久しぶりにオトナの世界の甘美と怖さを覗いてしまった。むかしむかし、そうさなあ、あれはまだ半ズボン時代、『スクリーン』や『映画の友』で見たホットパンツ&ピンヒール姿の外国人女優のカラーグラビアに激しく心打たれた日々が蘇る。まあ、読んでみる。
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◆『AFPBB News』2018年1月10日配信
【仏女優C・ドヌーブさん、男性の「女性口説く権利」を擁護】
《【AFP=時事】フランスを代表する女優のカトリーヌ・ドヌーブ(Catherine Deneuve)さんが9日、男性には女性を「口説く自由」が認められるべきと、仏女性ら100人が連名で発表した書簡で述べた。この中でドヌーブさんらは、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)をめぐる一連のスキャンダルによって新たな「ピューリタニズム(清教徒の思想)」に拍車がかかっていると非難した。
書簡は一連のセクハラの「告発」を嘆く内容で、ドヌーブさん他、約100人のフランス人女性作家や役者、学者らが連名で発表。仏紙ルモンド(Le Monde)に掲載された。告発の流れは、米ハリウッドの元プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏が、数十年にわたり性的暴行やいやがらせをしていたとの訴えがきっかけとなって起きた。
こうした告発の波を「魔女狩り」と称し、性的自由を脅かすものだと主張する書簡には、「レイプは犯罪だが、誰かを口説こうとするのは、たとえそれがしつこかったり不器用だったりしても犯罪ではないし、紳士的な男らしい攻めでも違う」「誰かの膝に触ったり唇を盗もうとした途端に、男性たちは罰されて職場を追放されている」とつづられていた。
公開書簡はまた、ハッシュタグ「#MeToo(私も)」などのソーシャルメディアのフェミニスト運動を「禁欲的な…清浄化の波」と批判しており、「女性が、特にキャリアの上で性的暴力の犠牲となったことへの合法的で必要な抗議」が魔女狩りに変わってしまっているとも指摘した。
「女性に声を上げさせようとする解放への働きかけが、今や逆に作用しており、人々に『正しく』発言することを強要し、それに同調しない人々を黙らせ、(新しい現実に)寄り添わない人を共謀者や裏切り者として位置づけている」 》
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いささか尻切れだが全文である。カトリーヌ・ドヌーヴはじめ100人は「#MeToo」はやりすぎじゃないの、少しくらい男が女にちょっかいを出したからって追放するなんて野暮というものでございます(by娘紀子が婚約したときの父川嶋辰彦)、といっているのである。
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さすが恋愛大国フランスの女、オトナの女感ムンムンである。そーんな男の1人や2人軽くあしらえなくてどーすんのよ、という冷やかしが聞こえてくるような気がする。ハリウッド女優およびその他の方々、これではまるで小娘扱いである。ファーイーストのkawaii大国ニッポンの小心男としても、もう百戦錬磨の大年増がぞろり現れたという感じでのけぞり、後ろ手を突き、おののきつつ瞠目するしかない。
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カトリーヌ・ドヌーヴ(74)だよ。『シェルブールの雨傘』(1964)だよ。日本でいえば岩下志麻(77)だよ。
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たしかに「#MeToo」という言葉自体には単一主義や同調圧力を感じさせるものがあって、女と男のあいだのあんなことやこんなことにはなじまない。しかし今回ハーヴェイ・ワインスタインの長年の悪行に端を発したこの問題は同時にパワハラでもあるので、とりあえず団結して圧力をかけていこう、正していこうとするのは違いではない。というかやらなければいけないことである。
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カトリーヌ・ドヌーヴはじめ100名からのこの“書簡”が「#MeToo」問題に幅と奥行きを与えてくれたのは確かである。そしてこうした異なる意見が出てくるのには文化的背景の違いがある。ふたつ、つまりアメリカ(ハリウッド)とフランスと対置してみるとわかりやすい。
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女と男を可能なかぎり「=」で結ぼうとするアメリカと、女と男のあいだに確乎とした一線を引き、そのうえで協調していこうとするフランス、伝統国フランスとフランスから見ればいまだ新興国のアメリカ、商業主義のアメリカと文化立国を標榜するフランス。「小娘がワイワイ騒いでかしましい」というフランスと「ババアは出てくんなもう関係ねーだろいろんな意味で」なアメリカ。そうとまではいっていないのであるけれども。
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書簡についての「#MeToo」サイドの反応はまだこれにだけしかお目にかかっていない。
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《イタリア人女優で映画監督で、ウェインスタイン氏を告発した女性の1人アーシア・アルジェントは、この書簡について「デプローラブル」(嘆かわしい)と批判し、ドヌーヴや書簡に署名した女性たちには「内に秘めたミソジニー(女性嫌悪)」があると述べた。》
(「ハフポスト日本版」2018年1月10日配信【カトリーヌ・ドヌーヴのセクハラ告発非難に物議 当事者の女優が批判「内に秘めた女性嫌悪がある」】)
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ミソジニー(misogyny)とは、正確にいうと「女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視の事」(Wikipedia)である。それをいってしまうなら、私にはむしろ「#MeToo」サイドに「内に秘めたミソジニー」があるように思う。カトリーヌ・ドヌーヴ、フランス側のほうがずっと性におおらかに見える。
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そしてこうした議論において、推測に過ぎない相手の“内に秘めた”性向をもち出すのは残念ながらルール違反である。根拠のない人格批判。で、二重の意味でアーシア・アルジェントは間違っている。そもそもの主張は正しくてもこうしたプロバガンダが現れてくると議論は一気につまらなくなる。
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もとい。フランス側の書簡には「ピューリタニズム」(潔癖主義)、「浄化の波」、さらには「魔女狩り」という言葉がつかわれている。キッツイのう。そしてだいたいにしてなぜ“書簡”として大々的に発表しなければならなかったのか? という疑問がわく。岩下志麻ほか100名の日本人女が“それは野暮というものでございます”と“書簡”に書いて公表したようなものである。
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カトリーヌ・ドヌーヴはじめ100人に見られるのはミソジニーではなくてハリウッド嫌悪、ミソハリウッドだと私は思う。バカで野蛮なアメリカのハリウッドである。映画に限らず世界市場でアメリカにやられっ放しで幾星霜、ずいぶん鬱憤がたまっていたのだろうなあ、とまで想像する。いい機会だから格の違いを見せつけてやるわよ。怖いなあ、オトナは怖い。
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というわけで最後に、セクハラ、パワハラは断固撲滅しなければならぬ!! と念押し強調して終わらせていただく。
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話は飛ぶけれども、いよいよ美容整形依存がブレイクしつつある指原莉乃を、みなさんどーか注意深く見守っていてくだされ。(了)
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