2015年12月19日土曜日

偉そうなぶん、ちゃんとしたこと書けよ。ホリエモンのイチャモン





堀江貴文(43)、ホリエモンである。そうかそうか、ホリエモンも43歳になったか。仮釈放から、もう2年半ちょっとか。時の経つのは早いものである。ホリエモンとは、プロ野球球団を買いたいとか、ニッポン放送を買ったとかでワーワー騒いでいた10年ほど前からの一方的な付き合いなのである。



そうかそうか。43か。それにしてはロケット開発とか「皇太子を、なんで敬う必要があるんだ? 私は少なくとも敬うに値する事実を知らん」とTweetしたとか、ずいぶん子どもである。






で、しかしホリエモンがこれまででいちばん印象深かったのは、2006年に証券取引法違反で起訴されたときのことである。約3ヵ月の拘置ののち3億円を積んで保釈されたホリエモンの、東京拘置所玄関前での謝罪である。



「世間をお騒がせし、申し訳ございませんでした。ライブドアの株主の皆様、従業員の皆様、関係者の皆様、ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。また、大勢の皆様に励ましていただき、ありがとうございました」だったのである。私は励ましていなかったのである。






そのときのホリエモンの表情といい、腰の折り方といい、素晴らしかったのである。むかしよくテレビの時代劇で見た悪徳庄屋になにごとかを哀願する貧乏な農民を思い起こさせたのである。売れなくなった桜木健一(67)である。デキとしては、構成点100/100点、技術点80/100点くらいまではいっていたのである。



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技術点のマイナス20点は、揃えた両膝の曲がりがわずかしかなかったのが残念でマイナス30点なのである。しかし、両小鼻の脇を締め、いったんアゴを突き出してから顔を伏せた一連の流れの細かな技術を高く評価してプラス10点。差し引きマイナス20点なのである。



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このとき、ホリエモンはひどく小心で卑屈に見えたのである。小心者にもいろいろなタイプがあるのである。そのなかでプラス卑屈というのは、いわせていただければ、もっとも程度が低いのである。こういう人間は、状況がいったん悪化すれば、それまでの仲間に対してもいつ掌を返すか、裏切るか知れたものではないのである。



もしホリエモンと戦場で同じ部隊になったとしたら、ソッコー逃げ出すのである。あ、これも裏切りか。すまね。ライブドア事件でも、ホリエモンのこうした性格が少なからず関与していたように思うのである。で、こういう人物は、遠くから見ているぶんにはたいへんに面白いのである。



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2011年6月である。平謝りの保釈から、有罪判決、控訴、保釈金2億円の追加納付、控訴棄却、上告、上告棄却、とすったもんだしつつの約5年後である。服役のために出頭してきたホリエモンは、なんとモヒカン刈りであったのである。しかし肝心のモヒカン部分がきちんと立っていなかったので、正面から見ると、まんまるおむすびのテッペンに海苔の佃煮、みたいに見えたのである。






まあ、この時点でもう刑は確定しているのであるから、収監前にどれだけおちゃらけても量刑に影響はないのである。また、自宅から東京高等検察庁への出頭までのようすは、ニコニコ動画『ホリエモンチャンネル』および、ニコニコ生放送『緊急生放送! 密着 堀江貴文収監のすべて』で生中継されていたのである。



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モヒカンとは恫喝のヘアースタイルである。ハゲとは慟哭である。これまた5年前の卑屈な平謝りからの見事な翻身ぶりである。そういえばホリエモンの最新刊は『本音で生きる』(SB新書)なのだそうである。ふうん。自著は自分では書いていないと公言しているらしいしどうでもいい話である。であるが、確かにホリエモンはグズグズの本音で生きているのである。



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ともあれ、ホリエモン、おだてられるとすぐその気になるのである。モヒカンの件も、ニコニコでの自分の番組の宣伝とか世間へのサービス精神とかいうよりは、ただただお調子者なのである。東京高等検察庁へは、たぶんおだてた張本人の西村博之(39)も付き添っていたのである。



宣伝やサービス精神でモヒカンにするのであれば、あんなずさんなモヒカンにはならないのである。カラーリングとまではいわないが、ノコギリ状に立てるくらいはすぐに考えつくしできるはずなのである。あれではまるで不器用な中高生のお裁縫なみである。






そもそもモヒカンというチョイスから粗すぎるのである。もう少し考えようがあったと思うのである。弁髪とか。そういえば最近の、ツーブロックのつもりかサイド刈り上げのヘアースタイルも、お洒落という観点からすれば、きわめて大味なのである。



サイド刈り上げ、というだけでなんとなく満足してしまっている感じがいっぱいなのである。ほんとうは、もうサイド刈り上げというだけでアウトなのである。そう、ドラエモン、じゃなかったホリエモン、小心卑屈なうえに、感覚が粗いのである。はっきりいうと田舎の人である。43歳にもなったのに。






で、最近のホリエモンはいちいち細かいニュースに反応してはコメントを垂れ流しているのである。ホリエモンは遠くから見るのが面白いだけの人なので、それらをフォローしたネットニュースは、いつもスルーしているのである。






しかし今回はそうもいかないので、少し読んでみたのである。まあ、よくいえば経済効率主義とでもいうのであろう。経済効率が高ければそれは合理であり正しい、みたいな考え方である。わかるのである。ホリエモンは、大金を稼いだという自負と、技術に対する信仰とに支えられているのである。明治期の実業家みたいなものである。



で、根がお調子者であるから、ペラペラと喋っているうちに、なんでもかんでも経済の言葉で喋るようになってしまっているのである。たとえば相撲用語でバレエを語ろうとしているようなものである。これはまったく見苦しいのである。






さらに視野の浅さ狭さである。ほんとうに目の前しか見ていないのである。たとえば、ホリエモンは戦争はコストにあわないから回避される、とか、徴兵制は“人のほうが高くつく”ので敷かれない、とか発言しているのである。安保法制推進派の人たちがよくいっていたような気がするのである。



さて、ここでホリエモンがいう「コスト」がどこまでのなにを指しているのか、である。きちんと話ができるように、まず経済の言葉「コスト」を「利益」に訂正するのである。そうした瞬間に、戦争をはじめるのにいくら投資していくら回収できるか、というせせこましい話ではなくなるのである。






自国の利益にならない戦争をする国はないのである。そして、ただ侵略の恐怖から解放されるため、というのも、戦争するに十分値する自国の利益なのである。で、ここでもさらに懲りずにホリエモンらしくいくなら、そのコワモテの国にいくら払えば侵略しないでくれますか、金ならあります、と聞くという話である。いくらでも搾り取られるだけ搾り取られるのがオチである。国民総奴隷である。



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“人のほうが高くつく”ので徴兵制は敷かれない、である。まあしかし、人にコストなんかあるのか? という話である。まずは金では買えない、というのがひとつ。“高くつく”ではない。そういう経済の言葉では語れない事柄だということなのである。



そしてもうひとつ、おそらくホリエモンが考えているように、軍事訓練費、18歳までの養育費、戦死したときの弔慰金、遺族年金、とかなんとか思いつく限り一切合財したとしても、実際のところ人はやっぱりタダみたいなものなのである。



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国の都合、「戦争遂行に協力せよ」のひとことでどうにでもなってしまうのである。いくらでも踏み倒し、踏みにじられるのである。金額に換算されない国民の精神的な「負担」はとてつもないが。



極端なことをいえば、子どもまでもが自爆テロに駆り立てられている現実をどう見るのか? である。戦場でいつもいつも都合よくハイテクが機能するとは限らないのである。その点、困難を乗り越え、勇気を振り絞り、自ら死ににいく人間は、ほんとうに安いのである。アフリカであれ中東であれ、日本であれ。



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おっと、そうこうしているうちにホリエモン、またやっているのである。「高田社長がユニークなのは認めますが、ジャパネットの社会的意義はあるとは言えませんね。ネット通販のほうが安いし、買う必要もないものを口八丁手八丁で買わせてるだけとしか見えません」とTweetである。



問題はここでもただただコストである。お前のところは高いから止めろ、いい品物もないし、といっているわけである。しかしそれでも買っている人間がいるわけである。それをまたいつものように、ただ「バカだから」では、柔道の技のかけ逃げみたいなものである。ホリエモンにはしっかりした教育的指導が必要である。






たぶん、こんなくーだらないことに一生懸命なのは、いつもいつもTweetしていなければならない事情がゴエモン、おっとまた間違いた(by荒木経惟)ホリエモンにはあるのだろうな、とやさしく慮ってやるのである。



目の前しか見ていないといえば、ホリエモンは公共交通機関でうるさく泣く乳幼児には「睡眠薬を飲ませたらいい」と発言したそうなのである。確かに睡眠薬で眠らせれば、その場は静かになるのである。しかしこれまた超近視眼的である。



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子どもが泣くのには理由があるのである。それを睡眠薬で黙らせろ、とはアカの他人のホリエモンがいうべきことではないのである。大きなお世話である。なんだかウザい男である。理屈にもなってないし。もう、おまえが睡眠薬を飲んで寝てればいいのである。イビキは絶対にかくなよ。うるさいから。(終)





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