2018年12月31日月曜日

今年はさらに一段と淡々としたお正月になりそう。ポストモダンじゃけ



大晦日なのにワタクシの周囲はたいへん静かで平らである。最近のクリスマスは盛り上がらないなあ、などと話をしていたら、おせちを通り越していきなりカレー、みたいな雰囲気になってしまっている。



しかもサラダなどなし。テーブルのそれぞれの前にはカレー皿が一枚づつ、みたいな平凡な暮らしの日常が今日、大晦日も繰り広げられている。いつもフラフラと飲み歩いているばかりの吉田類(69)にはとうてい知り得ない極みだろう。



平凡な暮らしには昨日も今日も明日もなくて、時はただ淡々と流れてゆく。未来に向かって確実に一歩一歩前進している実感はなく、1日1日の積み重ねが1週間に、その1週間の積み重ねが1ヵ月に、そして1ヵ月の積み重ねが1年にとなってゆくのは、ただ暦を見たときにだけ確認される。



戦後最長の好景気? なにそれ? なのでクリスマスも正月もない、というフトコロ具合の問題もある。こんな状況で1年ごとに区切ってなにごとか整理を付けることに意義はあるのだろうか? たぶんない。世間さまもそう気付いている。(↓)





◆『アサ芸プラス』2018年12月29日配信
【まったく注目されない「レコ大」にTBS内部から“潮どき”の声?】

《 12月30日に放送される「第60回 輝く!日本レコード大賞」(TBS系)だが、これがまったく注目されていない。

「今年は話題性からいって、DA PUMPの『U.S.A.』が大賞をとれば誰もが納得となるでしょう。しかし、ノミネートこそされていますが“外国曲のカバーソングはNG”という、かつて同じ理由でノミネートされなかった西城秀樹の『YOUNG MAN』の例に当てはめれば、大賞は考えづらい。そうなると、本来は米津玄師と乃木坂46の一騎打ちになるところですが、米津は生歌唱に消極的で特別賞が決まっていることから、順当にいけば乃木坂が受賞することになるでしょう」(音楽関係者)

しかし、もはやCDの時代さえ過ぎ去ろうとしている中、“レコード大賞”という冠のついた2周遅れのタイトルは、アーティスト側にとってもメリットは少なそう。もう、とっくに時代の役割を終えていることは、レコード大賞、TBSサイドもわかっているようだ。

「かつては各賞のノミネート歌手のパフォーマンスがあり、最優秀新人賞や大賞の発表というのが番組の流れでした。しかし現在、それでは間が持たず、過去の名場面集を混ぜ込む番組構成になりつつありますからね」(芸能記者)

そうした中、もう賞レーススタイルを終了し、「フジやテレ朝の年末特番のような“音楽祭スタイル”に完全移行したほうが出演者も華やかになり視聴率も上がる」との声が、局内からも高まっているという。

「ただし、そのためにはレコード大賞を牛耳ってきた大手プロをいかに納得させるかという課題がある。“平成最後を一つの区切りとしたい”というのが、TBSのホンネでしょう」(前出・芸能記者)

もしかすると今年が最後になるかもしれないと思うと、少しは興味が湧いてきたりして!?》





お前だって大晦日になってからこの記事を取り上げるなんてどうかしている、とおっしゃられるかもしれない。けれども、どうせ昨日も今日も明日もないのだからいいじゃないのー。実存主義、構造主義、とかなんとかでポストモダンがやってきて、つまりなんでもありの時代といわれて久しく、ようやくワタクシたちの眼前の平凡な暮らしにも実体としてその光景が姿を現したのである。



「第60回 輝く!日本レコード大賞」は、この記事が指摘していた通り乃木坂46の、曲名だけはスピリチュアルのクリシェとなって久しく、さらにPOLICEで聴き馴れているのと同じ「シンクロニシティ」に決まり、そのうえ「それでは間が持たず、過去の名場面集を混ぜ込む番組構成になりつつありますからね」という指摘にも対応して60歳のピンクレディーが歌い踊り、最優秀新人賞は新人過ぎてどこの誰だかわからない兄ちゃんに決まった。



一歩一歩なにかをつくるたびに前進していくのではなくて、過去の作品やイメージとのバトル、悪戦苦闘がポストモダンである。中古品も取り扱うオーディオショップの店頭のようだ。いまや息も絶え絶えのパイオニアの新製品が、逆に肩身が狭そうに同社の過去のオーディオブランド「EXCLUSIVE」と並んでいたりする。過去の自分と競合しているのである。



必死に前進しようとバタバタともがいても、バトルしても、ただ過去の名残を掻き回しているだけ、のような昨日、今日、明日。年が明けて徳仁親王が天皇になっても、この後ろ向きな気分は、はなはだ僭越ではございますが、なかなか拭えないだろう。とワタクシは思う。



ただ1人、雅子妃だけが最近活発に見えるような気がするのは、もちろん次期皇后の責任感に背中を押されてのことだろうけれども、人間心理の奥深さも感じさせる。ようやく、ほんとうにようやくようやく再び社会との接点がもてる喜びを無意識のうちにも感じているのだ。と思う。しかしこれだけのことにいままでどうして気付かなかったのか、ということには触れないでおこう。



おっと、次期天皇、徳仁親王といえば美智子皇后がつくった「ナルちゃん憲法」のもとで育てられたプリンスであった。憲法を最高の決まりごととしてほとんど誰も疑わなかった時代のお話である。いまどき秋篠宮紀子が「ヒサちゃん憲法」などといい出したら眉をひそめる方々は少なくないだろう。



淡々と続く昨日・今日・明日、リキホルモ〜(by小野薬品)の底で前進しているのか後退しているのか、政治は確かに大きくうねっている。気だるい正月気分をくぐり抜けたら、もう少しはマジメに「平凡な暮らしの日常」をやろうと思う。



それではみなさま、よいお年を。ごきげんよう。(了)




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