたくし安室奈美恵は、
2018年9月16日をもって引退することを決意致しましたので、
この場を借りてファンの皆様にご報告させていただきます。」

引退までのこの1年
アルバムやコンサート、
最後にできる限りの事を精一杯し、
有意義な1年にしていきたいと思ってます。

そして、私らしく
2018年9月16日を迎えたいと思います。

皆様、
安室奈美恵の最後の1年を、
どうぞよろしくお願い致します。

安室奈美恵 》





「私が長年心に思い」と書いてある。長いあいだ心の片隅に“引退”があったのであろう。安室奈美恵は15歳でデビューしているからそれもまたむべなるかな。40歳で芸歴25年。デビュー前のレッスン期間を含めればほぼ人生のすべてをエンタテインメントに捧げてきたといっても過言ではないのである。



しかし本当に安室奈美恵が来年9月16日をもって芸能界から消えてしまうのであれば、ついにファンのみなさま方はエンターテイナー・安室奈美恵の“成熟”を見ずに終わってしまうことになる、と私は思う。安室奈美恵の作品が子どもっぽいとかいう以前に、デビュー当初のユーロビートと小室哲哉は除いて、安室奈美恵もその作品もすべてアメリカンミュージックへの憧れでできているからだ。



日本の若者はほぼすべからくそうなのだからしかたがないといえばないし、若年層をマーケットにするなら否応なくそうなるのが常道である。しかし安室奈美恵やそのスタッフがアメリカンミュージックをよく消化して新しいものをつくり上げたかといえば残念ながらそうではない。極端ないい方をすれば、これまでの安室奈美恵はプロになる前にたどっておかなければならないプロセスの範疇にまだある。



これは日本のポップス志向の方々みなにいえることで桑田圭祐ですら同じだ。なかでもとくに桑田圭祐の場合には“ファンがやっている音楽”の色が強く滲み出ている。B'zはどういうわけか、というか体質なのであろう場末のスナックテイストがいい味を出す。



であるからして日本のポップスはいつまでもアメリカンミュージックのエピゴーネン(Epigonen)なのである。彼の地の彼のシーンでは二流、三流に見られてもいたしかたがない。最近になってようやくBABYMETALやONE OK ROCKの頑張りで地続きには見られるようになってきたけれども。



そして日本芸能界独特のプロダクションによる育成システム、素人の青田刈りがこの傾向をさらに強化している。なにをどう表現するかの前に、どうやって売り込み稼ぐか、が課題になる。金になれば素人同然でもかまわない。そうなればそら子どものほうが扱いやすいでんがな。あんた、こっちはそんな音楽の専門的な話されてもわからんし。オトナのミュージシャン、エンターテイナーが出てこないのはこんなところにも理由がある。



40歳になった安室奈美恵にはこの情況を打ち破って、いまだかつて誰も到達し得なかったアメリカンミュージックのさらに先にある独自の音楽がつくれるような気がしていたのである。しかもスタジアムクラスのスケールで。残念でならぬ。



安室奈美恵の元には、これから、たとえていえば“再デビュー”を唆すようなさまざまな打診が行われるであろう。しかしそのような銭の亡者のいうことに耳を貸してはいけない。もしも芸能界に戻ることがあるのなら、迷わずSMAPの元チーフマネージャー・飯島三智のところへいくべし。広大なアジアのマーケットが待っている。また飯島三智の元にいること自体が価値をもつようになる。



夢のあとは妄想で埋めるしかないのねん。やっぱし。(了)




OCN モバイル ONE データ通信専用SIM 500kbpsコース


CMで話題のコスメやサプリがSALE中☆


【DHC】最大70%OFFのSALE開催中!




0 件のコメント:

コメントを投稿