2015年12月30日水曜日

日本人はどいつもこいつも変態ばかり。いいのか?





年末にきて、日本の変態度数がぐうぃんと上がったような気がするのである。11月9日には兵庫県で側溝に潜って通りかかる女性のスカートのなかを見上げていた“側溝男”が逮捕されているし、12月26日には、ご存じキングオブコメディの高橋健一(44)が女子学生の制服など約600点を盗んで逮捕されている。






女子学生に突然コーヒーを吹きかけたヤツもいたし、マヨネーズをかけたヤツもいた。髪の毛を切って逃げたヤツもいた。下着泥棒、覗き、盗撮などは、もう日常茶飯事である。被害者はもちろん女性ばかりである。高木毅復興相(59)までが、女性宅に侵入して下着を盗んだ過去があると報じられたのも11月のことである。






盗撮でいえば、11月27日には山口県警の巡査長(28)が、12月11日は神奈川県警の巡査長(30)が、ともに盗撮の疑いで逮捕されているのである。しかも神奈川県警の巡査長の場合は、勤務先の署内の女子トイレに隠しカメラを仕掛けていたらしいのである。加害者も被害者も警察の身内の犯罪である。証拠調べがたいへんである。しかし、こちらは自宅に約200人分、6000枚の盗撮画像をキープ、と山口県警も負けてはいないのである。



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さらにさらに、女性の顔に汚物を塗り付ける事件が11月に大阪東成区で、12月には東京三鷹市で発生しているのである。三鷹の事件では24歳の男が逮捕されているものの、連続した犯行で“木曜日の汚物魔”と怖れられている東成区の30代らしき男はまだ捕まっていないようなのである。



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いったい日本はどうなってしまったのであろう? これではまるでかつての漫画『トイレット博士』(とりいかずよし)や『がきデカ』(山上たつひこ)の世界ではないか。少しおバカすぎやしないか、と思うのである。原則的に考えれば、変態は変態でもいいのである。まったくかまわないのである。恥じることもないのである。しかし、最低限、人に迷惑をかけないでやっていただきたいのである。できれば、逆に少し楽しませるくらいの余裕の気持ちでやっていただきたいのである。






結婚して10年、20年と変わらずに仲のいいご夫婦がいる。ごく稀ではある。稀で信じ難いのではあるが、ほんとうにいるのである。素敵な伴侶、素晴らしい良縁に恵まれて、実に慶ばしいことである。しかし私は、こういう夫婦は絶対にどこかが変態に違いないと確信しているのである。歪んだ根性のせいでそう見えるのではないのである。妬みは少しあるのである。



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ともかく、誰にも迷惑をかけず、ふだんからどことなくエロい空気をまといつつ、2人で幸せを追求しているわけである。家庭内変態ということもできるのである。変態の鑑である。できうれば、世の変態たちにすべからく、こんなふうにぴったりのパートナーが見つかればいいわけである。しかしそんなことはムリなのである。



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私の知り合いにナマの太腿で首を絞められるのが好き、という男がいるのである。まあ、変態である。しかしどうしても13歳年下の妻にはそのお願いをいい出せないというのである。どうして結婚前にきちんと了承をとりつけておかないのだろう? と私には不思議なのである。週に1回はナマの太腿で挟みます、とか。私のほうがおかしいのだろうか? ちなみに、私はときどき「恥知らず」といわれることはあるのである。






で、冒頭に変態度数という言葉を不用意につかってしまっているのである。しかし変態度数を示すデータなど、申しわけないがないのである。性犯罪イコール変態の犯罪ではないし、犯罪のデータなどで変態がすべて顕在化しているわけでもないのである。ただ、社会に一定期間、一定の経済的豊かさがなければ変態に走る余裕も生まれないのではないか、とは思うのである。






GDPの額で見れば日本は世界第3位である。2位は中国、1位はアメリカである(2014年)。中国は日本の2倍超、アメリカは3倍超である。しかしこれを国民1人あたりのGDPで見るとアメリカ11位、日本27位、中国80位である。中国、まだまだである。トップはルクセンブルク。ベスト10のうち、7カ国をヨーロッパが占めているのである。こうして見ると変態度が高いのは、やはりヨーロッパであると思われるのである。






しかしだからといって、まだ天井までだいぶあるなどと安心してはいられないのである。日本の変態は、なんだかいじましいのである。やることが小さいのである。サド、マゾ、スカトロ、ペドフィリアなどに較べれば、覗きや盗撮、窃盗など、ほんとうにささやかな、いってみれば変態スーパーライトマイルドである。きっと、日本にはそういう軽い変態が山ほどいるのである。






というか、日本全体が変態の薄いベールに包まれているのである。日本のビジネスマンは仕事中にもHなことを考えている、というのは、もうだいぶ有名な話である。しかもなにごとにつけ、ふつうでは面白くないのか、少しひねったりゆがめてみたりするクセが日本国民にはついてしまっているのである。というわけで、その激しさではヨーロッパに負けるけれども、広く敷設された隠妙さでは、日本の変態スピリットの圧勝ではないかと思うのである。






この傾向はたぶん、1980年代中ごろからの、いわゆる「オタク」の発生とも無縁ではないのである。そういえばコミックマーケットも今年で40周年だそうである。もう1世代以上の時間が経過しているわけである。この「オタク」やコミケが変態の温床であるといいたいのである。あ、間違いた(by荒木経惟)。温床であるといいたいのではないのである。



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ただ、可愛い=kawaiiが、きわめて頻繁に性的なイメージとともに取扱われているところに注意しなければいけない、というようなことをいいたいのである。いまの日本、あまりにもあからさまに、可愛いも格好いいも美しいも、すべて性に結びついているのである。みんなフロイトの崇拝者みたいなものである。なんとかならんか、である。そして何度もいうが、他人に迷惑をかけるのは止めてくれんか、である。



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おお、そんなことをいっているうちに、また変態を発見したのである。ウーマンラッシュアワーの中川パラダイス(34)である。12月28日放送の『FNSお笑い祭』で、オードリーの若林正恭(37)が「(春日が)マッチョになったあたりから、中川パラダイスが春日に連絡してくるようになって、いまは週の半分ぐらい夜に会っているらしい。気が合うからじゃなくて、パラちゃんが性的な目で春日を見ている」と暴露したのである。中川パラダイス、既婚ではあるが、まあまあ、ここまではまだわからぬでもないのである。






中川パラダイスは春日俊彰(36)と2人きりになりたがり、春日の家にまで上がりたがるというのである。これも、まあそういう人で好きならそうなのだろうなあ、である。しかし、そのあとである。なぜ春日の家に上がりたいのかというと「春日さんの足の指をなめたいんです」なのである。「足の指は性癖です」なのである。



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足の指を舐める。うむ。痴れ者である。黒澤映画『影武者』(1980)にも出演経験のあるAV男優の清水大敬(67)が、なかばやけくそになってよくやっていたものである。そういえば、ミスタードーナツのCMでの「コーヒーはおかわりできるが、人生はおかわりできないんだぞ」という大敬のセリフは、CMとAVのあいだに見事にささりこんだ名言である。






しかし、このタイミング、キングオブコメディ高橋健一の変態窃盗での逮捕直後にそうくるか、である。どういうわけか世間も気にもとめていないのである。中川パラダイス、日本の変態の風に乗っているのである。風に乗るというのは、本人の意思や努力だけではどうにもできないものである。それだけで時代に選ばれた人間であると証明されているも同然なのである。パラダイス、だてに目をいじった大島美幸(35)の顔をしているわけではないのである。






2013年にウーマンラッシュアワーで『THE MANZAI』に優勝したときから、中川パラダイスをタダ者ではないと思って見ていたのである。相方の村本大輔(35)は来年いっぱいを待たずして消えていくが、これからは中川パラダイスの時代なのである。やたらジタバタする大輔は沈み、ボーッとしているパラダイスはぷかりと浮くのである。私には見えるのである。2016年の日本は、変態スーパーライトマイルドと中川パラダイスの1年になるのである。間違いない。(了)





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