2017年11月8日水曜日

小さくて貧乏くさい日本芸能界がホトホトいやーになってきた



「島国根性」は英語でも「Shimagunikonjo」らしい。アメリカに「Konjo Shimaguni」という名前の企業家(フードビジネス)がいてもよさげだけれどもいない。すまぬ。



「島国根性」を「insularism(器が小さい、狭量)」と訳してしまうと、視野が狭く閉鎖的でこせこせした、しかしそれでいて自尊心が高い、そんな自分が見えていないというニュアンスが損なわれるのであろう。ただ「island country mentality」といってもその独特のメンタリティの中身が伝わらない。



つまり私たちKonjo Shimaguni はたいへん自己肯定的であって、それが故に他からの干渉を排除し、今日も今日とて唯我独尊の一人旅を続けているのである。というわけで自分自身や島国・日本に対する冷静かつ客観的な評価・分析の視点は保ちづらい。



Konjo Shimaguniのものの見方や考え方には知らず知らず島国根性のバイアスがガッシリかかっている。それは特殊レンズを通して見るように世界を歪めたりぼかしてしまったりしている。しかしそれがときどきクリアになることがある。



昨夜、不肖・私も突然覚醒したのである。日本の芸能は貧しい、芸能貧国である。なんつったってピコ太郎が「Cool Japan」であり、首相主宰の晩餐会にも出席する国なのである。ついでだがプロデューサーが古坂大魔王などというくーだらないギミックもウザいだけ。



だいたい「Cool Japan」の意味がわからぬ。日本は温帯だし、最近は地球温暖化の影響で亜熱帯も広がっているし、っていうか、日本のことであるのだからなぜ日本語で表現しない? 国際語化されるのは「島国根性」だけか? 笑えもしない。Konjo Shimaguni には、いつのまにかこれがあたりまえになっている。



もとい。覚醒したのである。日本の大衆芸能の中心にあるのはテレビである。とくに在京キー局といわれる日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、フジテレビジョンの4社。これにNHKと在京キー局子会社のCS放送、インターネット放送が加わる程度。これらに牽引されているのが日本の芸能、エンタテインメントの現状なのである。ということに改めて思い到ったのである。



在京キー局は民放であるから、スポンサーの金で動いている。つまり干すとか干されるとかやっている芸能プロダクションは結局テレビ局経由でスポンサーの金の奪い合いをしている。翻って見れば、つまり日本の芸能は共産圏に見られる官製芸能にも似た資本製の芸能なのであーる。



日本型社会主義っつーか、国民が汗水流して得た財をいったん企業に集約し、そのうちからテキトーにひとつまみを芸能としてほどこしてよこすのである。企業の内部留保総額は406兆円(財務省・2016年度末)だよ。そのほどこしである民放のスポーツ中継なんかを見ながらオトーさんは仕事の疲れを癒し、お子たちはいっときギスギスした人間関係を忘れ、そしてまたCMに消費を誘導されるのである。切ないのう。



振り返れば、私たちKonjo Shimaguni は自分の金を払って芸能を見るという経験が極端に少なかった。芸能そのものも民謡だとかたまに回ってくる大道芸とか。都市部にいても付け足すものといえば明治まではいわゆる色里関連のお座敷芸くらいのものであろう。芸能のためだけに金を払い、聴衆に、観客になるというのとは違う。



そして暮しのなかでも夏の夜、軒先に出て歌を唄うなんてことはまずなくて、じっと虫の声に聞き入ったりするのが私たちKonjo Shimaguniなのである。恥じることはまったくないけれども、これがいまの資本製芸能をつくった遠因であることは間違いない。



日本の芸能マーケットが小さいということもある。日本語だとどうしても海外市場を開拓するのが難しい。長いスパンで見れば英語文化圏の経済的衰退が進行して多極化の兆しが見えているし、すでに一部日本語のパフォーマンスが受け容れられるようになってもいる。しかしまだ難しい。



アメリカのようにロックシーンがあり、ジャズシーンがあり、カントリーミュージックシーンがあるなどという状況は夢のまた夢である。というわけで、金が回らないので、ほんとうの意味での大衆芸能やそれを担う才能が育たない。あの憂歌団でさえやっていけなくなったりする状況が続いているのだ。



と、いうようなことに、とくに資本製芸能ということに昨夜私は覚醒したのである。で、とりあえずもうテレビはあまり見ないようにしようか、と思ったりしている。



覚醒に到るひきがねはコレであった。





◆『サイゾーウーマン』2017年11月7日配信
【ジュリーが関与!? 『72時間テレビ』放送直前の“テレ朝スタッフ全撤退”騒動】

《 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾によるネット番組『稲垣・草なぎ・香取3人でインターネットはじめます「72時間ホンネテレビ」』(AbemaTV)が、無事に“完走”した。企画が発表された直後から、業界内では「ジャニーズ事務所から圧力がかかるのではないか?」などと懸念されていたが、知られざる制作上のトラブルを、11月7日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)が報じている。

同誌によると、番組放送の1週間ほど前になって、テレ朝からAbemaTVに出向していた制作スタッフが、全撤退してしまったという。そのため、本番は番組作りに不慣れなスタッフ陣で、現場を回すことになったそうだ。

「その理由については、Abemaサイドがテレ朝に対して、番組の企画や内容を相談せずに進めてしまったことが原因だと伝えられています。Abemaは、テレ朝とサイバーエージェントの共同出資会社で、運営の実権を持つのはサイバーエージェント側とみられていたものの、今回の件でハッキリと、『Abemaよりテレ朝のが上』という力関係がわかりました」(スポーツ紙記者)

また、テレ朝がこうした判断を下したそもそものきっかけは、番組の発表直後に起こった“事件”が影響しているとみられる。

「ジャニーズの藤島ジュリー景子副社長が、3人の起用についてテレ朝幹部にクレームを入れていた、という話です。この一件から、テレ朝に限らず全キー局とも『やはり3人を起用するのは危ない』と判断しており、『ジャニーズVS稲垣・草なぎ・香取』の構図が、より目に見えやすい格好となりました」(同)

当初から、『72時間ホンネテレビ』にゲスト出演するのは、「ジャニーズの踏み絵を踏む行為」などと揶揄されていたが、それでも多くのタレントがこぞって番組に出演。しかし出演者は、3人にエールを送りたいタレントというより、サイバーエージェント側がビジネス面で出演者を選定した面々だったという指摘もある。

「番組は無料配信のため、いくら視聴者が増えても制作側にお金が入る仕組みにはなっていない。そこで、サイバーエージェントが狙って出演オファーを仕掛けたのが、同社運営のアメーバブログで高いアクセス数を誇るタレントたちです。サイバーエージェントにとって、アメブロへのアクセス数が収益に変わるため、まず人気タレントを『72時間ホンネテレビ』に出演させ、それをアメブロで報告してもらうことでアクセス数を稼ぎ、10億円ともいわれる制作費を少しでも回収しようと考えたのでは。辻希美や市川海老蔵など、アメブロのインフルエンサーが多数出演したのは、こうした台所事情があったためです」(制作会社スタッフ)

『72時間ホンネテレビ』は大団円を迎えたものの、今後も元SMAP3人との“共演事情”は複雑化していきそうだ。》





ねえ。ヒンドイよねえ。テレビ朝日、最近ちょっとジャニーズ事務所から距離をおいたかな、と思っていたら、なんとコレよ。出向していた制作スタッフ全員を放送目前にAbemaTVから撤退させていたという悪代官ぶり。あからさまな『72時間ホンネテレビ』潰しである。テレビ朝日、なしてそこまで必死なのよ? スポンサー企業のおこぼれを頂戴するにはジャニーズ事務所と仲よくしておかねばのう、ふぇっふぇっふぇっ、という浅ましい根性が骨の髄まで染み付いておるのだ。



ただ、AbemaTV側は番組の発表直後からテレビ朝日に横ヤリを入れられ、最終的には妨害とさえいえる必死の対応を受けたにもかかわらず放送を実現させたのである。この記事がいうように「『Abemaよりテレ朝のが上』という力関係」ではないであろう。資本比率もサイバーエージェント60:テレビ朝日40なのだ。



後半に出てくるアメブロとの連動のお話は、Konjo Shimaguniがいかに芸能に金を払わないかの傍証である。配信を有料にしても視聴数が確保できるならこんな苦労はしない。



日本の芸能はトホホ貧しい、と結論づけては寂しいけれども、それがKonjo Shimaguniの歴史に培われた特性なのだと思えばそれなり納得がいく。そして企業のおこぼれを争って小さな井戸のなかで干した干されたとやっていることのほうが、ひどく貧しくいじましく映る。



晩秋の夜更け、わしらKonjo Shimaguniは吹き抜ける木枯らしの音に耳を澄ませながら、静かに粥でもズルズルしようではないか。のう。(了)




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