人が孤立している“から”なのか、“のに”なのか、傍からネット上のやりとりを眺めていると呆気にとられるほど簡単に人を信じてしまう方々がおられる。まあ、1度に1ピースしか運べないネットやSNSの情報流通のなかでは、騙すのも騙されたフリをするのもたいへんたやすくはある。
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ご本人たちがそういうお付き合いだと割り切っていればいいのだけれど、しかしなかにはそうでもなさそうな方々もおられる。下の記事、とくに最終段の「叶のポリシー」に寄せられたコメントの部分をお読みいただきたい。
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◆『モデルプレス』2017年11月1日配信
【叶姉妹、人生における“ただひとつのポリシー”明かし反響「心に響く」】
《セレブリティの叶姉妹が1日、Instagramにて自身の”ポリシー”を明かし反響を呼んでいる。
■ 叶姉妹“気持ちがふさぐ日”の助言が話題「身も心も美しい」「励まされました」
Instagramでは「叶のポリシー」と切り出し、「私達はいつも自分達の考えを、自分達の言葉で、愛と誠意と心を込めてお伝えしており、それはわたくし達にとってとても大切な人生のポリシーの1つなのです」とコメント。続けて「ですので、私達ではないどなたかの考えや、どなたかのプロデュースなどではありませんし、私自身が長年マネージメントをしておりますので事務所にも所属しておりませんよ」と明かした。
◆『叶のポリシー』姉・叶恭子の言葉
また「『叶のポリシー』がわかりやすい、ファビュラスな姉の言葉をご紹介いたしますね」と書き出し、姉・叶恭子の言葉を紹介。
「わたくしの人生において意味があるのはただ一つ。『自分で選ぶ』というシンプルなことのみなのです。もちろんそれには潔い覚悟と強い意志と高い意識と責任、柔軟性が必要です」と自身のポリシーについて綴り、続けて「『責任を持つこと』『自分自身にプライドを持つこと』この二つは切っても切り離せないことであり、どちらかが欠けると、どちらかが成立しなくなります」と説明。
また「失敗を誠実に受け止め、『責任』と『プライド』を放り出すことないプロセスにおいては、他人様にたいしての、『尊重』やさまざまな物事に対しての『感謝の念』『謙虚さ』をいつも忘れないことがとても大切。そして、今、夢中になっていることを心から楽しみ、感じることは人生を後悔なく生きる基本です」とアドバイスした。
これまでにもInstagramを含め、自身のSNSでファンにむけてメッセージを送り、反響を呼んでいる叶姉妹。
今回もコメント欄には「文章を読むと毎回心に響きます。素敵なお言葉をいつもありがとうございます」「素敵です。大好きです。心身共に磨かれているんですね」「胸に響きました!この言葉で前向きに歩んでいきます」「いつも文章を読んで見習わなければな…と思っています。頑張ります」「正にじーんとくるお言葉です」「愛があふれるお二人に励まされ、癒やされます」「素晴らしい…優しくて知性溢れるお考えが心地いいです」などの声が多数寄せられた。》
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とりあえず叶姉妹には「責任を持つこと」「自分自身にプライドを持つこと」などありがたーいご託宣を垂れる前に、いったいどこでなにによって収入を得てきたのかはっきりさせていただきたい。エラそげに人さまに「人生を後悔なく生きるためのアドバイス」をするなら、それが口先だけのものではないことを証明していただきたい。
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しかしきっとInstagramに立ち現れる叶姉妹に、誰もそんなことは望んでいないのである。叶姉妹は「素敵」で「愛にあふれ」「優しくて知性溢れ」る存在であればいいのである。叶姉妹にはそうした“機能”を求めているのであって、求められているのは叶恭子、叶美香という“人間”ではない。
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しかし「責任を持つこと」「自分自身にプライドを持つこと」などと宣う叶姉妹は、あたりまえだけれども叶恭子と叶美香という人間のごくごく一部である。その人間にはわざわざInstagramでなにごとかを発信する理由があり、その理由はまたなんらかの事情に基づいている。ということをここのファンらしき方々は微塵も考えないのであろうか? 考えないとしたらまったく無防備すぎる。
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“神待ち”をしていて、金だけがやさしい顔をしてやってきてくれればいいものをなぜかスケベったらしい男がついてきた、というような状況はイメージできないものなのであろうか。
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私は人を信じないからいつもそんなふうに考える。そしてコイツならここまでは信用できる、と驕慢にも内心で判断して付き合う。恐縮でござる。その範囲で裏切られてしまえば自分の責任。相手を恨むこともない。
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いい替えると私は人は信用できないということを信じている。どんなことであれ信じるに足るものがあれば少しは強くなれる。安易に信用するとその相手までも不幸にしてしまうことがあるし。
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人は誰でも巨大な怪物のようで、完全に理解することなどあたりまえだがまったく不可能だ。SNSやネット上での1ピースづつのやりとりはその全体に比べれば塵芥のようなものにしかすぎない。そしてその向こう側に巨大な怪物がいる。そこを忘れてはいけない。
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以前に書いたことがあるけれども、小中学校時代の何度かの転校の経験で学んだことは、いちばん最初に話しかけてきたヤツに気をつけろ、である。侘しい人生訓だが人間なんてそういうものなのよ。私はあなたではないし、あなたは私ではない。そして私自身ですら私のことをまだよくわかっていない。いつなにをしでかすか知れたものではない。みんなで気をつけよう。
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お気づきの方がいらっしゃるかもしれない。これらは例の神奈川県座間市の事件に関連するハッシュタグ「♯自殺募集」に思ったことである。実際に覗いてみると、“ひとりでは死ねないので”というような投稿が続いている。哀れすぎる。
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事件に関連する報道は容疑者の家庭環境など二次的な段階に入っているようだ。事件そのものについての警察発表はいささかもったいぶっているように感じる。実家の自室の窓を塞いでいた理由、大きな箱を運び込んでいた男たちの素性、同居していた父親の証言。わかっていることはもっとたくさんあるはずだ。
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つまり殺人は現場のアパートに引っ越ししてきた8月22日より以前からはじまっていたのだと私は想像している。想像するとめっきり気分が重くなる。(了)
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