2017年11月1日水曜日

仕事熱心な猟奇殺人者。10週間に9人を殺害して解体・遺棄



猟奇的なニュースの多さに違和感を覚える、ということを昨日書いた。神奈川県座間市の事件については、それを書いた時点ではまだ第一報の段階で被害者は“複数遺体”としか報道されていなかった。なので例として見出しだけを挙げるに留まった。



それからほぼ丸1日。捜査の進捗状況や容疑者・白石隆浩(27)の供述内容が徐々に明らかになってきて、かなり深刻な猟奇事件が姿を現しはじめている。



それらによれば犯行の動機は金銭や猥褻行為であり、8月22日に遺体発見現場のアパートに引っ越ししてきてからすべて実行されたという。これを信じれば事件発覚までちょうど10週間に9人を殺害し、その遺体を損壊し、一部を遺棄したことになる。忙しい。気になるのはこの忙しさと以下の記述である。





《事件の現場となったアパートの関係者の男性によると、白石容疑者は約2カ月前に入居した。父親から不動産会社に「すぐに入居したい」と電話があり、その後、容疑者本人が来店して契約したという。入居した2階の部屋はロフト付きのワンルームで、家賃は管理費込みで2万2000円だった。

この物件には、契約した月の家賃が無料になる「フリーレント」というサービスがあった。不動産会社が「月が変わってから契約した方が得ですよ」と説明したが、「割引を受けられなくてもいいから早く入居したい」と急いだ様子だったという。》(「毎日新聞」2017年10月31日配信【<座間9遺体>周辺住民に衝撃 容疑者2カ月前に入居】)





ロフトつきのワンルームで管理費込み2万2000円というのは安すぎるのでは? もしかすると事故物件なのかもしれないと思い「大島てる」に訊いてみた。驚いたことに事件のあった部屋の隣室の入居者から10月29日付の投稿があり、即急に引っ越しの手配をすすめているというのであった。





その投稿にはそもそも事故物件であったという言及はなく、近隣の賃貸情報などを見ても異様というほどの安さでもないらしい。ただ、「大島てる」には、ほかにこのアパートの1階について時期不明の「心理的瑕疵あり」という報告がある。心理的瑕疵とはかつて事件・事故があったなどということである。



次に気になるのは1週間ほど待てば1ヵ月分の家賃と管理費合計2万2000円が節約でき、不動産会社もそうするようにすすめていたのにもかかわらずバタバタと入居した慌てぶりである。事件発覚までの10週間に9人を手にかけたという忙しさと考えあわせれば、なにか明らかにされていない事情があると疑われる。



すなわち、すでに殺人は引っ越しの以前にはじまっていて、アパート探しはその遺体を処理するための場所を求めてのことだったのではないのか、である。座間市のアパートは遺体処理のための場所、殺人はまたどこか別の場所。腐臭漂う部屋に被害者を招き入れてそこで犯行におよんだとは考えにくい。ということは残念ながら今後さらに被害者の数が増える可能性がある。



白石隆浩の実家はアパートから約2.5km程度の近さである。





《今年8月下旬、現場のアパートに1人で入居してきたとみられる白石容疑者。近所に住む主婦(83)は「身なりもきちんとしていて、近所に迷惑をかけることもなく、ごく普通の青年という感じ。朝、自転車で家を出るところをよく見かけたので、きちんと働いているのだと思った。こんな事件を起こすようには見えなかった」と、信じられないという様子で話した。》(「産経新聞」2017年10月31日配信【座間複数遺体 「ごく普通」…裏の顔は歌舞伎町でスカウト?白石容疑者)





つまり白石隆浩は実家とアパートを往復して昼夜逆転した生活を送っていたのではないのか? イヤないい方だけれどもそのくらい勤勉でなければおそらくはこなせない仕事量である。



事実関係はそれほど時を待たずに明らかになるであろう。疑問は白石隆浩の心理に移る。これについていまのところあまり不思議はないような気がする。私には。



白石隆浩が働いていたことがあるとされる風俗界隈においては、他人を犠牲にすることで自分の強さ、極端な場合には全能性の錯覚に酔うというはた迷惑なタイプの人間が多い。白石隆浩もそういう人間の1人だったような気がする。あくまで推測だけれども。



そこで問題はわかっているだけで9人という被害者の多さである。殺人を何度も繰り返すことができるのは罪の意識が希薄だからであろうし、あるいはいつからか人を殺すことそのものが目的化したシリアル・キラーなのかもしれない。供述を待てばこのあたりももう少し明らかになるであろう。



というわけで、この事件に考えなければならない“謎”はそう多くない。ような気がする。こちらがこの手の事件に馴れてしまったのもあるし、被害者と加害者の関係がただそれだけというたいへんシンプルなものにも見えるからだ。絡まりあうものがない。被害者にしてみればたまったものではないけれども。



あとの興味はこの事件をマスコミがどのように取り扱うか、である。政治が一気呵成に動きそうな時期でもあり、目くらましには渡りに船、の感じもする。どうであろう?



あ、今年6月30日に出た大阪府門真市の殺人・遺体損壊事件(2015年12月24日発生)の判決についてご報告を忘れてしまっていたかもしれない。この事件についてはあれこれさんざん書いたというのに。



森島(現在は長田に改姓)輝実被告(31)に下された裁判員裁判の判決は無期懲役であった。森島輝実被告はこれを不服として7月10日に控訴している。



あたりまえのお話であるけれども、殺人事件は人が死んでいるのである。人には意識するしないに関わらず無数のつながりがある。たとえ徹底的に孤独なつもりであったとしても人はつながりのなかに生きている。簡単に殺すことも死ぬことも許されない。(了)



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